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2021年6月23日水曜日

◆東京五輪有観客 カシマ、安堵と不安 観戦楽しみ、再抽選心配(茨城新聞)







東京五輪・パラリンピックが観客を入れて開催することが21日、正式に決まった。茨城県立カシマサッカースタジアム(鹿嶋市)でサッカー競技の観戦を予定しているファンからは、「楽しみだったので良かった」と安堵(あんど)する声のほか、入場制限で再抽選になった場合は「観戦できるか心配」という声も上がった。

サッカー男子の準決勝を観戦予定の仙台市、会社員、城玲央奈さん(26)=鹿嶋市出身=は「地元での五輪を楽しみにしていた」と声を弾ませる。

城さんにとってカシマは、2002年サッカーワールドカップ(W杯)の際に選手と一緒に入場するエスコートキッズを務めたほか、家族とJ1鹿島アントラーズの試合を何度も見た「思い出のスタジアム」。両親と兄の計4人で観戦予定で、「家族でサッカーを観戦する機会がなかったので、久々でうれしい」と喜んだ。

女子3位決定戦のチケットを持つ鹿嶋市、和紙絵画作家、江尻志奈子さん(81)は、観客の受け入れを喜びつつ「自分たちが観戦できるかどうか心配」と不安も口にする。観戦数に制限があるため、購入済みのチケットが再抽選となる可能性も残る。江尻さんは「また抽選になったらどうなるのか」と困惑する。自身は観戦日までに新型コロナウイルスのワクチン接種を済ませる予定。「観戦できるなら、“完全防備”でスタジアムに行きたい」と話した。

同市、県立高校2年、大川諒人さん(17)は「海外の強豪国を見たい気持ちが強かったので、良かった」と、「観客あり」の決定に胸をなで下ろした。家族5人で男子の準決勝を見る予定。再抽選で全員が行けなくなった場合は、「部活でサッカーをやっている自分と弟は行かせてもらうよう家族で話している」と、優先順位を決めているという。

ただ、大会期間中にコロナの緊急事態宣言が再発令された場合は、無観客になることも想定される。大川さんは「行けなくなったらショックが大きい」と素直な気持ちを口にした。




◆東京五輪有観客 カシマ、安堵と不安 観戦楽しみ、再抽選心配(茨城新聞)