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2021年8月26日木曜日

◆19歳鹿島荒木遼太郎が50試合出場 歴代9番目 チームでは内田に次ぐ2番目(ニッカン)






<明治安田生命J1:清水-鹿島>◇第26節◇25日◇アイスタ

鹿島アントラーズのFW荒木遼太郎(19)が、25日の清水戦で先発に名を連ね、J1通算50試合に到達した。19歳6カ月27日での50試合出場は歴代9番目の年少記録で、鹿島では07年にDF内田篤人がマークした19歳5カ月2日に次ぐ2番目の年少達成となった。15日の徳島戦ではクラブ最年少でJ1通算10得点に到達。今季は前節までリーグ戦8得点5アシストと、19歳の若きアタッカーがチームの攻撃を活性化している。


<J1通算50試合出場の年少到達記録>

18歳10カ月9日 阿部 勇樹(市 原)00年
19歳0カ月5日 稲本 潤一(G大阪)98年
19歳3カ月9日 小野 裕二(横 浜)12年
19歳4カ月23日 原口 元気(浦 和)10年
19歳5カ月2日 内田 篤人(鹿 島)07年
19歳5カ月24日 松岡 大起(鳥 栖)20年
19歳6カ月2日 石毛 秀樹(清 水)14年
19歳6カ月24日 南野 拓実(C大阪)14年
19歳6カ月27日 荒木遼太郎(鹿 島)21年
19歳9カ月7日 金崎 夢生(大 分)08年


荒木は東福岡高出身の高卒2年目。内田は清水東高から加入1年目の06年に定位置をつかみ、プロ2年目で50試合出場に到達した。

J1通算50試合出場の年少到達記録の10傑を見ると、7人が各クラブのユースからトップ昇格を果たした選手で、内田と荒木の鹿島勢2人は高校の部活出身者(他に金崎が滝川二高出身)。

常勝鹿島の伝統か、他のJ1クラブと比べ、高校の部活出身者が10代からリーグ戦の出場機会をつかみ、その才能を開花させるケースが目立っている。

鹿児島城西高で選手権1大会最多の10ゴールをマークして鹿島入りしたFW大迫勇也(現神戸)は20歳9カ月。青森山田高出身のMF柴崎岳(現レガネス)も入団1年目から活躍し、20歳10カ月で50試合に到達した。節目といっていいのか分からない「50」という数字ではあるが、その年少記録からは、常勝鹿島の強みのようなものがあらためて確認できる。


<鹿島限定のJ1通算50試合出場の年少到達記録>

19歳5カ月2日 内田 篤人(清水東)07年
19歳6カ月27日 荒木遼太郎(東福岡)21年
20歳9カ月16日 大迫 勇也(鹿児島城西)11年
20歳10カ月16日 柴崎  岳(青森山田)13年
21歳1カ月9日 鈴木 優磨(鹿島ユース)17年
21歳2カ月12日 柳沢  敦(富山第一)98年

もちろん、ユースからトップ昇格した選手の台頭もあり、17年にはFW鈴木優磨が21歳1カ月で到達した。さらにこの日の25日清水戦では荒木とともに、22日に22歳になったばかりのGK沖悠哉も先発して50試合出場に到達。曽ケ端準(鹿島ユース出身)の23歳2カ月を抜いてクラブGKの歴代最年少記録を塗り替えた。

最近ではFW安部裕葵(瀬戸内高出身=J1通算49試合4得点)が20歳でスペインに移籍するなど、若くして海外に移籍するケースも増えた。そんな中、世代交代のサイクルをこれまで以上に早めながら継続的にチームを強化。そうしてJ1トップの座を守り続けている。

【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)