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2021年10月12日火曜日

◆04年アジア杯連覇〝陰の立役者〟鈴木隆行 ゴールよりファウルの献身プレー(東スポWeb)






【多事蹴論(17)】“孤高のストライカー”に課せられた使命とは――。フィリップ・トルシエ監督が指揮を執った2002年日韓W杯にも出場した日本代表FW鈴木隆行は、強靱なフィジカルを生かしたダイナミックなパフォーマンスを武器に初めてプロ契約したJ1鹿島をはじめ、ブラジルやベルギー、セルビア、米国など国内外のクラブでプレーした。

 その一方、鈴木は得点を求められるストライカーでありながら、なかなかゴールを量産できなかった。日本代表には選出されるものの、国際舞台でも得点はわずかとあってサッカー界からは鈴木の選出に不満の声が出ることも多かった。また、代表活動中はほとんど取材に応じることがなく、記者泣かせの選手としても知られていた。

 そんな中、04年にジーコ監督率いる日本代表は連覇をかけて中国で開催されたアジアカップに臨んだ。鈴木もメンバー入りした同大会は現地で反日感情が高まる中、試合中に地元民から激しいブーイングを浴びせられるなど、中立地ながらも完全アウェー状態。それでも日本代表は2勝1分けの首位で1次リーグを突破し、決勝トーナメントに進出した。

 そんなある日のトレーニング終了後、鈴木が珍しく、報道陣の取材に応じる機会があり、自らが日本代表で求められている役割について「自分はなるべくゴールの近くでボールをキープすることが仕事なので。そこで粘ってファウルをもらうのが自分の役割。そこをしっかりとやっていきたい」とコメントした。

 ジーコ監督時代の日本代表は10番を背負う“天才レフティー”のMF中村俊輔やMF遠藤保仁といったFKの名手が揃っていた。実際に俊輔、遠藤がキッカーを務めるセットプレーから多くの得点を奪取していたが、2人のキッカーの能力を最大限に生かすにはCKやFKの機会をつくらなければならない。その役割こそがアジアカップで鈴木に託された使命だったわけだ。

 プロの世界で「FWは数字でしか評価されない」と言われている。それだけに鈴木も日本代表で強引にシュートを狙いたい場面もあったことだろう。それでも常に最前線で敵DFの激しいチャージを受けながらも体を張ってボールを保持。相手のファウルを誘発し、FKのチャンスを得て、自慢のキッカー陣に“バトン”をつないでいた。

 日本代表は鈴木の活躍もあって決勝に進出。ホスト国の中国を相手に3―1で完勝し、見事に連覇を果たした。同大会では俊輔がMVPを獲得し、GK川口能活やDF中沢佑二の活躍がクローズアップされたが、自らのエゴを封印し、日本代表を勝利させるため“犠牲”になった鈴木の奮闘も忘れてはならない。




◆04年アジア杯連覇〝陰の立役者〟鈴木隆行 ゴールよりファウルの献身プレー(東スポWeb)





◆デュエル勝率は驚異の“70%” 鹿島をアジア制覇に導いた男が中国で躍動(the WORLD)






ACLで5戦連続ゴールも


2018年にAFCチャンピオンズリーグを初めて制した鹿島アントラーズ。アジア制覇に大きく貢献したブラジル人プレイヤーが今、中国で大きな番狂わせを起こしている。その選手がセルジーニョだ。

サントスなどでプレイしていたセルジーニョは2018年の夏に鹿島へ移籍。ACL準々決勝の天津権健戦で加入後初得点を決めると、その後ACLでは6試合5得点を記録して鹿島のアジア制覇に大きく貢献する。

翌年のACLでも10試合4得点と強さを見せ、J1では33試合12得点と主力として活躍。2020年に中国2部の長春亜泰へと移籍する。ここでもレギュラーとして輝きを放ったセルジーニョは、クラブを1部昇格と2部優勝に導いた。

そして迎えた今シーズンは14試合で3得点2アシストを記録。チームの8勝4分2敗と昇格初年度ながら3位に位置しており、ACL出場も狙える成績を残している。セルジーニョも初の1部リーグ挑戦ながら、主力の1人としてチームをけん引しているのだ。

180cmとそこまで長身ではないものの、強靭なフィジカルを武器とするセルジーニョ。長春ではインサイドハーフで起用されおり、1試合平均でのデュエル勝率は「70%」を記録している。チームの平均が「48.2%」であるため、セルジーニョがどれだけ突出しているかが分かるだろう(データは『SofaScore』より)。

もし来季ACLに出場となれば、鹿島時代のように得点を量産するだろうか。日本のクラブに脅威を与える存在となるかもしれない。




◆デュエル勝率は驚異の“70%” 鹿島をアジア制覇に導いた男が中国で躍動(the WORLD)





◆「凄いのがいるから、見てほしい」内田篤人が注目するパリ五輪世代“怪物”は?(サッカーダイジェスト)






今月1日にU‐22日本代表候補が発表


 ロールモデルコーチとして、今月1日に発表されたU‐22日本代表候補を指導している元日本代表DFの内田篤人氏が、パリ五輪世代の注目株について語った。DAZNで配信中の冠番組『内田篤人のFOOTBALL TIME』の未公開シーンとして、公式YouTubeがアップしている。

 ゲスト出演した日向坂46の影山優佳さんに紹介する形で、内田氏はまず「鹿島の荒木(遼太郎)や松村(優太)」と、自身がプレーしたクラブの後輩MFを挙げた。

 そして、「面白そうなのは…(チェイス・)アンリ君。尚志高校のセンターバックで、凄いのがいるから。見てほしい」と、187センチの長身を誇る“怪物CB”に太鼓判を押した。

 さらに、東京五輪でサポートメンバーに入った徳島のMF藤田譲瑠チマと琉球のMF武田英寿の名前を出し、「結構いい選手がいるんで、その世代を注目して見てもらうと、パリ五輪が始める頃には面白くなっているかな」と締めくくった。

 内田コーチの指導を受けた俊英たちが、2024年パリ五輪に向けてどう成長していくのか。今後も要注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部




◆「凄いのがいるから、見てほしい」内田篤人が注目するパリ五輪世代“怪物”は?(サッカーダイジェスト)