明治安田生命J1第1節最終日(19日、G大阪1―3鹿島、パナスタ)6年ぶりの優勝を目指す鹿島はFW上田綺世(23)の2得点などでG大阪に3―1で快勝した。
鹿島の新2トップが開幕戦から火を噴いた。火付け役になったのは東京五輪代表のFW上田。前半20分。スルーパスを受けて飛び出すと、ペナルティーエリア右から体を強くひねってゴール左隅に豪快弾。「バモ!」(スペイン語で行くぜ!)と大きく叫んで喜んだ。
「自分たちがキャンプからやってきたことが形になり、それを自信に変えるきっかけになった」
上田のゴールにコンビを組むFW鈴木も続く。30分に敵陣でDFのパスミスを拾い、左足で流し込んで追加点。ベルギー1部シントトロイデンから2年半ぶりに復帰した点取り屋は、上田と2人で前線からの激しい守備でも貢献。2―1の後半21分には縦パスを受けたMF荒木から上田へとボールが渡り、この日2点目をゴール左へ蹴り込んだ。
昨季までクラブ最長の5年連続無冠。復権を志す今季はスイス人のレネ・バイラー新監督(48)を迎えたが、政府の防疫規定で開幕までに入国することがかなわなかった。キャンプからチームを率いたのは元日本代表DFの岩政大樹コーチ(40)。Jリーグでは初コーチながら、大事な初陣を託され「この1週間、想像を超えるプレッシャーだった。きょうはよく寝られます」と笑顔を見せた。
バイラー監督は3月に入国予定。鈴木は「大樹さんも監督がくるまで必ず勝って、引き継ぎたい思いがあると思う。負けられない戦いが続く」と力を込めた。2016年以来6年ぶりに開幕戦を勝利したが、その年はリーグを制覇。吉兆ともいえる開幕戦の勝ち点3でスタートダッシュを決め、タイトル奪取まで駆け抜ける。(邨田直人)
◆鹿島6年ぶり開幕白星 上田綺世が2発 バイラー新監督不在危機ツートップが救った!(サンスポ)