FIFAワールドカップ26アジア2次予選兼AFCアジアカップサウジアラビア2027予選が16日に開幕。日本代表はホームでミャンマー代表と対戦し、5-0で勝利した。試合後、左のセンターバックでフル出場した町田浩樹(ユニオン・サン・ジロワーズ/ベルギー)が報道陣の取材に応じた。
試合は立ち上がりから日本代表が主導権を握る形で進行。11分に南野拓実(モナコ/フランス)からの浮き球スルーパスを上田綺世(フェイエノールト/オランダ)が頭で沈めて先手を取ると、28分には鎌田大地(ラツィオ/イタリア)が左足で豪快なミドルシュートを叩き込む。前半アディショナルタイムと後半の立ち上がりのゴールで上田がハットトリックを達成し、86分には堂安律(フライブルク/ドイツ)がゴールショーを締め括った。日本代表は次回のワールドカップに向けたアジア予選の初陣を白星で飾っている。
この試合、守備陣の町田としてはなかなか見せ場がやってこない時間が続いた。それでも、敵陣へ押し込み続ける展開の中、最終ラインが高い位置でクリアボールを回収できるか否かは、連続して攻撃を続ける上でキーポイントだ。実際の試合では、町田、谷口彰悟(アル・ラーヤン/カタール)、渡辺剛(ヘント/ベルギー)とセンターバックの選手たちが、最終ラインを高くしてコンパクトな陣形を保ったことで、日本代表は連続して攻撃を続け、結果的には大勝を成し遂げた。町田自身も4点目の場面では、敵陣で渡辺からのパスを受けると、南野へ斜めのパスを付け、上田の3点目の起点となっている。
試合前からこの構図が想像できた中、町田は「攻撃面では、ボールを失っても2次、3次攻撃できるように、すぐに回収できるようなポジションを取ることを意識していました」と明かした。結果的には5得点を奪ったが、ゴールラッシュの要因は早い時間帯の先制点だろう。「攻撃陣もシュートで終わろうという意識が高かったと思います。そういう意味では早い時間帯で得点を取れて、勢いに乗れて良かったです」とゴールショーを振り返った。
一方、町田は“守備者”として「攻撃の時間が長かった分、後ろのリスクマネジメントをしっかりとやる部分も意識していました」とも話している。押し込み続ける展開の中、一発のカウンターでピンチを迎えるというのは、サッカーの試合において珍しくない光景だ。だからこそ、町田は「このくらいのレベルの相手であれば、シュートを打たせないこと、ボックス内に入らせない事が大事です」と強調。この試合にはVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が導入されておらず、カウンターでピンチの局面を迎えると、グレーなファウルでPKを与える場面があったかもしれない。「できる限り高い位置で守備をして、少しでもリスクを減らすことは大事だと思っていました」と語った。
前半は谷口、後半は渡辺とコンビを形成し、結果的には相手にシュートを1本も打たれないままタイムアップを迎えた。町田は「まあ相手のレベル感的にもそこまでキツい場面はなかった」と本音を漏らしつつも「もっと相手のレベルが上がってきた時に、詰めていく部分が出てくる」と、長く続いていくアジアの戦いを見据えて気を引き締めている。
この後、日本代表はサウジアラビアのジッダへ移動する。21日の17:45(日本時間23:45)には、シリア代表と中立地の『プリンス・アブドゥッラー・アル・ファイサル・スタジアム』で対戦予定だ。
◆ミャンマーはシュート0本、常時攻撃の試合で町田浩樹が意識したこと「できる限り高い位置で…」(サッカーキング)
『相手のレベル感的にもそこまでキツい場面はなかった。もっと相手のレベルが上がってきた時に、詰めていく部分が出てくる』
— 日刊鹿島アントラーズニュース (@12pointers) November 16, 2023
◆ミャンマーはシュート0本、常時攻撃の試合で #町田浩樹 が意識したこと「できる限り高い位置で…」(サッカーキング) https://t.co/Wft9Nz8zbC pic.twitter.com/M65rM5J54K