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2024年2月10日土曜日

◆【鹿島】ポポヴィッチ監督が語った「タイトル」への想い。戦術や理論を浸透させる「プロセス」に定評あるなか(サカノワ)



ランコ・ポポヴィッチ


「タイトルを獲る。そのために1日を全力で過ごすこと。それは皆さんにお約束します」


 今シーズン鹿島アントラーズの指揮官に就任したランコ・ポポヴィッチ監督が1月21日の新体制発表会の後の取材対応で、「プロセス」と「タイトル」について語ってくれた。

 日本では初めて指揮した大分トリニータをはじめ、FC町田ゼルビア、FC東京、セレッソ大阪で監督を務めてきた。印象的なのが、選手から聞かれたトレーニングの質の高さだった。数多くの指揮官のもとでプレーしてきたあるベテランだった選手(現在指導者になっている)は、ポポヴィッチ監督のトレーニングが、これまでで一番面白かったと言っていたことがある。

 ただ、戦術や理論を浸透させるには、様々な条件が求められ時間も掛かると言われる。

  そのあたりについて聞くと、セルビア出身でオーストリアの国籍を持つ指揮官は「プロセスを早めていきます。そして結果を残します」と語った。

 もちろん求めているのは勝利でありタイトルである。基本的なスタンスは変わらない。Jリーグで最もタイトルを獲得してきた鹿島での挑戦。指導者として大切にしてきたものを生かしつつ、鹿島の「タイトル」を同じく強く希求している一人である。

「私はプロセスをすごく大切にしてきました。成功は一夜で掴めるものでも、作れるものでもありません。もちろん、このクラブに来たからには、求められているもの、果たさなければいけないことは明確です。必ずタイトルを獲ると約束します、と大きなことを言うタイプではないですが、タイトルを獲得するために日々を過ごしていく、全力を尽くす。そして目指すところがタイトルである。それだけはハッキリと伝えたいです」

 ポポヴィッチ監督にとって、ある意味、機は熟したとも言える。鹿島に来る直前までは、セルビア1部FKヴォイヴォディナ・ノヴィサドを率いて、上位に導いてきた。同国メディアでは、その好戦的なスタイルが「大きなインパクトを残してきた」と称賛されていた。

 56歳になったポポヴィッチ監督も様々な経験を積み、ヨーロッパのステージで存在感を示してきたなか、そして躊躇わずこの鹿島からのオファーに応じた。

 飢えているのはタイトルだ。

「一人ひとりが、そこから逆算して何をしなければいけないのか。朝起きた瞬間から、タイトルを獲るために1日を過ごせているのかどうか。トレーニングできているのかどうか。そこが非常に重要だと思います。その1日1日の積み重ねが、タイトルを獲得することにつながると思います。タイトルを獲るために、1日を全力で過ごすこと。それは皆さんにお約束します」

 プロセスも大切にする。ポポヴィッチ監督にとっては難しく、そしてやりがいのあるミッションへのチャレンジになる。

「時間とともに、自分が何をやってきたかが証明されると思います。ただ鹿島が証明し続けてきたこと、それが一番やりたいことです。勝ち続けてタイトルを獲ること。それだけです」

 鹿島は2月10日14時から、カシマサッカースタジアムで水戸ホーリーホックとのプレシーズンマッチ「いばらきサッカーフェスティバル2024」を戦う。そして23日にアウェーでの名古屋グランパス戦で開幕を迎える。ホーム初陣は3月2日のC大阪戦だ。




◆【鹿島】ポポヴィッチ監督が語った「タイトル」への想い。戦術や理論を浸透させる「プロセス」に定評あるなか(サカノワ)





◆西村拓真、横浜FMからセルヴェット移籍のワケ「鹿島・鈴木優磨と再会拒否」(FOOTBALL TRIBE)






 元鹿島アントラーズ監督のレネ・ヴァイラー氏が指揮し、DF常本佳吾が主力選手として活躍しているスイス1部セルヴェットFC。横浜F・マリノスから日本代表FW西村拓真を買い取りオプション付きの期限付き移籍により獲得することが濃厚とみられる中、西村が鹿島所属FW鈴木優磨の代替候補である可能性が浮上。8日、スイスメディア『4-4-2』が報じている。

 セルヴェットの補強戦略を巡っては、スイス紙『トリビューン・ド・ジュネーブ』が今月5日に「セルヴェットが鈴木の獲得候補にリストアップしている可能性がある。彼は多才で攻撃的な日本人ストライカーだ」とリポート。

 しかし横浜FMが8日、西村が海外クラブへの移籍を前提とした交渉・準備のため、チームを離れることになったと公式発表すると、『トリビューン・ド・ジュネーブ』は発表から約半日後に「セルヴェットは西村の獲得に真剣であるようだ。彼は非常に優れた選手であり、クラブが求めている多才なストライカーである。スコットランド1部リーグのハイバーニアンも興味を持っていると言われている」と報道。

 「彼は横浜FMからのリリースクーポンを持っている。買い取りオプション付きのレンタルという話もある」と綴ると、日本の一部メディアは9日になってセルヴェット移籍が決定的と報じている。




 すると『4-4-2』は9日に「クラブはヴァイラー監督に対して、鈴木の獲得を提案した。しかし彼が鈴木との再会を拒否したことにより、西村を獲得する可能性がある」と、セルヴェットが西村の獲得に動いた背景を説明。これによると、クラブ首脳陣は当初鈴木にターゲットに掲げていたとみられる。

 ただ鈴木は2024シーズンも鹿島でプレーする意思を見せているほか、1月30日に行われた徳島ヴォルティスとの練習試合で右頬骨を骨折。今月手術を受けており、全治5週間とみられるだけに、スイスの移籍市場最終日である今月15日までにコンディション回復する可能性は限りなくゼロに近いと言える。

 なおセルヴェットはスイス1部リーグを17度制した古豪。2022年8月に鹿島監督を解任されたヴァイラー氏が2023/24シーズンからチームを率いる中、昨年7月に鹿島から常本を完全移籍により獲得。その常本は9月23日の公式戦で怪我から復帰して以降、ここまでリーグ戦全14試合スタメン出場と、右サイドバックでレギュラーに定着。チームもリーグ戦22試合を終えて11勝8分3敗と、首位ヤングボーイズから勝ち点6差の2位につけている。


◆西村拓真、横浜FMからセルヴェット移籍のワケ「鹿島・鈴木優磨と再会拒否」(FOOTBALL TRIBE)


◆タイトル奪還の覚悟はあるか、戦力が削がれた中新体制で目指す頂点【J1開幕直前ガイド|鹿島アントラーズ】(超WORLDサッカー!)






2024シーズンの明治安田J1リーグが23日からいよいよ開幕する。今季からは20チーム制となり、降格も3つに増枠しての争いに。ここでは新シーズンの幕開けに先駆け、J1リーグ全チームをピックアップし、鹿島アントラーズを紹介していく。

【直近3シーズンの成績】
2023シーズン:5位(14勝10分け10敗)
2022シーズン:4位(13勝13分け8敗)
2021シーズン:4位(21勝6分け11敗)

【昨季チーム得点王】
鈴木優磨 14ゴール

【今季ノルマ】
優勝

【編集部イチオシ】
MF佐野海舟
昨季J1:27試合出場/1ゴール

◆試行錯誤を繰り返した1年
岩政大樹監督が正式に就任して1年目のシーズン。前シーズンからの積み上げも期待され、今年こそはとタイトル獲得に意気込んだシーズンだったが、またしても開幕からつまづくこととなった。結果として5位という成績だったが、それでは成功とは言えないクラブ。「勝利」と「タイトル」に飢える中で、そろそろ「結果」を残したい。

◆待ち侘びるタイトルを
当然ながらチームとしてタイトル獲得が求められるシーズンに。何年もサポーターを失望させていることは、クラブ全体が十分理解している。その中でJリーグでも指揮経験が豊富なランコ・ポポヴィッチ監督を招へい。2022年のレネ・ヴァイラー監督に続いて、2人目のヨーロッパ出身の監督を迎えることとなった。

スタイルとしてはアグレッシブで組織的なサッカーとなり、岩政監督が求めたものと変化はありながらも、要求されることは積み上げているはずだ。ただ、チームとして迷いが生じていたことも事実であり、如何にしてシーズンを通してパフォーマンスを結果に繋げられるかがポイントになる。ポポヴィッチ監督には、チームビルディングをしながらも、結果を常に追い求められる環境で期待に応えられるか。内容を求めつつ、まずは結果を残したい。

◆戦力はダウン、成熟と新たな力の台頭に期待
今オフの補強に関しては最低限。外国人は総入れ替え、ブラジル人のMFギリェルメ・パレジ、セルビア人FWアレクサンダル・チャヴリッチを補強。獲得合意のクロアチア人DFヨシプ・チャルシッチはメディカルチェックで問題が見つかり、加入しないこととなる不測の事態も起きている。主軸選手が抜けた中での補強としては不安も残る状況だ。

また、昨季復帰した柴崎岳はケガでほとんど貢献できず。今シーズンは10番を背負い、しっかりとチームの軸になれるかは大きなポイント。近くでプレーするであろう日本代表で経験を積む佐野海舟のブレイクもチームの結果を後押しすることになるだろう。プロ2年目から指導を受けた指揮官との再会だけに、スタイルを理解することも早そう。エースの鈴木優磨が開幕に間に合わない可能性もあるが、得点力も上げていきたい。




◆2024年冬移籍情報
【IN】
GK梶川裕嗣(32)←ジュビロ磐田/完全移籍
GK山田大樹(22)←ファジアーノ岡山/期限付き移籍より復帰
DF濃野公人(21)←関西学院大学/新加入
MFギリェルメ・パレジ(28)←タジェレス(アルゼンチン)/期限付き移籍
FWアレクサンダル・チャヴリッチ(29)←スロヴァン・ブラチスラヴァ(スロバキア)/完全移籍

【OUT】
GKクォン・スンテ(39)→現役引退
GK沖悠哉(24)→清水エスパルス/完全移籍
DF昌子源(31)→FC町田ゼルビア/完全移籍
DF広瀬陸斗(28)→ヴィッセル神戸/完全移籍
DF林尚輝(25)→東京ヴェルディ/期限付き移籍延長
DFキム・ミンテ(30)→湘南ベルマーレ/期限付き移籍→完全移籍
MFディエゴ・ピトゥカ(31)→サントス(ブラジル)/完全移籍
MFアルトゥール・カイキ(31)→スポルチ・レシフェ(ブラジル)/完全移籍
MF小川優介(21)→FC琉球/完全移籍
MF荒木遼太郎(22)→FC東京/期限付き移籍
MF中村亮太朗(26)→清水エスパルス/期限付き移籍
FWブレッシング・エレケ(27)→未定
FW染野唯月(22)→東京ヴェルディ/期限付き移籍延長


◆タイトル奪還の覚悟はあるか、戦力が削がれた中新体制で目指す頂点【J1開幕直前ガイド|鹿島アントラーズ】(超WORLDサッカー!)





◆【鹿島】ポポ体制カシマ初陣、水戸と2/10プレシーズンマッチ「我々は常に試されている。全てを出し切る」(サカノワ)




ランコ・ポポヴィッチ


「やってきたこと、積み上げてきたことを見せたい」


[PSM いばらきサッカーフェスティバル] 鹿島 – 水戸/2024年2月10日14:00/カシマサッカースタジアム

 J1リーグの鹿島アントラーズが2月10日、「いばらきサッカーフェスティバル」でJ2リーグの水戸ホーリーホックとのプレシーズンマッチに臨む。リーグ開幕まで約2週間と迫るなか、ランコ・ポポヴィッチ監督を迎えた鹿島がどのような陣容で、どのような戦い方を見せるのか。そして両チームにとって、チーム作りの現在地を知る大切な一戦となる。

 ポポヴィッチ監督が試合前日9日、オンラインによる取材に応じて、「トレーニングでは体も動いていますし、いい状態だと見えます。そのいい状態だということを試合で見せなければいけません。やってきたこと、積み上げてきたことを見せられる試合にしたいです」と意欲を示した。 

「公式戦と同じだと捉えています。闘う、勝者のメンタリティを持つチームであるべきです。選手たちに伝えましたが、私たちのなかで、フレンドリーマッチ、トレーニングマッチは存在しません。テストマッチという意味はあるかもしれません。我々は常に試されています。だからこそ、全てを出し切らないといけない。そういう考え方で臨まなければいけない。これまでしてきたことを全力で出し切る試合にしたいです」

 まず思い切り水戸に立ち向かい、そこで何を得られるのか。指揮官は楽しみにもしていた。

「伝統と歴史あるスタジアムで、チームを率いてピッチに立てることは、これ以上ない幸せに感じています。もしも私が選手だったら、スタジアムに来てくれる皆さんの力をパワーに変えて、持っている以上のものを出そう、出したいと思うはずです。残念ながら、もう選手ではないので、監督として、最大限に今までの力以上のものを出せるようにしたいです」

 柴崎岳がキャンプ序盤にケガで離脱し、鈴木優磨は右顎の骨折による手術が発表された。アジアカップに臨んだ日本代表の佐野海舟も9日に合流。そうしたなか、どのような布陣が組まれるのか。何より昨季からどういった戦い方の変化が見られるのか楽しみだ。




◆【鹿島】ポポ体制カシマ初陣、水戸と2/10プレシーズンマッチ「我々は常に試されている。全てを出し切る」(サカノワ)