http://www.daily.co.jp/soccer/2014/01/07/0006619418.shtml
J1鹿島は6日、日本代表FW大迫勇也(23)がドイツ2部リーグの1860ミュンヘンへ完全移籍すると発表した。ミュンヘンの複数の大衆紙(電子版)は移籍金を50万ユーロ(約7100万円)と報じた。大迫はこの日に成田空港からドイツへ出発。移籍先のフンケル監督からは、1トップでの起用が確約されており、自身の成長と日本代表での1トップ競争を勝ち抜くために決断した。
ドイツには成長できる環境が用意されていた。成田空港に姿を見せた大迫は「(移籍交渉で)一番前でしかやらないと言った。(起用するなら)1トップで使ってくれると言っていた。そこが一番の決め手」と移籍を決断した理由を明かした。
1トップへのこだわりは強い。昨年7月、東アジア杯で代表に選出された際はトップ下で起用され、「ゴールに近い位置でプレーしたい」という思いを募らせていた。その後は代表でも希望通り1トップで起用されているが、柿谷曜一朗(C大阪)との競争に勝ち抜いてW杯に出場するためにも、ポジションは重要な要素だった。
昨年末にドイツを訪問した際に、1860ミュンヘンのフンケル監督から直々に口説かれた。「サッカー人生は1回しかない。後悔したくなかった」と心が傾いた。
「チャレンジ」
1860ミュンヘンはリーグ戦で18チーム中8位。W杯半年前の移籍は出場機会を失い、調子を落とす危険性を伴う。それでも、「チャレンジし続けないと成長はない」と険しい道を選んだ。7日の練習から合流予定で、2月10日のリーグ再開戦・デュッセルドルフ戦の出場を目指す。
唯一の心残りは鹿島サポーターだ。朝のうちにクラブハウスを訪れ、職員らにあいさつをした。「休みの時に鹿島に顔を出せる(恥ずかしくない)成績を残したい」と恩返しを誓った。