http://www.hochi.co.jp/soccer/japan/20140701-OHT1T50239.html
退任を表明した日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(61)が1日、羽田空港発の航空機でイタリアへ帰国した。空港には日本代表MF長谷部誠(30)=ニュルンベルク=と同DF内田篤人(26)=シャルケ04=が見送りに訪れ、涙で4年間の日本生活に別れを告げた。
強い信頼関係を表すサプライズだった。出国ゲートの手前で、指揮官は長谷部と内田を抱き締めた。「ビッグサプライズ。そこまでやってくれるのかと…。すごくうれしいですね」。目は涙で潤み、駆け付けた多くの代表スタッフに見送られてゲートに消えた。
W杯で結果を残せなかったにもかかわらず、日本のファンには「まるで勝ったかのような対応をしてもらった」と感謝した。日本文化に溶け込み、幸せな生活を送っただけに「これだけ素晴らしいチームの後で、次のチームは考えづらい。引退というチョイスも持っている」と、監督業からの引退まで示唆した。
「監督には本当に感謝しています」と長谷部。内田はイタリア語で「グラッツェ(ありがとう)」とお礼を言った。誰からも慕われた指揮官は故郷でつかの間のオフを取った後、再出発に向けた準備を始める。(岩崎 敦)