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[10.10 キリンチャレンジ杯 日本1-0ジャマイカ デンカS]
就任3戦目で初勝利を挙げた日本代表のハビエル・アギーレ監督は1-0という結果に満足しなかった。
「今日は得点が内容を表していないゲームだったと思う。点差を付けるチャンスが、ハッキリしたものだけでも4つあった」。シュート20本で1得点。「フィニッシュのところで質を上げていかないといけない」と、決定力を課題に挙げた。
「(14日の)ブラジル戦では、これほどチャンスは訪れないと思う。試合後の数字を見ると、シュート数は20本だった。ブラジル戦ではそのシュートが1本だったとしても、そこで決めないといけない」
日本代表の永遠の課題とも言える決定力不足。トレーニングを続けることで、その“難題”を克服できると、指揮官は言う。
「フィニッシュのところはまずトレーニングして向上させていかないといけない。いいピアニストも、いいテニス選手も、毎日トレーニングしている。いいサッカー選手も毎日トレーニングする。だから今、やっていることを続けることだ」
決定力不足を解消する自信はあるか? 試合後の記者会見でそう問われたアギーレ監督は「もちろん自信はある。そうでなければ、私はここにいない」と断言し、「選手の質が足りなければ、違った形のゲームをやると思う。しかし、私は選手たちを信頼している」と、選手への信頼を口にした。
選手個々にも言及した指揮官は先発デビューとなったDF塩谷司(広島)を「非常に良かったと思う」と評価。「私が彼を初めて視察した試合は2か月ぐらい前の浦和対広島だった。そのとき彼はベンチだった。彼の評価はすでに聞いていたので、そのとき見られなくて少しガッカリした」。招集に至った経緯を明かすと、「2か月後、彼はパーフェクトなゲームをした。満足している」と手放しで称えた。
そして最大級の賛辞を送ったのがMF柴崎岳(鹿島)だ。9月9日のベネズエラ戦(2-2)でデビュー戦ゴールを決めた柴崎はこの日もインサイドハーフでフル出場し、攻守に存在感を発揮。「柴崎はワールドクラスだ。(本田)圭佑、(香川)真司と自然にプレーできている」。代表2戦目で早くも中心選手の風格を見せる背番号7をそう評し、「まるで20年も経験を積んだかのようなプレーを彼は見せてくれる。彼はかなり遠いところまで行き着くことができる選手だ」と絶賛した。
(取材・文 西山紘平)