[10.5 J1第27節 鹿島2-3G大阪 カシマ]
右太腿裏痛を抱えながら強行先発した鹿島アントラーズの日本代表DF昌子源は2-3の逆転負けに反省の言葉ばかりを口にした。前半5分に先制しながら同29分にアンラッキーなオウンゴールで失点。それでも後半20分に再び2-1と勝ち越したが、守備陣が耐え切れなかった。
「試合の早い段階で1点取って、不運な形で追いつかれたけど、2点目を取ることができた。あとはディフェンス陣の粘り次第だった。センターバックとしてふがいなかったし、チームに申し訳なかった」。3試合連続で無失点が続いていたが、5月10日の川崎F戦(1-4)以来、14試合ぶりの1試合3失点。「映像を見て反省したい」と唇をかんだ。
試合では189cmの長身ながらスピードもあるFWパトリックとマッチアップする場面が続いた。シンプルに鹿島守備陣の背後を狙い、パトリックの高さと速さを生かそうとするG大阪の攻撃に対し、後手を踏んだ。
「明らかに僕の背後をパトリック選手が狙っていた。危ないシーンが2、3度続いたし、僕が先に(ボールに)触ったシーンはほとんどなくて、完全にパトリック選手に主導権を握られていた」
一歩目の出足や加速など、そのプレーぶりには負傷の影響も感じずにはいられなかった。それでも「言い訳にはならない。僕が『行ける』と言って、(試合に)出してもらっている。監督に申し訳ない」ときっぱりと言い切った。
「日本代表は海外とやるチーム。もっと上の選手がいるかもしれない中で、自分が五分以下で戦っていたのは反省材料。いくら相手がすごくても、上に行くにはそういう選手と戦って勝たないといけない。成長して、どんな選手でも止められる選手になりたい」
あらためて強い決意を口にした昌子。明日6日からは日本代表合宿が始まる。足の状態については「大丈夫かな。まだアドレナリンが出ているので分からないけど、コンディションを整えて明日に向けてがんばりたい」と説明。A代表デビューを目指し、「切り替えて、ジャマイカ戦、ブラジル戦の両方出られるようにがんばりたい。国を背負うのは光栄なことだし、国を背負う覚悟が必要。国の代表として結果を求めていきたい」と意欲的に話していた。
(取材・文 西山紘平)