http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14176173288931
J1鹿島は3日、元日本代表のMF中田浩二(35)が今季限りで引退すると発表した。プロ17年目となる現役生活にピリオドを打つ中田は練習後、引退について「簡単に至った訳ではなく、ものすごく悩んだ」と心情を明かした。
クラブ幹部によると、中田とは11月中旬ごろから、出場機会の少ない現状や来季のチーム事情などについて話し合いを持ち、2日に本人から「引退する」との意志が伝えられたという。移籍なども含め最終的には「本人の判断」に任された。中田の引退決断は3日に選手たちに伝えられた。
中田は東京の名門・帝京高から1998年に鹿島に加入。主に守備的MFとして活躍した。5度のリーグ優勝に貢献するなどナビスコ杯と天皇杯を含め国内主要タイトルを11度獲得した。日本代表としては2002年、06年のワールドカップ(W杯)に出場。フランスとスイスの1部リーグでプレーするなど国際経験豊富な選手として知られた。
昨季は本格的に左サイドバックに取り組むなど、ユーティリティープレーヤーとしての存在感を発揮。今季は若手の台頭が目覚ましくリーグ戦は途中出場の3試合にとどまった。厳しい現状を踏まえ、中田は「本当にいろんなことが自分の中であり、結論に至った」と話した。
鹿島はクラブへの貢献度の高さや周囲から慕われる人柄などを評価しており、クラブスタッフとして残留させる方針を示している。6日に行われるJ1最終節の鳥栖戦後、サポーターへの引退のあいさつと記者会見を予定している。(小林久隆)