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<明治安田生命J1:鹿島4-1広島>◇第1ステージ第6節◇10日◇カシマ
鹿島MF柴崎岳(23)がリーグ初のヘディング弾を決めた。1-1とされて迎えた後半12分、左サイドのMFカイオから届いた柔らかい浮き球に合わせて跳躍し、力強く頭を振ってゴール右に押し込んだ。これまで右足12点、左足2点。「ACL(15年3月18日の広州恒大戦)ではあったけどリーグ戦は記憶にない」と言った通りの一撃だった。
昨年10月を最後に日本代表から遠ざかる。課題の1つが高校時代から苦手と認めるヘディングで、意識を変えた。「頭での得点は頻繁にあることではない。ただ、狙う準備はしていた。パターンを増やしていくために」。奇遇にも御前試合で決めた。視察したハリルホジッチ監督はゴール直後、笑顔になり「うれしかったし、続けてほしい。岳にとって、良い試合だった」と満足。柴崎も「代表を意識していないことはないけど、まずはチームが一番。1歩ずつです」と、復帰に向けて前進した。
昨年4月から1年近くアウェーで負けていなかった広島に土をつけ、得失点差で浦和を抜いて2位に浮上した。立役者の柴崎にとっては新10番としての初得点でもあったが、常勝軍団復活が託された使命だけに、満足できない。「順位が頭ひとつ抜け出せるよう次も勝たないといけない」と、即座に16日の湘南戦へ照準を定め直した。【木下淳】