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2016年5月11日水曜日

◆【U23】熊本出身・植田、被災地へ「勇気を」…熊本地震チャリティーマッチ(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/japan/20160510-OHT1T50144.html


 リオデジャネイロ五輪に出場するU―23日本代表は11日にガーナA代表と国際親善試合を行う。熊本県宇土市出身のDF植田直通(21)は10日、熊本地震のチャリティーマッチとして開催される一戦で、被災地に希望の白星を届けることを約束した。この日の公式練習前には手倉森誠監督(48)を含めた全選手とスタッフが募金活動を行った。

 小雨が落ちる中で行われたセットプレー練習。「がんばるばい熊本」と書かれた看板を前に、DF植田は向かってくるボールに跳び、何度もはじき出した。熊本地震のチャリティーマッチとして行われるガーナA代表戦では先発が濃厚。「僕は戦う姿勢を見せなきゃいけない。それプラス(被災地に)勇気を与えられるプレーを」と意気込んだ。

 地震からまもなく1か月。宇土市に住む両親を始め、知人が大事に至ることはなかったが、大きなショックを受けた。弱みを見せることを最も嫌う男が、湘南戦(4月16日・BMWス)後のテレビインタビューで涙を流した。「できることなら何でもやりたい」と同18日に熊本入り。避難所に物資を届けるなど、思いを実行してきた。それはこの試合でも同じだ。

 ガーナ戦はリオ五輪1次リーグ初戦で対戦するナイジェリアを想定した試合になる。「(アフリカは)身体能力が高く、日本では味わえない。良いシミュレーションだと思う」。試合には家族や多くの知人が車で約1時間の熊本から観戦に訪れる予定。「僕たち熊本出身者が勇気を与えられる場所」という思いを届けるためにも、リオ五輪で結果を残す上でもガーナ攻撃陣のシャットアウトを目指す。

 練習前の募金活動ではMF橋本とともに最後まで立ち、協力を呼びかけた。約100人のサポーターから11万4182円が集まった。「感謝しかない。僕たちは結果で見せる」。持ち味の恐れない守備でチームに、そして熊本に勝利を届ける。(内田 知宏)