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熊本に元気を与えたい――。U-23日本代表DF植田直通(鹿島)は被災した地元への思いを胸に、11日に行われるガーナ戦のピッチに立とうとしている。
熊本県宇土市出身の植田は、熊本地震から間もない4月17日の練習後、有志のチームメイトと熊本へ飛んだ。被災地の支援活動を行う中、植田は「僕が元気を与えないといけない立場なのに、皆が僕を心配してくれたし、『サッカー頑張って』とたくさんの方に声を掛けてもらえた」と逆に激励を受けることも多かったと話す。だからこそ、明日のガーナ戦では「しっかり元気を与えられるようなプレーをしたい」と意気込みを示した。
大津高のチームメイトで、同じく熊本県出身のMF豊川雄太(岡山)も今合宿には招集されていたが、負傷のため辞退することに。「チャリティーマッチという場があり、熊本出身の選手が勇気を与えられる場所だったので、あいつは悔しい思いをしているはず」と豊川を思いやると、「あいつの分まで僕が戦うのは当たり前、あいつの分まで戦いたい」と力強く話した。
現在も地元の友人とは電話で連絡を取っており、ガーナ戦には家族や友達、多くの知り合いがスタジアムに訪れるようだ。「僕自身は戦う姿勢を絶対に見せないといけない。戦う姿勢を見せて初めて結果がついてくるものだし、結果にプラスして元気を与えられればと思う。応援してくれる方たちのためにも頑張りたい」。被災地に向かい激励を受けた。次は自分がプレーで元気を与えようと闘志を燃やした。
(取材・文 折戸岳彦)