[12.19 クラブW杯準決勝 鹿島1-3R・マドリー アブダビ]
悔やみ切れないワンプレーだった。0-1で折り返した後半立ち上がりの4分、FWカリム・ベンゼマの決定的なシュートをゴールラインぎりぎりでクリアした鹿島アントラーズDF山本脩斗だったが、その4分後に不用意なバックパスから追加点を許してしまった。
「スンヒョンに出したパスがズレてしまった」。山本のバックパスにMFガレス・ベイルが詰め、DFチョン・スンヒョンの中途半端なパスをカット。そのまま無人のゴールに流し込まれた。その2分後にもベイルがハットトリック達成となる追加点。後半10分で0-3とリードを広げられると、その後はレアルの巧みな試合運びになす術がなかった。
「3点目を取ってからの試合運びは今までにないものだった。パスを回されて、何もできない感じで、あらためて差を感じさせられた。自分たちもJリーグで勝っているとき、そういう試合運びをやらないといけない。そこの質の高さを感じた。(プレッシャーに)行ってもはがされる。そこの上手さは自分たちも吸収しないといけない」
延長戦の末、レアル・マドリーに2-4で惜敗した2年前の決勝にもフル出場していた山本。そのリベンジも懸かった試合だったが、欧州王者に力の差を見せつけられ、返り討ちに遭った。「もう一回対戦するチャンスを得て、勝ちたい気持ちで臨んだけど、こういう結果になって、すべてを出し切れたわけではない。やっぱり悔しい」と唇をかんだ。
(取材・文 西山紘平)
◆不用意なバックパスから…山本脩斗「3点目を取られてからは何もできない感じで」(ゲキサカ)