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7月31日、埼玉スタジアム2002。試合終了間際の88分、山中亮輔のクロスにヘディングを合わせ土壇場で同点弾を決めた興梠慎三は、試合後、自らのゴールを誇るのではなく「レオ シルバとか戻ってきたらわからない」と欠場したブラジル人選手の不在を指摘した。
実際、レオ シルバが出場したルヴァンカップ準々決勝では、2試合で3-2と2-2という激しい打ち合いに。その後、9月下旬の札幌戦で右足の肉離れに見舞われると、チームは得点力不足にあえぐようになった。しかし、約5週間という初期診断よりも早く、1ヶ月で鹿島の心臓が戻ってきた。
「違和感なく、痛みなく戻れるように努力してきました。今週やってみて、非常にいい状態です」。
そう言って紅白戦や練習からピッチの上を走りまわった。12月には34歳を迎えるが、いまだ運動量に衰えは見えない。ときおり笑顔を交えながら驚異的なスプリントを見せる。
そう言って紅白戦や練習からピッチの上を走りまわった。12月には34歳を迎えるが、いまだ運動量に衰えは見えない。ときおり笑顔を交えながら驚異的なスプリントを見せる。
「サッカーは基本的にはたのしいことです。神様が僕にサッカーの素質を与えてくれました。そのなかで日本に来てビッグクラブでプレーする機会も与えてくれています。幸せな環境にあるので、笑顔でいるのは当たり前のことじゃないですか」。
自身初のリーグタイトルまで残るはあと5試合。
「シーズン当初と終わりの方が変わることは、サッカーの世界ではごく当たり前のことです。いちばん大事なのは、いま最後に残っているメンバーで歴史を作るということを刻み込むこと。それを意識しないといけない」。
まずは浦和戦での3ポイントを視野におさめ、レオ シルバが縦横無尽に走る。
文:田中滋(鹿島担当)
明治安田生命J1リーグ 第30節
11月1日(金)19:00KO カシマ
鹿島アントラーズ vs 浦和レッズ
◆【鹿島 vs 浦和】衰えを知らない鹿島の心臓 レオ シルバ(J's GOAL)