決定的シュートは奈良の渾身ブロックに阻まれる。「常に優勝を狙ってきたこのクラブで300試合出場を達成できたのは、素直に嬉しいです」
[J1 4節] 鹿島 0–0 福岡/2023年3月12日15:00/カシマサッカースタジアム
J1リーグ4節、鹿島アントラーズ対アビスパ福岡戦はスコアレスで引き分け、両チームともに1ポイントを分け合った。この試合で交代出場した鹿島の土居聖真がJ1リーグ通算300試合出場を果たした。史上133人目、鹿島OBである曽ヶ端準、小笠原満男らとともに1クラブマンでの偉業達成に。
300試合出場達成についてコメントを求められた土居は試合後、「うーん」としばらく考えたあと、「早かったような、長かったような。すごく自分にとって濃い300試合でした、今思い返せば」と語った。
86分に途中出場すると、コーナーキックからチャンスを作り出し、さらに90+2分にはフリーでミドルを放ち、決まったか――とスタジアムが盛り上がりかけたが……。奈良竜樹の渾身のダイビングヘッドクリアに阻まれた。
「奈良ちゃんか誰かに触られてしまいました。キックのフィーリングが良くて、蹴った瞬間、いやその前から、入りそうな感覚がありました。塞がれてしまい残念でした」
初出場は2011年11月26日のJ1リーグ33節の清水エスパルス戦。30歳での300試合達成で、さらに記録を伸ばしていけそうだ。
「常に優勝を狙ってきたこのクラブで300試合出場を達成できたのは、素直に嬉しいです。そこに至るまで関わってくれた人と一緒に祝いたいです。関わってくれた全ての人に感謝しています。これからもずっと400、500と積み重ねていけるように、日々精進したいです」
土居自身にそこまでの感慨はまだないようで、ワンクラブマンでの達成を問われると、「引退したあとに、『すごい』となればいいので、今はまだ考えずに突き進んでいきたいです」と決意を新たにしていた。
「今日も勝って、ナオ(植田直通)もユウタ(樋口)も100試合で、勝ってみんなで祝いたかったです。10人になって難しい試合でした。最低限拾った勝点。次へみんなでまた準備したいです」
土居が欲してきたのは勝利のみ。そのために何ができるかを追求し1試合ずつ全力で戦ってきた。その積み重ねが「300」になり、一つの大きな節目を迎えたということのようだ。
鹿島は次節3月18日、アウェーで横浜F・マリノスと対戦する。土居の「301試合目」を白星で飾りたい。