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2013年10月5日土曜日

◆3バックやめなさい/ゴン&秋田対談1(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/japan/news/p-sc-tp2-20131004-1199188.html



<ゴン魂&秋田塾 炎の対談第1回>

 日刊スポーツ評論家の元日本代表FW中山雅史氏(46)と同DF秋田豊氏(43)が、日本代表について激論をかわした。本紙で展開している評論家のコラボ企画「ゴン魂&秋田塾 炎の対談」として、3回連載で掲載。第1回はザッケローニ監督が就任当初からいまだにこだわる3-4-3システムについて。秋田氏は「やめた方がいい」と一刀両断し、中山氏は「サイドのスペースを突いちゃう」と、FW目線で言及した。【聞き手=盧載鎭、高橋悟史、栗田成芳】

 W杯出場決定から約4カ月がたった。その間、東アジア杯、コンフェデレーションズ杯の公式戦を含め戦った国際Aマッチは10試合。それは、来年のW杯で勝つためにできる限られた実戦の場でもある。まずは、瞬く間に登場した新戦力の台頭から、2人が激論の口火を切った。

 秋田 中山さん、1トップに柿谷選手が出て、1試合で「レギュラーでいいじゃん!」って思いませんでした?

 ゴン やるな、とは思ったよ。

 秋田 コンビが合いそうだしシュートもうまいですよね。

 ゴン 前線のコンビネーションという意味では、スムーズに入っていると思った。それぞれのイマジネーションにはたけているのだろうけど。ただ、前線からの守備だよね。よくやっているけど、いろんな選手がW杯優勝を公言している以上、そこにいくための守備をしないといけない。そこにいくにはちょっとの甘さも排除していかないと、たどりつけない。本人たちが自覚しての発言だろうけど、しっかり改善していかないと。

 秋田 それは本田圭佑選手しかりですよね。

 ゴン そうそう。本田選手も言っているわけで、理解した上でテストマッチに対して意識がすごく上がっていると感じた。グアテマラ戦にしてもガーナ戦にしても発揮され、効果があった。ただそこが最低限のラインでなきゃいけない。そこからもっと高めないと。強豪相手に対応できるかどうかに、つながってくるんじゃないかな。

 コンフェデ杯で3戦9失点。さらに8月のウルグアイ戦でも4失点を喫し、世界レベルを相手にした課題は、必然的に守備へとフォーカスされていった。ただ9月の親善試合で格下グアテマラに無失点。そしてガーナを1失点に抑え、一定の手応えを見せた。

 秋田 前線からの守備が本当によくなりましたね。

 ゴン 反応が早い。攻守の切り替えがすごく早かった。前で走ってくれることで、後ろも狙いやすい。

 秋田 コンフェデ杯はボールロスト、イージーミスが多いからカウンターを食らう。グアテマラ、ガーナとの2試合はキープ力、攻撃力もよくなっているからDFラインを上げる準備ができたと思います。

 ゴン 取りどころ、プレスするところを決める。DFラインがそろっていることは重要だよね。

 秋田 DFラインを考えれば、4枚より3枚の方がコントロールしやすいと思うんです。トルシエの「フラット3」って言われていたけど、真ん中の選手が見えるしやりやすい。4人になるとコントロールしづらいところはあります。

 ゴン 代表でも3バックやっているよね。でも4バックから3バックになったときは、攻撃的か守備的かどっちなのかな? ザッケローニ監督は攻撃的って言うじゃない? イマイチはっきりしないんだよね。

 秋田 ザッケローニ監督は3枚でやりたいと思っていると思いますよ。

 ゴン そうだよね。今あれだけ4バックでいい感じなのに、なんでここで3バックにするのか?

 秋田 いくつか要因はあると思います。まずは高さ。コンフェデ杯で、高さでやられたことが多かった(9失点中3点がヘディング)。必ずクロスを狙ってくるから、中央に3枚いると十分対応できる。1枚多くなるだけですごく楽になる。これが1つ。あとは、内田、長友はどちらかというとウイングハーフタイプ。サイドバックタイプじゃなく、攻撃力をストロングポイントにした方がいいと考えているのかもしれませんね。

 2人の激論は自然と、ザックが何度も試みる3-4-3のシステム論に。ただ1つ注意しなければいけないのは、ザックが言う3バックは一般的な「3人のセンターバック」ではなく、あくまでも「センターバック1人+両サイドバック」という点。だからこそ、秋田は気になった。

 秋田 3バックの盲点はサイドの後ろのスペースがあくこと。サイドバックとウイングハーフの連係で、問題がすごく多い。例えばブルガリア戦(5月30日)のとき、右サイドバックの吉田選手と右ウイングハーフの内田選手が迷っていた。しかも2回あった。内田が相手MFを見るのか、もう1列前を見るのか。そこは整理しないと。それに、吉田選手が外に流れて、サイドで速いやつと1対1になったらキュンキュンってやられる。高い位置ならいいけど、深い位置で(リバプールFW)スアレス、(RマドリードFW)ベイルと1対1なったら確実にやられる。それなら吉田選手はどっしりと中にいて、相手をつぶすことの方が得策。中山さんならサイドで起点つくりますよね。

 ゴン 突いちゃうね。でも、サイドにいったらもう1回ゴール前に行くのに時間がかかっちゃうけどね。

 秋田 でもたぶん中に走ってると思いますよ、中山さんなら。もう1回ゴール前に入ってますよ。

 ゴン ただ、こまめなラインコントロールをされたらFWは一番嫌だね。

 秋田 あと、3-4-3はボランチの運動量がすごく必要。遠藤選手、長谷部選手も運動量多く走ってはいる。けどより守備的で運動量のある選手が1人いてもいいですね。

 ゴン 汗かき出来るやつね。今の代表だと…。

 秋田 (C大阪MF山口)蛍! 今回ガーナ戦で起用した。監督も気になっているんじゃないでしょうか。

 いまだに模索し続ける3-4-3は形が見えてこない。W杯まで残り8カ月しかない。こだわってやるべきなのか、見切るべきなのか?

 秋田 ザッケローニ監督がこの3-4-3を戦術的に構築できるなら、やるべき。でもここまでできていないってことは、監督が修正できていないということ。僕はやめた方がいいと思います。だって何回もチャレンジしていますよね? だけどブルガリア戦みたいな後手を踏むなら、4-2-3-1でやるべき。

 ゴン 3-4-3は攻撃的というけど、中の攻撃の駒が少なくなるよね。特徴が出なくなると思う。

 秋田 それが選手に落ちていないなら、監督の戦術的ミスになってしまいますからね。

<3バックで攻撃力低下>

 データでザックジャパンの「3-4-3」を見ると、攻撃的システムのはずが、むしろ攻撃が低下する傾向が見られる。これまで実戦で実行した試合は8試合。しかし1試合通して戦ったのはわずか1試合だけ。合計291分間だった。その間の得点は2点。しかも1点はセットプレーからだった。

 ザッケローニ監督が原則としているのは、片方のサイドに迫力を持って崩しきること。早い段階でのサイドチェンジは認められていない。その点で、ザック流の3―4―3の方がサイドに人数をかけて厚みを持たせることができる…はずだった。しかし90分換算でのクロス数は4バック時の18・7本に対して3バック時では17・6本と減少している。シュート数も同じく14・7本が13・9本に微減。ゴール前までの崩しが増えるわけでもない。

 象徴的な試合はグアテマラ戦だ。日本は1試合を通して25本のクロスを上げた。だが3-4-3を採用した残りの15分間では0本だった。サイド攻撃強化のはずが、中山、秋田両氏が指摘する守備に加え、攻撃でも効果は発揮できていないのが現状だ。

 ◆中山と秋田 ともに98、02年W杯メンバーに選出された2人だが、代表の場で当初はすれ違いに選ばれていた。中山は90年初めて国際Aマッチに出場し、94年W杯米国大会出場をかけたアジア最終予選ではスーパーサブとして活躍。「ドーハの悲劇」も経験した。だが翌年にドイツで恥骨炎の手術を受け長期離脱。秋田が95年に代表初出場したときには不在だった。ともに出場したのは97年11月フランスW杯アジア最終予選カザフスタン戦(国立)。予選で苦しむ代表に中山が復帰即ゴール。秋田も決めた。Jでは磐田のストライカーと、鹿島のセンターバックとして両軍の黄金期を支えた2人。名勝負を繰り返し、タイトルを争った。

 ◆中山雅史(なかやま・まさし)1967年(昭42)9月23日、静岡県志太郡岡部町(現藤枝市)出身。藤枝東―筑波大を経て90年ヤマハ(現磐田)入り。94年Jリーグ昇格以降、個人タイトルは98年MVP、得点王2回(98、00年)。10年札幌移籍。J1通算355試合出場、157得点は歴代最多。国際Aマッチ53試合21得点。W杯は98、02年2大会連続出場。178センチ、72キロ。血液型O。

 ◆秋田豊(あきた・ゆたか)1970年(昭45)8月6日、名古屋市出身。愛知高、愛知学院大を経て93年鹿島入団。不動のセンターバックとして9タイトル獲得に貢献。04年に名古屋に移籍し07年からは京都で活躍。J1通算391試合出場23得点。98、02年日本代表W杯メンバー入り。国際Aマッチ通算44試合。180センチ、78キロ。血液型B。

◆波に乗る東京、鹿島は守備不安/第28節(ニッカン)


http://www.nikkansports.com/soccer/news/f-sc-tp1-20131005-1199696.html

<J1:東京-鹿島>◇第28節◇5日◇国立

 19時キックオフ。

 【東京】4連勝中と波に乗る。鹿島に勝てば順位をひっくり返し、4位に浮上するというモチベーションは高い。トップ下にMF長谷川が入り、中盤は安定した力を発揮している。前節大宮戦でハットトリックを達成したMFルーカス、国立男の異名を持つFW平山の活躍にも期待が集まる。

 【鹿島】右サイドバックの西が、累積警告による出場停止という不安材料がある。最近5戦で11失点という守備陣にとっては、踏ん張りどころ。8月には4戦6発も見せたFW大迫も、ここ3戦は不発。勝てばACL出場圏内の3位、そして優勝争いにも食い込めるだけに、終盤を占う大事な一戦となりそうだ。

◆【鹿島】小笠原、史上3人目15季連続弾だ!(報知)


http://hochi.yomiuri.co.jp/soccer/jleague/news/20131004-OHT1T00215.htm

 鹿島主将のMF小笠原が、史上3人目の偉業に挑む。今季まだ0ゴールだが、5日のF東京戦で決めれば、元日本代表FW中山雅史氏、G大阪の日本代表MF遠藤に並ぶJ1記録の15シーズン連続得点となる。「自分の得点よりもチームの勝利」と話すが、紅白戦でミドル弾を決め、好調を維持。聖地でJ初ゴールを記録するなど相性はいいだけに期待がかかる。

◆大迫と怪物対決!平山“最後の開催”国立男の座譲らない(スポニチ)


http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2013/10/05/kiji/K20131005006749030.html

 最近6戦4発のFC東京FW平山がリーグ戦では“最後の国立”で怪物対決を制す。J関係者によれば現在の国立競技場は来年改修が始まるため、リーグ戦の開催は5日の鹿島戦が最後。全国高校選手権で2年連続得点王となった国見時代から通算23得点を決めて来た平山には譲れない一戦で「頑張るっす!」と不敵な笑みを浮かべた。

 一方、鹿島のエース大迫も鹿児島城西高時代に怪物と呼ばれ、08年度の全国高校選手権では平山(9点)の最多得点記録(10点)を更新した因縁がある。国立のフィナーレを飾るにふさわしい対決となった。

◆【J1:第28節 F東京 vs 鹿島】プレビュー:4位鹿島と5位F東京の直接対決。試合巧者鹿島を乗り越えろ(J's GOAL)


http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00162578.html

10月5日(土)J1 第28節 F東京 vs 鹿島(19:00KICK OFF/国立)
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残り7試合となったJ1リーグは、現在地からそれぞれのクラブの思惑が働く。優勝、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場、賞金獲得圏内、そして残留。奇しくも今節は、上位進出を目論む4位鹿島と、5位F東京の直接対決となった。どちらも上位に食らいつく上では絶対に落とせない試合となる。両クラブの勝点差は3。得失点差で上回るF東京が勝てば、順位は入れ替わる。

鹿島は、ホームでは11勝2分の無敗を続けている一方、アウェイでは9月21日の磐田戦に勝利するまで7連敗を喫するなど、3勝3分8敗と分が悪いデータが残っている。そのため、序盤は前線からパスコースを限定してしっかりと守備のバランスを崩さない試合の入り方をしてくるかもしれない。そうやって終盤までつばぜり合いを続け、切り札のダヴィを入れて一気に攻勢を狙ってくる。それがここ数試合の鹿島の傾向だが、ここからは参考にならないだろう。苦しい思いをしながらも着実にチームとしてのレベルアップを図り、その成長の跡がうかがえるからだ。ダヴィが7月31日の名古屋戦で負傷離脱した間に土居聖真が急成長。攻守で大迫勇也の周りを衛星のように動き回って良好な関係を築いている。そこにダヴィが復帰し、戦い方の幅を広げた。
ベテラン選手が脇を固めつつ、前節大分戦で活躍した遠藤康のキレのあるドリブルや、柴崎岳の機を見た攻め上がりを披露している。そして、大迫とダヴィだ。
大迫は、何をさせてもそつなくこなすというレベルではもうない。今季の存在感は一つ抜けた印象がある。加えて今季のF東京戦はヤマザキナビスコカップ予選リーグを含む2戦3発と相性も良い。F東京にとっては、厄介な存在だ。
ダヴィは単独突破だけでなく、周囲との連係も高まりつつある。復帰後は途中出場が続いているが、ピッチに入ってくれば、一瞬も目が離せない。かといってダヴィにマークを集中しても、空いたスペースを使われて失点ということが起こってしまう。
今節は、西大伍が出場停止で高卒2年目の伊東幸敏がテストされるなど、右サイドバックの起用にも注目が集まる。

リーグ4連勝中と勢いに乗るF東京だが、左足に違和感を訴えて別メニュー調整を続けているチャン ヒョンスの欠場が濃厚で、代わりに加賀健一が先発に復帰しそうだ。ACL出場権獲得、さらにその上を目指すには「ここから毎試合が決勝戦」(ポポヴィッチ監督)となる。負ければ、そこで道が途絶える。その危機感がチーム全体に広がり、高い緊張感が好影響を及ぼしている。
徳永悠平は「勝負所。勝たないと厳しい。連勝しているけど、鹿島は強い相手」と、連勝に浮かれた様子は微塵もない。警戒を払わなければいけない大迫とダヴィに対しては「良いボールを入れさせない守備が必要」と語った。前節大宮戦でサイドでの対応が後手になり、センターバックが引き出されて失点を喫している。「サイドの対応はしっかりとルーカスと、ボランチの選手ともコミュニケーションをとってセンターバックが引き出されないようにしたい」と話した。
ダヴィ投入が鹿島の攻撃のギアチェンジの合図なら、F東京は平山相太だ。しかも舞台が国見高校時代から数えて通算23得点と相性の良い国立霞ヶ丘競技場だ。背番号「13」がタッチライン際に立てば、大きな期待で迎え入れてもいいだろう。2006年に途中加入した平山には、J1リーグでの上位争いの経験は乏しい。「ここを勝てば」という試合を落としてきた過去もある。平山は一つひとつ言葉を選びながら真顔で語った。
「ここを乗り越えられるかは自分たち次第。乗り越えられなかった過去のことも知っている。だからこそ、勝つことで得られるモノの大きさも理解しているつもり。気持ちが一番大事だと思います」
ポポヴィッチ監督は一貫して「4連勝は過去のことだ。上位とどれだけ差があっても、試合に臨むモチベーションは同じでなければいけない」と言い続けてきた。指揮官にとってこの試合は「元々、気を抜く瞬間などあってはいけない。鹿島が相手ならなおさらだ。どれだけ我々が成熟したかを試す試合になるだろう」という位置づけだ。アウェイゲームでは、2点を先行しながらも追いつかれ、逆転を許した。わずかな隙さえ見逃さない狡猾な鹿島相手にしっかりと勝てるか。それが、上位進出の挑戦権を得るために出された難題だ。連勝に充足感を見出すよりも、切り開くことで広がる可能性への楽しみのほうに軸足を置いている。スリリングな日々をどこまで伸ばせるか。互いの意地が聖地・国立でぶつかり合う。

以上

2013.10.04 Reported by 馬場康平