http://www.nikkansports.com/soccer/news/p-sc-tp1-20140311-1268580.html
東日本大震災から3年。岩手出身の鹿島MF小笠原満男(34)は、被災地の現状を伝える活動にあらためて力を入れる。毎年オフは「東北人魂を持つJ選手の会」の仲間と被災3県でサッカー教室を開催しているが、今年1月は熊本で復興支援について講演。12年7月に広域大水害に襲われた場所で、気付いたという。
小笠原 正直、熊本の現状を知らなかった。東北は見てるから分かるけど、違う地域までは…。逆に言えば、東北の現状も全国に知られてない可能性がある。
1日の開幕戦で戦った甲府は雪害に遭った。小笠原は同僚から集めた見舞金を贈ったが、同時に思った。「正直、甲府の状況も詳しく分からない。全国どこでも自然災害が起こる今、発信できる人が伝えなければ伝わらない」。故郷を見て「変わらない、進まない」ともどかしく思うたびに発言してきたつもりだったが、もっと活動し、もっと発信する必要性を痛感した。
そのため、6~7月のW杯中断期間中も動く。「大船渡に造ったグラウンドでの大会、被災地でのスポーツ教室…。東北のためになることを考えていく」と言う。もちろん、その思いをピッチでも表現する。「試合で苦しい時に『もっと苦しんでる方がいる』と自分に言い聞かせて頑張ります」。決意新たに4年目の復興支援に入る。【木下淳】