キリン・チャレンジ杯(6日、日本2-1ニュージーランド、豊田ス)先制のPKを決めたFW大迫勇也(27)=ケルン=は2大会連続のW杯出場に一歩前進した。
点取り屋の本性が現れた。後半5分のPKのチャンス。FW大迫は、MF香川もスポットに寄ったが譲ろうとしなかった。右隅に突き刺した先制点は、得点への執着心が込められていた。
「譲ったり、(誰が蹴るか)迷っていたら外す。(自分が)蹴ると決めていた。PKだったが、しっかり点を取ることができてよかった」
W杯ロシア大会まで約9カ月。一戦一戦がサバイバルだ。今回はFWのポジション争いのライバル、岡崎(レスター)や本田(パチューカ)が招集外で、大迫は3トップの中央で先発出場した。
屈強なDFを背負って前線でボールを収めるポストプレーが得意で、攻撃での貢献度は高い。だが、指揮官から要求されている得点を狙う動きについても「ゴール前にもっと入る。1トップがそれを出していかないといけない」と再確認した。
W杯出場権を手にした直後のサウジアラビア戦では屈辱のベンチ外。主力組が実戦練習する傍らで手倉森コーチとひたすらシュート練習する苦い思いを味わった。
「まずはゴール。ゴールを狙うということを僕が示していかないといけない」。そんな決意を込めたPKだった。
6月13日のアジア最終予選イラク戦以来となる日本代表通算7得点目。1998年フランス大会以降、W杯予選後の最初の強化試合でゴールした選手はすべて本大会のメンバー入りを果たしている。強引に決めたPKが吉報を呼び込むか。
大迫、俺がエース弾!PKキッカーを香川から“強奪”「蹴ると決めていた」