1月の全国高校サッカー選手権で県勢男女アベック優勝を飾った2校の卒業式が3日、開かれた。男子で24大会ぶり制覇の静岡学園は静岡市内の同校で行い、J1鹿島入りしたFW松村優太も出席。さらなる飛躍を誓った。
女子で2大会ぶり4度目の王座をつかんだ藤枝順心は、藤枝市内の同校で開催。なでしこリーグ1部に活躍の場を移すDF長江伊吹主将(INAC神戸)とMF渡辺凜(伊賀FC)が、決意を新たにした。
全国制覇から約2カ月後の卒業式でも、静学サッカー部のフィーバーは続いていた。その中でも鹿島入りしたFW松村の人気は絶大。女子生徒からは写真撮影を求められ、行列ができたサインにも気さくに応じた。サッカー部の仲間とも記念撮影するなど、つかの間の和やかな時間を楽しみ「振り返ればあっという間の3年間。充実していました」と笑顔で振り返った。
プロとしては悔しいスタートとなった。先月16日のルヴァン杯名古屋戦(パロ瑞穂)で、後半36分から途中出場。同45分に危険なプレーで1発退場となった。「やってやろうという気持ちが強くて…。しっかり反省して次に生かさないといけない」。ほろ苦いデビュー戦での経験も糧に、日々の練習でアピールを続けている。
別れを惜しむ間もなく、4日には鹿島の練習に再合流するという。現在は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、Jリーグの公式戦は延期中。再開を見据え「今はいい準備をするだけです」と、プロの顔に戻った。将来の夢は海外でのプレー。当面は鹿島でのスタメン定着を目標に掲げ「試合に出られるように頑張っていきたい」と前を向いた。【神谷亮磨】
◆高校サッカーVの静学卒業式 松村は鹿島で飛躍誓う(ニッカン)