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2021年2月26日金曜日

◆【鹿島】冷静に、平常心で開幕を待つ三竿健斗。「一体感では僕たちのほうが上」(サッカーダイジェスト)






「良い意味で、気合いが入っているわけでもない」


 昨日よりも今日。今日よりも明日。三竿健斗はそんな思いで日々を過ごしている。

「自分の成長を常に毎日考えながら、前日よりも次の日の練習でどう成長しているかにすごく集中できている」

 貪欲に高みを目指そうとする姿勢が雑念を払う。だから、2月27日にホームで迎える清水との開幕戦を前にしても、余計な力みはない。良いスタートを切るために、シーズン一発目のゲームがどれほど重要かは十分理解しているが、「良い意味で、気合いが入っているわけでもない。ひとつの試合として考えているだけ」と、冷静に、平常心で準備を進めている。

 チームの現状について問われても「集中」というフレーズが出てくる。

「大幅なメンバー変更はなく、去年1年間戦ってきたメンバーがベースでやっているので、去年よりもお互いを尊重し合ったり、チームとしての結束はすごく強いと思います。去年以上に高い強度で、全員で良い練習ができている。開幕するからどうこうというわけではなく、自分たちのやるべきことに今は集中している段階です」

 同21日の水戸とのトレーニングマッチを踏まえ、「攻撃の意志疎通の部分で、コンビネーションなど練習でやっている形を多く出せている」のは強みだと考えている。一方の課題は、「ボールの失い方、パスミスだったり、判断の遅れでカウンターを受ける場面がゲームで必ずある」ことだ。

 現状の問題点を修正するには、「シンプルに技術の向上だったり、集中力の部分。あとは周りのサポートの意識だったり、ミスしたあとにいかに仲間をカバーするかという、その気持ちがすごく大事」だと言う。もっとも、普段の練習からお互いに声を掛け合い、改善に取り組めているようで、「そこの精度だったり、切り替えの部分を磨いていきたい」と言葉に力をこめる。

 そうした成果を開幕戦で示すことができるか。ロティーナ新監督を招聘し、積極補強に打って出た清水は手強い相手となりそうだが、「一体感、チーム力では僕たちのほうが上」と鹿島のキャプテンは自信をのぞかせる。

 勝負のポイントに挙げるのは先制点。「いかに先制点を取って、ゲームの主導権を握るか」。鹿島は直近4年間、開幕戦で勝てていない。2ステージ制だった5年前の16年シーズンは敵地でG大阪を破り、最終的には18勝5分11敗の成績でステージ制覇。11月のチャンピオンシップを制し、8度目のリーグ優勝を飾っている。

 チームにとっては、これが最後のリーグタイトル。クラブ創設30周年を迎えるメモリアルイヤーの今季、最重要課題のリーグ優勝に向け、開幕戦で勝利を掴みたい。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)




◆【鹿島】冷静に、平常心で開幕を待つ三竿健斗。「一体感では僕たちのほうが上」(サッカーダイジェスト)





◆釜本氏「安定した得点力のある川崎」、本田氏「2トップが爆発しそうな鹿島」/J1優勝予想(サンスポ)






 J1の2021年シーズンは26日に、川崎-横浜M(等々力)で幕を開ける。昨季王者の川崎が2連覇を果たすのか。それとも同2位に終わったG大阪が7年ぶりの優勝を遂げるのか。4クラブが降格する残留争いは? 日本代表で歴代トップの国際Aマッチ通算75得点をマークし、日本協会副会長などを歴任した釜本邦茂氏(76)と、本紙専属評論家の本田泰人氏(51)が、独自の視点で今季の行方を予想した。(取材構成・宇賀神隆、邨田直人)

【釜本邦茂氏の順位予想】

 今季も本命は、川崎とみる。20日の富士ゼロックス・スーパー杯では鬼木監督が掲げる「1試合3得点以上」の高い目標を見事に実行し、G大阪を3-2で下した。この得点力には安定感がある。期限付き移籍から復帰したFW遠野、MF橘田ら新戦力にも活躍の場がありそうだ。

 2位は国内リーグの戦いに注力できる鹿島、3位と4位にはG大阪とC大阪を置いた。鹿島は補強の出来栄えがどう転ぶかわからないが、力はあるように感じる。昨季のG大阪は、得失点差4でも上位にくる粘りや勝負強さがあった。これが戦い方を変えて、どうなるのか。

■ACLが鍵を握る大阪勢&名古屋

 上位に予想した大阪勢と名古屋については、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)を戦うことが懸念材料だ。国外と日本を行き来する負荷は大きい。これが足かせとなって残留争いに巻き込まれる可能性も、十分あり得る。とくに、今季は例年より2チーム多い20チームで戦う38試合制となった。過密日程をどう乗り越えるか、調整力が問われる。

 史上最多の4クラブが降格する今季は、降格がなかった昨季とは戦い方が変わってくる。若い選手を試してみようとはならない。より一層、しのぎを削る戦いが繰り広げられるだろう。戦力が手薄にみえる鳥栖や仙台、湘南、徳島あたりは厳しい残留争いを強いられるのではないか。(1968年メキシコ五輪銅メダリストで得点王)

【本田泰人氏の順位予想】

 優勝の本命は、ずばり鹿島だ。2トップで固定されてきた上田とエベラウドが爆発しそう。両サイドの荒木や土居は安定しており、不動のダブルボランチといえる永木と三竿は手堅い。ザーゴ監督の就任1年目だった昨季は序盤で出遅れ、終盤になってチームの形になってきた。2年目で戦術はさらに浸透する。ACLがないこともプラスに働く。

 対抗は、戦力が充実している昨季王者の川崎にした。優勝候補に推さなかったのは、守田や中村が抜けた中盤の穴が気になったため。大卒新人を補強したが、計算が立たない。ACLでの移動疲れがたまって、コンディション調整が難しくなると危険だと思う。

 この2チームを追うのは名古屋だ。昨季28失点の堅守に加え、補強でFWが厚みを増した。C大阪から加入した柿谷は点が取れる選手で、エースの金崎にとっても刺激になる。

■横浜FC、仙台、徳島、湘南は苦戦

 広島も失点は37と少ない。昨季、横浜Mでプレーした188センチのFWジュニオール・サントスの獲得にも成功し、攻撃力は上がるだろう。メンバーだけを見れば横浜Mも期待できるが、失点が多いのが気がかりだ。

 今季は4チームが降格するが、横浜FC、仙台、徳島、湘南あたりは厳しい戦いになりそう。横浜FCは19歳のFW斉藤のベルギー移籍が痛かった。昨年最下位の湘南、17位の仙台は戦力的に厳しい。徳島はコロナ禍で、新監督が来日できていない。(元日本代表MF)




◆釜本氏「安定した得点力のある川崎」、本田氏「2トップが爆発しそうな鹿島」/J1優勝予想(サンスポ)










◆【鹿島】「どのポジションでもハイレベルに」。見逃せない土居聖真が示すプラスアルファ(サッカーダイジェスト)






点数を付けるなら「60点から70点ぐらい」


 本音を言えば、「トップ下で勝負したい」、だ。

 ただ、今季の主戦場はおそらくサイドハーフになりそうだ。清水との開幕戦を6日後に控えた2月21日の水戸とのトレーニングマッチでも、土居聖真のポジションは4-4-1-1の左サイドハーフだった。

 ザーゴ体制1年目の昨季は、セカンドトップ気味のトップ下とサイドハーフで起用された。自身のパフォーマンスに点数を付けるなら「60点から70点ぐらい」だった。

 落第点ではないが、及第点を少し上回る程度か。サイドハーフでの働きぶりに、土居自身はまるで満足していない。

「サイドハーフの時のパフォーマンスが平均点ぐらいだったので。プラスアルファを出せなかった。トップ下に入った時よりも、生き生きできなかった」

 インパクトを残せなかった理由は、本人が一番理解している。

「リスクを負うようなダイナミックなプレーをもう少し取り入れてもいいし、もっとボールを引き出す、要求することも必要になってくる。サイドにいると、どうしても中央にいる時よりボールに触れる回数が少なくなってしまいがちなので」

 トップ下への強いこだわりは持ちつつ、サイドハーフでの課題改善にも前向きに取り組むつもりだ。「どのポジションでもハイレベルにプレーしなければ、チームに貢献できない。どのポジションでもハイパフォーマンスを出せるように、日々頑張っていきたい」。

 ユーティリティ性も魅力だ。たとえば、ボランチの選手全員が怪我で離脱すれば、代役を務められる自信はある。「どこでもやれる。しかも、ただやれるだけではなく、プラスアルファも必要になってくると思う」。いかなるチーム状況でも、求められるプレーヤーでありたい。想定以上の活躍を見せたい。「どんなイレギュラーがあっても対応できる経験はある」という言葉が頼もしい。

 ユース出身の生え抜きは、鹿島一筋11年目を数える。在籍年数では、15年目の遠藤康に続き、2番目の長さだ。

 小笠原満男、内田篤人、曽ケ端準と、クラブの中軸を担ってきたレジェンドたちは、すでに現役を退いている。次世代のアントラーズをけん引すべき存在でもある土居は、どんなリーダー像を描いているのか。


「背中で語れるような立ち居振る舞い、言動ができれば」





「年上だからとか、上の立場だからといって、“上から目線”みたいな言い方はしたくない。なるべく背中で語れるような立ち居振る舞い、言動ができればなと思っています。先輩面するのではなく、自分がやるべきことをやって、困った選手や後輩がいれば手助けできるように、寄り添ってあげられるように」

 穏やかな語り口からソフトな印象を受けるが、胸には熱いものを秘め、フットボーラーとして揺るぎない矜持がある。魂のこもった一つひとつのプレーで周囲を鼓舞し、チームを力強く引っ張っていく。

 2月27日にホームで迎える開幕戦の相手は、昨季は16位と大きく低迷した清水だが、土居は「新シーズンがスタートする時は、もう別のチームと考えたほうがいい」と警戒を怠らない。スタートが肝心なのは言わずもがな。開幕から公式戦6連敗と出だしで大きく躓いた昨季を教訓に「同じようにならないよう、しっかり準備したい」と口元を引き締める。

 そして自らは、いかに“プラスアルファ”を示すことができるか。トップ下であろうと、サイドハーフであろうと、これまで以上に生き生きとした姿でピッチを駆け回り、決定的な仕事に絡む姿を見せてほしい。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)


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◆【鹿島】「どのポジションでもハイレベルに」。見逃せない土居聖真が示すプラスアルファ(サッカーダイジェスト)


◆打倒・川崎の急先鋒はどこだ!? 英老舗ブックメーカーがJ1・20クラブの優勝オッズを確定!(サッカーダイジェスト)






最高倍率の「150倍」が付いたのは…


 いよいよ今週末、金曜日の川崎フロンターレvs横浜F・マリノス戦で開幕する2021 J1リーグ。本サイトを含めてさまざまなメディアで優勝予想がなされているが、今回は英国が誇る世界最大級のブックメーカー『William Hill』社の20クラブ・優勝オッズを紹介しよう。

 最高評価を得たのは、やはりディフェンディングチャンピオンの川崎だ。実に「2.00倍」という圧倒的な数値で、同社も絶対的な本命と見なしている。先のゼロックス・スーパーカップでも、土壇場でガンバ大阪を突き放す勝負強さを見せて快勝。まさに黄金期を謳歌している印象だ。

 2番手に推されたのが、昨季は5位に沈んだ鹿島アントラーズ。ザーゴ政権2年目で選手層に厚みが増し、開幕が近づくにつれて下馬評もグングン上がっている。それを証明するのが老舗ブックメーカーが評価した「4.00倍」というオッズだろう。鹿島のあとにはG大阪の「7.50倍」、名古屋グランパスの「8.00倍」、セレッソ大阪の「9.00倍」と続き、もっとも高い倍率を得たのはベガルタ仙台の「150倍」だった。

『William Hill』社が算定したJ1・20クラブの優勝オッズは以下の通りだ。

川崎フロンターレ 2.00倍
鹿島アントラーズ 4.00倍
ガンバ大阪 7.50倍
名古屋グランパス 8.00倍
セレッソ大阪 9.00倍
横浜F・マリノス 10.00倍
FC東京 12.00倍
ヴィッセル神戸 14.00倍
柏レイソル 20.00倍
サンフレッチェ広島 25.00倍
浦和レッズ 28.00倍
大分トリニータ 50.00倍
北海道コンサドーレ札幌 50.00倍
清水エスパルス 66.00倍
横浜FC 66.00倍
サガン鳥栖 66.00倍
徳島ヴォルティス 80.00倍
アビスパ福岡 100倍
湘南ベルマーレ 100倍
ベガルタ仙台 150倍
※オッズは2021年2月25日現在。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部


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◆打倒・川崎の急先鋒はどこだ!? 英老舗ブックメーカーがJ1・20クラブの優勝オッズを確定!(サッカーダイジェスト)



◆鹿島、5年ぶり開幕白星必ず MF三竿「自信、勝利の形が見えてくる」(スポニチ)






 J1鹿島が、5年ぶりの開幕白星で優勝への扉を開く。チームは25日、27日の開幕・清水戦(カシマスタジアム)に向けて鹿嶋市内で調整。ボランチで先発出場が濃厚となるMF三竿健斗(24)は「勝つことによって得られる自信だったり、自分たちの勝利の形が見えてくる。開幕戦の勝利はすごく大きい」と見据えた。

 2016年を最後に開幕戦の勝利から遠ざかる。同年は開幕戦でG大阪を1―0で下し、勢いに乗ってリーグ優勝。その試合でJ1デビューを飾った三竿は「勝つか勝たないかで、そこから立て直すのか、波に乗って勝ち続けるのか。必要なパワーだったり、メンタル的にも変わってくる」と、初戦の重要性を説いた。

 昨季王者の川崎Fは直近4年間で3度のリーグ優勝。苦汁を飲まされてきた三竿は言う。「どこが獲っているかより、自分たちが目の前でタイトル逃したり、力不足で最終的に及ばなかったというのが悔しい。常に自分たちに矢印を向けているし、そこの悔しさが僕たちを強くする」。開幕を制し、5年ぶりのタイトルをつかむ。


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◆鹿島、5年ぶり開幕白星必ず MF三竿「自信、勝利の形が見えてくる」(スポニチ)