Jリーグ再開初戦となった磐田戦で、安西幸輝(写真)はチームNO.1の走行距離を残した。左SBながら積極的にシュートも放つ。右サイドで西大伍や遠藤康が中心となってゲームを組み立て、左サイドの安西幸輝や安部裕葵という若い選手たちが果敢に突破を仕掛けるのが、一つの形となっていた。
「右でうまくつくってくれて、僕にスペースを与えてくれたのはありがたかった」
右から左という攻撃展開に、安西自身も手応えを感じていた。
その安西が少なからず意識する選手が柏レイソルにいる。同じ95年生まれの小池龍太である。レイソル不動の右サイドバックとして、リーグ戦16試合すべてで先発出場を果たす22歳の存在は、安西に少なからず刺激を与えている。
「同年代でJ1のSBで戦っているのは龍太とオレくらい。J1でがんばっているのは他にいない。だから龍太には負けたくないですね」
鹿島の左サイドは安西と安部がポジションチェンジを繰り返し、連携の取れた攻撃を仕掛けることが武器の一つとなっている。「上がりっぱなしのSBはうまく行かない時代になっている。SHと連携しないといけない」という言葉どおり、磐田戦では安部が外に張り出し、安西が一つ内側のレーンでプレーすることで、相手の守備を攪乱していた。
次の試合では、必ず安西と小池がマッチアップする場面は出てくるだろう。どちらがサイドで主導権を握れるかが、試合の重要な要素となりそうだ。
文:田中滋(鹿島担当)
明治安田生命J1リーグ 第17節
7月22日(日)18:30KO カシマ
鹿島アントラーズ vs 柏レイソル
【鹿島 vs 柏】 ウォーミングアップコラム:左サイドの斬り込み役・安西幸輝が意識するライバルの存在