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2022年5月31日火曜日

◆上田綺世はラウルと同じ”論理的思考”のストライカー。「小心者」だから「常に考えてサッカーをしている」(Sportiva)






――3年連続二けた得点ですが?

 5月29日、試合後の記者会見で、そう質問を受けた上田綺世(鹿島アントラーズ、23歳)は素っ気なかった。

「......(感想は)特にないです。今日は(3-1で)負けたので、それがすべて。勝つために点をとっていて、『3点とられたから4点入れないと勝てない』と思ったし、前回(サガン鳥栖戦も4-4で)も、もう1点必要だった。通算何点って、考えてないです」

 この日、FC東京との一戦では、3-0から上田が1得点し、反撃の狼煙を上げたが、それで終わった。3年連続二けた得点は、鹿島では90年代に長谷川祥之が記録して以来だが、「勝利」を土台にする彼のロジックでは意味を持たない。負けたから素直に喜べない、と意地を張っているのではなく、彼らしい論理的思考だ。

 JリーグのFWとして唯一、6月シリーズの日本代表に選ばれたストライカーの肖像とは――。

 上田はストライカーとしてはマイノリティと言えるだろう。

 ストライカーは、思考よりも本能的に答えに辿り着く選手が多いポジションである。スペインや南米では「生来的」とさえ表現されるポジションで、ストライカーは生来的才能を研ぎ澄ますことで境地に近づく。逆説的に言えば、「ストライカーとして生まれなかったら、どれだけ鍛えてもモノにならない」と、やや突き放した考え方だ。

一方、上田は論理的、思索的なアプローチをするストライカーと言える。これは守備的なポジションの選手によく見られる傾向だろう。

「自分は小心者です」

 法政大学時代のインタビューで、彼はそう答えていた。

「緊張するし、不安もある。めちゃくちゃ自信を持っているわけではない。だから考えて、かみ砕いて、整理が必要です。例えば、大学(入学)でさえも、不安で仕方なかった。自分は茨城からやってきて、全国のレベルがわからなかったので、場違いなんじゃないかって。入寮の日は緊張しました。大学1年で代表に呼ばれた時もそうで、言われた瞬間から毎日ゲロを吐くくらい緊張していました」

「常に考えてサッカーをする」

 順を追って考える。そのひとつひとつの作業には、過程として成功と失敗がつきまとう。それが自身を緊張させる。

 ストライカーの場合、失敗を引きずると次の失敗を誘発することがある。それだけに、失敗を悔やむよりも「次に成功してありあまる称賛を得られる」という楽観的メンタリティが好まれる。直感的な行動パターンと言えばいいだろうか。

 しかし、上田は思考で向き合う。考えることなしに、答えに辿り着かない。

「僕は常に考えてサッカーをしています。茨城の小さな世界だけで生きてきましたが、そこでも他人を観察して、なんとなくではありますけど、考えを確立してきました」

 論理的思考で大成したストライカーもいる。

 1990年代から2000年代にかけ、レアル・マドリード、スペイン代表で活躍、欧州最高のストライカーのひとりであるラウル・ゴンサレスは論理的思考の人だった。幼い頃から居残り練習で、いくつものシュートパターンをコーチと仕上げた。本能に頼らず、体にロジックを覚えさせている。また、週末は各カテゴリーの試合を1日中、見て回った。それぞれのストライカーの癖、パサーとの呼吸、ディフェンスの対応など、「自分がそこにいたら」と、いくつもの場面を疑似体験した。日本で言えば、中学1年生の頃から思考を重ねる日々だった。

 膨大なデータを取り込み、練習でパターン化し、実戦でその精度を高める。「同じ場面は二度起こらない」。それはサッカーの本質だが、一方で、人工知能が最も似た成功例をはじき出すように、オートマチックに最善の選択を下せるようになるのだ。

「僕はシュートを打つ時、選択肢を消去法で消していきます。先(の映像)を見るというか」

 上田はそう語っていた。

「例えば、左サイドの背後に出たボールで、GKと1対1に近い状態になるとします。僕の選択肢はだいたい4つ。ファーにゴロ、ニア、ループ、かわす。GKを見た時、瞬間的にニアは当たる、ループできない......バババッと、写真が頭の中に4枚あって弾かれるんです、たぶん、0.2秒くらいのなかで。それが自動的に起きればいいんですけど......」

 FC東京戦、左サイドから入ってきたボールを中で受けた選手が背後に落とした時、上田は落ち着いてポジションに入った。GKの立ち位置や動きを見極め、右足で左隅に流し込んでいる。滑り込むようにしてボールへインパクトを伝え、ややタイミングもずらしていた。実に冷静な一撃だった。

 上田は理論的で哲学的ですらあるが、そのプレー選択は本能的にも見える。つまり、そこまで思考が極まっているのだろう。相応のフィジカル、テクニックを身につけ、トップスピードでボールを受けながら相手に体を当てられても動じず、前を向ける(FC東京戦でも長友佑都を吹っ飛ばしていた)。3シーズン連続二けた得点などでは足りない。シーズン30得点は狙える実力だ。

 6月シリーズ、上田は代表選手として存在感を示せるか。論理的思考のストライカーが答えに辿り着けたとき――。カタールW杯で世界の度肝を抜くはずだ。





◆上田綺世はラウルと同じ”論理的思考”のストライカー。「小心者」だから「常に考えてサッカーをしている」(Sportiva)




◆【鹿島】天皇杯2回戦、エヴェラウドが復帰へ。ヴァイラー監督「ベンチ入りする可能性ある」(サカノワ)






新潟福祉医療大戦に向けて抱負、「モチベーション高く、難しい相手に」。


[天皇杯 2回戦] 鹿島 – 新潟福祉医療大/2022年6月1日19:00/カシマサッカースタジアム 

 鹿島アントラーズのレネ・ヴァイラー監督が5月31日、翌日の天皇杯2回戦・新潟福祉医療大学との試合に向けて記者会見を行った。指揮官にとって初の天皇杯での一戦となり、相手は意欲と闘志を燃やして挑んでくる大学生である。そのあたりは十分に注意していた。

「(初めて大学との対戦になるが?)個人的にはどれぐらいのレベルであるのかがまだ分からず、その難しさはあります。彼らは自分たちのプレーを見せつけたいとここまで辿り着き、モチベーションも高いはずです。そこに関しては難しさを感じると思います。あくまでも第一のターゲットは自分たちのプレーを体現すること。そこを一番の目標にしています」

 リーグ戦のFC東京戦から中2日、日本代表に選出された上田綺世が不在となる。メンバーを入れ替えて臨むことになるが、ヴァイラー監督はいずれにせよ変わらず「アクティブなプレー」を求めていくと強調していた。

 そして負傷から復帰したエヴェラウドがベンチ入りする可能性があるということだ。

「(エヴェラウド、 仲間隼斗について)彼らが復帰に近づいていることは、彼らにとってはもちろん、自分にとってもチームにとっても選択肢が増えていいことです。エヴェラウドはベンチ入りする可能性があります。全体的にはチームにとっていいサインだと思っています」

 また先日のFC東京戦に敗れ、鹿島は順位を2位に下げた。このリーグ戦の前半戦を経て、ヴァイラー監督は「順位表を見ていただければ分かりますが、どのチームも団子状態で勝点が近く、どのチームも勝つ可能性があります。これからもそういう試合が多くなっていくと思います。(FC東京戦は気温など含め)先制したほうが優位な状況で、それが相手だったというところが大きな要因だったと感じています」と振り返った。

 Jリーグ再開に向けた仕切り直しへ、公式戦4試合ぶりとなる勝利を掴むしかない。チームの総力が問われる最初の関門となる。







◆【鹿島】樋口雄太、勝利へのエゴイズム。「ボランチはチームのエンジンだと言われている。機能しなければ」(サッカーマガジン)






■2022年5月29日 J1リーグ第16節(味スタ/28,436人)
FC東京 3-1 鹿島
得点者:(F)渡邊凌磨2、ディエゴ・オリヴェイラ
    (鹿)上田綺世


「本当に優勝を目指しているので」


 樋口雄太の言葉には、力があった。

「守備のところにフォーカスしたいと思います。2試合で7失点は、上に行くには必ず減らさなければなりません」

 前節でサガン鳥栖と4-4の打ち合いを演じ、今回はFC東京に1-3で敗れた。失点を重ねることが課題であるのは明らかで、中盤の底で舵取り役を任されている樋口としては責任を感じながらも、修正ポイントははっきり見えている。

「球際もそうですが、奪われたあとの切り替えで、一歩寄せ切るといったような細かいところの作業が必要になってきます」

 FC東京のアルベル監督は、樋口の周りにできるスペースで数的優位を作る狙いがあったと明かしている。中盤を司るアンカー役として青木拓矢が中央に立ちつつも、強度の高い鹿島に対してはインサイドハーフである松木玖生を青木の近くに立たせて中盤を強化した上で、樋口の脇に、もう一人のインサイドハーフである安部柊斗と右のワイドの渡邊凌磨を配置して、数的優位をもたらす設計だったという。

 ダイヤモンド型に近い配置で中盤を構成する鹿島は、ディフェンスラインの前の危険なスペースで、樋口の豊富な運動量と読みの鋭さによって強度を担保してきた。だが、かかる負担が大きい分、弱点にもなり得る。FC東京はそこを抜け目なく突いてきたというわけだ。

「誰がどこで奪い切るか。一番は奪われた瞬間の切り替えで一歩後手になったことが、今日の敗因だと思います」

 FC東京に奪われて素早く樋口の周辺のスペースに運ばれたことで、前に出た勢いをひっくり返された課題が残る。FC東京は主に鹿島の右サイド、アダイウトンの高速ドリブルで攻めてきた。

「個の能力がある選手が多い中で、もっと効率よく守れたところもあったと思います。少しディフェンダーの選手に任せてしまったところもあるので、今後の反省点ですね」

 ブエノがアダイウトンとの1対1に持ち込まれる場面は数多く、2点目はサイドで振り切られてから中央につながれ、3点目もブエノがドリブルに対してぎりぎりでスライディングしたものの、アダイウトンの足にかかってしまってPKを献上したことによる。そこをグループで守る方法もあるはずだ、という実感が樋口の悔恨につながる。

「監督からも、ボランチはチームのエンジンだと言われているので、そこが機能しなければならない。もっともっとエゴを発信していければと思います」

 鋭い読みとハードタックル、奪ってからの一瞬のミドルパスのセンスで鹿島を引っ張るナンバー14。敗れて首位から陥落したとは言え、入れ替わってトップに立った横浜F・マリノスとは1ポイントしか変わらないし、シーズンはまだ中盤戦。

「本当に優勝を目指しているので、そこに向けてみんなでやっていきます」と宣言する樋口が、チームに有益なエゴイズムをどんどん出していく。

現地取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE




◆【鹿島】樋口雄太、勝利へのエゴイズム。「ボランチはチームのエンジンだと言われている。機能しなければ」(サッカーマガジン)




◆「子供とか観ていたら…」FC東京・渡邊凌磨が鈴木優磨への「上には行けない」発言の真意を説明し謝罪「言ってしまっただけ。反省している」(超WORLDサッカー!)






FC東京のMF渡邊凌磨が自身の発言の真意を説明した。

29日、FC東京は明治安田生命J1リーグ第16節で鹿島アントラーズと対戦。首位の鹿島をホームに迎え撃つと、渡邊の今季初ゴールを含む2得点もあり、3-1で勝利を収めた。

この試合では鹿島のFW鈴木優磨が後半アディショナルタイムにピッチ上で飲んでいたペットボトルをたたきつけ、イエローカードを提示されていたが、この場面についてコメントを求められた渡邊は、「ペットボトルを投げたりとか、ああいうのが直らない限り、上には行けないと思います」と試合後に発言。このことが大きな話題となっていた。

そして、渡邊は試合当日に自身のYouTubeチャンネルでライブ配信を実施。鹿島戦のプレー解説を行ったが、その冒頭で自身の発言について説明した。

「記者会見のやつは賛否両論あると思うんですが、僕の意見としては鈴木優磨選手をけなしたいとかムカつくから言ってやったとかではないです。もちろん俺より全然良い選手だし、鹿島でキャプテンマークを付けているぐらいの選手なので、そりゃ良い選手なのは分かりますよ」

渡邊は後半アディショナルタイムの時点ではすでにベンチに下がっていたが、ベンチから鈴木の行為が目に入ったという。

「あの時ピッチにいなくて交代していたので、ちょうど行動が目に入っちゃって、あれはどうなのかなと思って、質問があったから言ってしまっただけ。それは自分でも反省しているし、チームの人からもどうだったのかというのはもう言われたので。僕はもう反省はしているし、申し訳ない気持ちはもちろんあります」とすでにチーム内でもこの件について話し合ったことを明かしている。

そして、「だからといってあの選手のこと俺は嫌いじゃないし、自分の仲間にいたらそれは頼もしいことないから、そこに関してはもちろんリスペクトを持っています。ただ、質問された時にちょっと言ってしまっただけです。それに関しては本当に申し訳なかったです」と謝罪した。

発言の真意については、「特に深い意味はなく、鈴木選手も多分勝ちたいという気持ちでああいう行動になったと思うんですけど、僕も試合に勝ったといえども、いちサッカーファンとしては、子供とか観ていたらどうなのかなとベンチで思って言ってしまっただけです」と改めて説明した。





◆「子供とか観ていたら…」FC東京・渡邊凌磨が鈴木優磨への「上には行けない」発言の真意を説明し謝罪「言ってしまっただけ。反省している」(超WORLDサッカー!)


◆【番記者の視点】今季10得点目の鹿島・上田綺世 歴代FWが陥った罠とは無縁の思考「決まるまで打つ」(報知)






◆明治安田生命J1リーグ▽第16節 FC東京3―1鹿島(29日・味の素スタジアム)

 FW上田綺世が3年連続2ケタ得点となる今季10得点目を決めた。3点を先行された後半9分、MF和泉竜司が落としたボールを、滑り込みながらゴール左に決めた。相手GKがコースを特定できないであろうシュートモーションから鋭く右足を当て、ニアを抜いた。こうした駆け引きの末のゴールだと分かっていても、上田のゴールは簡単に決めているように見えるから不思議だ。

 試合は1―3で敗れ、チームは首位から陥落した。自身の大台到達を「特にはないですね。今日の試合で負けたのでそれがすべて。勝つために点を取りにいっている」とし、3シーズン連続については「シーズンや何年連続とは考えていなくて、3失点した以上、4得点しないと勝てない。前の試合(鳥栖戦)なら、4―4なのでもう一点取られなければいけない。僕は通算で、という考えはしていない」と返した。

 動き出しやシュートのパンチ力など多くの特長を持つストライカーだが、一番の武器は心だ。シュートを外しても、悔しがる素振りすら見せないことを問われた、回答がこうだった。「むしろ引きずる理由がない。シュートは外れるか、決まるか。外したら決まるまで打つしかない。なぜ外したのかすぐ分析して、まとめる。頭の中では整理できている」。言葉にできても、実行に移すことは難しい。特に勝利を義務付けられたクラブでは、ストライカーがはまりやすい罠がある。

 日本を代表するストライカーの地位を確立した大迫勇也、興梠慎三は鹿島在籍時、パスの選択が増えた時期があった。いずれも若手時代。チームとしてボールを失いたくない意識が強く、相手ボールになりやすいシュートの選択は減った。この現象を興梠は「鹿島あるある」と言い、当時のジョルジーニョ監督に尻をたたかれるまで消極的だった大迫も「ボールを失いたくなくて、シュートが減っていた」と振り返る。

 今季の鹿島では、レネ・バイラー監督が「ミスしてもいい」と声をかけ、チーム全体が「ボールを失っても奪い返せばいい」精神に変わりつつある。とはいえ、決めても、外しても感情一つ変えずに、力みないフォームからシュートを打ち続ける姿を見ると、ゴール、シュートの見方、ストライカーの考え方が他の日本人FWとは違うのだと感じさせる。減点方式の日本で、ミスに厳しい鹿島でも変わらないストライカー像を持ち続ける上田。FWというより、「点取り屋」と呼ぶべきなのだろう。(鹿島担当・内田知宏)





◆【番記者の視点】今季10得点目の鹿島・上田綺世 歴代FWが陥った罠とは無縁の思考「決まるまで打つ」(報知)





2022年5月30日月曜日

◆【鹿島】鈴木優磨、次節京都戦で出場停止 主審に不満か…ピッチ上でペットボトルたたきつけ(ニッカン)






<明治安田生命J1:東京3-1鹿島>◇第16節◇29日◇味スタ

鹿島アントラーズのFW鈴木優磨(26)が後半ロスタイムにイエローカードを受け、次節出場停止になった。

東京が2点リードで迎えた後半ロスタイム。鹿島はカウンターから、鈴木がペナルティーエリア右に仕掛けたところ、東京DF小川が鈴木の胸をつかんで倒したように見えた。鈴木が倒れたが主審の笛はならず。その直後、東京がカウンターに出て、鹿島がファウルで止めた。

鹿島のイレブンは主審に抗議。両軍が集まり、主審はVARと交信。鈴木がピッチ上で飲んでいたペットボトルをたたきつけた。結局、主審は鈴木にイエローカードを提示した。これで、鈴木は累積警告となり次節の京都戦で出場停止となった。





◆【鹿島】鈴木優磨、次節京都戦で出場停止 主審に不満か…ピッチ上でペットボトルたたきつけ(ニッカン)


◆【東京】ペットボトルたたきつけた鈴木優磨に「ああいうのが直らない限り上に行けない」渡辺凌磨(ニッカン)






<明治安田生命J1:東京3-1鹿島>◇第16節◇29日◇味スタ

FC東京がMF渡辺凌磨(25)の2得点で鹿島アントラーズに快勝し、渡辺が試合後の会見で、FW鈴木優磨の行動へ厳しい意見を述べた。

渡辺は前半33分、FWディエゴ・オリベイラとのワンツーからペナルティーエリア右からシュートを打ち先制弾。前半42分には再びディエゴ・オリベイラからのパスを右足でゴール左上に突き刺した。

得点前には、同じ年の鹿島FW鈴木優磨と激しくやり合うシーンもあった。その直後の得点だった。鈴木とのやり合いの場面を問われると「特に(心境は)変わらなかったですけど、良くも悪くもそういう選手なので、そんなに相手せずにというところはありました」とサラリ。さらに、後半ロスタイム、鈴木がペットボトルをピッチにたたき付ける場面に触れ「ペットボトルを投げたりとか、ああいうのが直らない限り、上には行けないと思います」と私見を述べた。






◆【東京】ペットボトルたたきつけた鈴木優磨に「ああいうのが直らない限り上に行けない」渡辺凌磨(ニッカン)








◆【鹿島】上田綺世、今季10得点目も勝利につながらず「3失点した以上4得点しないといけない」(ニッカン)






<明治安田生命J1:東京3-1鹿島>◇第16節◇29日◇味スタ

鹿島アントラーズはエースFW上田綺世(23)の今季10得点も、前半の失点が響き、FC東京に1-3で完敗した。

鹿島は左サイドが、東京のFWアダイウトンのスピードとFWディエゴ・オリベイラのワンツーパスに切り裂かれ、失点が続いた。

0-3の後半9分、上田の得点で1点を返したが、それ以降は得点ならず。後半ロスタイムには、鹿島FW鈴木が東京DF小川にペナルティーエリア付近で倒されたが、主審の笛はならず。

鈴木は審判に異議を唱え、その後にペットボトルをピッチに叩き付け、東京MF東がそのボトルを拾う場面もあった。結局、鈴木は主審から「異議」でイエローカードを出され、次節出場停止となった。

前節のサガン鳥栖戦の4失点に続き、今節も3失点。上田は「前節も、前半から、前から行って、その流れを継続できなかったりした。前半の20~30分の時間帯をうまく自分たちの時間に出来ないのが課題」と振り返った。

3年連続2ケタ得点も勝利にはつながらず「あくまでも勝つために点を取りにいっている。シーズン通して何点は、考えていない。今日の試合は3失点した以上、4得点しないといけない」と厳しかった。

30日からは日本代表合宿に合流。FW大迫勇也が不在の中、ワールドカップ(W杯)カタール大会に向けての正念場で「自分の特長を体現できるように頑張りたい」と話した。【岩田千代巳】





◆【鹿島】上田綺世、今季10得点目も勝利につながらず「3失点した以上4得点しないといけない」(ニッカン)





◆【J1採点&寸評】FC東京3-1鹿島|MOMは鮮やかな2得点を決めた渡邊! 上田は今季10ゴール目を記録(サッカーダイジェスト)






[J1第16節]FC東京0-0鹿島/5月29日/味の素スタジアム


【FC東京|寸評】
 押し込まれる時間帯もあったが、足もとの優れた守備陣を中心に冷静に対処。攻撃面では、アダイウトンの強烈な突破できっかけを作り、逆サイドの渡邊が仕留める。猛暑の影響や連戦も考慮し、まず相手の攻撃を受けて、守備から素早い切り替えの攻撃で度々相手ゴールに迫った。

 守備に奮闘しながらも2ゴールを奪った渡邊の決定力は見事。守備では上田に背後を使わせなかった森重の影響力が大。インサイドハーフの安部と松木は強度の高い相手にも冷静に対処し、ゲームを落ち着かせた。また前日にポルトガルのヴィトーリアへの期限付き移籍が発表され、この日が移籍前のホームラストゲームとなった小川は、左サイドから1点目につながるクサビのパスを打ち込むなど、攻撃面でも持ち味を見せた。

 MOMは、2得点の渡邊を選出。相手の脅威となっていたアダイウトンの活躍も同様に評価するが、82分のシュートを決めていれば、MOMだったか。


鹿島――上田が今季10ゴール目を奪う





【鹿島|採点】
スタメン)
GK
クォン・スンテ 5
DF
常本佳吾 5.5
ブエノ 5
三竿健斗 6(86分OUT)
安西幸輝 5
MF
樋口雄太 6
ディエゴ・ピトゥカ 5.5(71分OUT)
ファン・アラーノ 5(53分OUT)
アルトゥール・カイキ 5.5
FW
上田綺世 6
鈴木優磨 6

途中出場)
MF
和泉竜司 6(53分IN)
MF
土居聖真 5.5(71分IN)
DF
関川郁万 ―(86分IN)
FW
染野唯月 ―(86分IN)

監督)
レネ・ヴァイラー 5.5

【鹿島|寸評】
 前節の鳥栖戦と同様に、前半で2失点、後半の立ち上がりに3失点目。局面では勝てていたが、失点はいずれもカウンターを受けてのもの。押し込んだ展開でどうリスクマネジメントするかが今後の課題か。

 どんな状況でも一瞬を逃さずゴールを決める上田の決定力はJ屈指。0ー3にされた直後に今季10ゴール目となる得点で1点を返した。チームを鼓舞しながら献身的に動く鈴木と、ピッチを広く動き、いたるところに関与する樋口らはこの日もチームへの貢献度は高かった。一方で、前掛かりになった背後をつかれピンチを招いてしまった最終ライン。特に攻められたサイドと逆のSBの守備対応は、スペースを埋めきれず、ピンチの場面を度々作られてしまった。ベンチスタートとなった和泉は、前半の不在時に影響力の大きさを感じさせるほどで、出場後は後半の反撃ムードを作る一因となった。J・アラーノやD・ピトゥカらは疲労からか本来の存在感を発揮できず、ローテーションなどの必要性も感じた。上田のゴール後の反撃ムードが、この日は続かず。指揮官も有効打を繰り出せなかった。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定したこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)





◆【J1採点&寸評】FC東京3-1鹿島|MOMは鮮やかな2得点を決めた渡邊! 上田は今季10ゴール目を記録(サッカーダイジェスト)




◆鹿島が2試合連続大量失点で首位陥落 レネ・ヴァイラー監督「立て直す」(報知)






◆明治安田生命J1リーグ▽第16節 FC東京3―1鹿島(29日・味の素スタジアム)

 鹿島が大量失点で首位から陥落した。試合の入りこそ悪くなかったが、前半33分に先制点を奪われた。試合の主導権を握られ、同42分に追加点、後半にはPKから3点目を喫した。FW上田綺世の3季連続2ケタ得点となる今季10点目で1点を返したが、及ばなかった。攻撃参加したサイドバックの裏をFC東京のアダイウトンに突かれる形から、多くのピンチを招いた。

 前節・鳥栖戦で4失点を喫しており、2試合で計7失点。レネ・ヴァイラー監督は「失点を簡単にしてしまったことが一番の要因。DF面で克服すべき課題がある」と厳しい表情。今後は日本代表ウィークに入るため、Jリーグは中断に入る。「苦しい試合が続いていた。この期間に立て直したい」と話した。





◆鹿島が2試合連続大量失点で首位陥落 レネ・ヴァイラー監督「立て直す」(報知)





◆J1鹿島が3失点で今季4敗目 2試合7失点、止まらない大量失点(デイリー)






 「明治安田生命J1、FC東京3-1鹿島」(29日、味の素スタジアム)

 首位鹿島が3失点で今季4敗目を喫し、3試合未勝利となった。前節鳥栖戦(25日)でも4失点で引き分けており、2戦7失点と大量失点が止まらない。

 鹿島のバイラー監督は前節から先発2人を入れ替え、DF関川に代えてDFブエノをセンターバックに起用した。試合は序盤から膠着状態が続いたが、前半33分に均衡が破れた。FWディエゴオリベイラとのワンツーで抜け出したFW渡辺に先制点を決められた。同42分にはブエノがFWアダイウトンに振り切られ、最後は再び渡辺に追加点を奪われた。

 後半7分には自陣右サイドでアダイウトンの突破を許し、追走したブエノがたまらずPKを献上。ディエゴオリベイラに左隅へ流し込まれ、2試合続けて3点差を背負う形となった。

 0-3とされた直後の後半9分、日本代表FW上田が2桁の大台に乗せる今季10得点目を決めたが、1点止まりだった。





◆J1鹿島が3失点で今季4敗目 2試合7失点、止まらない大量失点(デイリー)





2022年5月29日日曜日

◆【鹿島】中3日でのFC東京戦で狙うのは3試合ぶりの勝ち点3。レネ・ヴァイラー監督「新たなチャレンジになる」(サッカーマガジン)






5月27日、鹿島アントラーズのレネ・ヴァイラー監督が練習後のオンライン取材に応じた。チームは21日のJ1第14節浦和レッズ戦、25日の第15節サガン鳥栖戦と2試合連続で引き分けに終わった。29日に敵地で行なわれる第16節FC東京戦では3試合ぶりの勝利を目指す。


「サッカーの試合である以上、勝ちがあれば負けもあるし、引き分けもある」


 5月14日の第13節札幌戦から中2日、中3日での連戦が続くなか、25日の前節では鳥栖と激闘を繰り広げた。3点を追う状況から4ゴールを重ねて逆転するも、試合終了直前に同点に追いつかれて4-4のドロー決着。その前の浦和戦に続いて勝ち切ることができず、勝ち点1の獲得にとどまった。それでも首位に立ち、29日の次節FC東京戦では3試合ぶりに勝ち点3を獲得すべく、準備を進める。

「サッカーの試合である以上、やはり勝ちがあれば負けもあるし、引き分けもあります。そのなかで引き分けが続いていますが、例えばそれが5試合続く可能性もあるでしょう。ただし、実際に自分たちのなかでいい準備ができていると思っていますので、結果のことよりも、まずは自分たちのやるべきことをうまくできることだと思います」

 レネ・ヴァイラー監督はそのように話し、引き分けが続くなかでもチームのパフォーマンスに手応えをつかんでいることを明かす。「もちろん、そのなかで最善の11人を選ぶのが私の仕事ではありますが、私は選手全員を信頼しています」と、鹿島に在籍するすべての選手への思いを強調した。

「(FC東京は)強いチームだということは頭に入っています。またタフな試合になるでしょう。ただ、次の試合に限らず、やはりすべての試合がタフです。(FC東京戦は)また新たなチャレンジになるのではないかと思います」

 日々、向上させるチーム力をFC東京戦で発揮させるべく、スイス人指揮官は白星へ挑む。




◆【鹿島】中3日でのFC東京戦で狙うのは3試合ぶりの勝ち点3。レネ・ヴァイラー監督「新たなチャレンジになる」(サッカーマガジン)





◆大宮・相馬新監督の初陣はドローも手応え十分「気合い、覚悟は見せられた」(報知)






◆明治安田生命J2リーグ▽第19節 東京V1―1大宮(5月28日、味の素スタジアム)

 大宮は、敵地で東京Vと1―1で引き分けた。相馬直樹監督(50)の初陣を白星で飾れなかったが、後半は相手を圧倒し、手応えをつかんだ。

 大宮は26日に霜田正浩前監督(55)を成績不振で解任。鹿島や川崎を指揮した経験を持つ相馬監督を新しい指揮官に迎え入れた。準備期間はわずか2日。「短い期間の中で守備しか整えることができなかった」というが、ベンチ外が続いていたDF山田とFW奥抜を先発に抜てき。4―4―2で臨んだ。

 前半は東京Vに押される展開となった。27分には自陣で相手にパスを奪われ、MF石浦にプロ初ゴールとなる先制点を奪われた。それでも指揮官は「相手にボールを持たれている時間は長かったが、崩されてはいなかった。攻撃のミスから後手を踏んだ。1失点で折り返せて良かった」と後半に臨んだ。

 後半に入ると、相馬カラーが見えた。前線からのプレスのかけ方を修正すると、前半とは打って変わって大宮が攻勢に試合を進める。実ったのは13分。右サイドを抜け出したFW河田が、ゴール前へ早めにクロス。これを受けたFW奥抜が冷静にDFをかわし、右足で流し込んだ。8試合ぶりの先発となった奥抜は「メンタル落ちる時期もありましたけど、コーチ陣が声をかけてくれた。山くん(山田)も一緒に頑張ってきたので、ゴールにつながってよかったです」と振り返った。

 その後も大宮の攻勢が続いた。後半32分にはドリブルでペナルティーエリア左を抜け出してMF小島が左足のシュートを放ったが、バーを直撃。同33分には途中出場のMF泉沢がゴール前で絶好機を迎えたが、左足のシュートはGKに防がれた。そのまま勝ち越しまでは至らず、ドローで試合を終えた。

 初陣を振り返った相馬監督は「気合い、覚悟は見せられた」とチームをたたえた。その上で「後半は追いついたけど、あれだけのチャンスを作ったのなら、ひっくり返さないといけない。結果に変えていくために、今後選手たちとやっていきたい」と巻き返しを誓った。





◆大宮・相馬新監督の初陣はドローも手応え十分「気合い、覚悟は見せられた」(報知)


◆鹿島のカイキが首位堅持を強調 中3日でのFC東京戦へ「勝ち点3を目指して戦いたい」(スポニチ)






 直近3試合2得点と好調な鹿島のMFカイキが首位堅持を強調した。中3日で29日に行われるFC東京戦(味スタ)に向けて「(体力的に)正直言えばきついことはきついが、乗り越えれば目標に近づくことができる。勝ち点3を目指して戦いたい」と勝利を誓った。

 過密日程での勝率は良くないだけに「ケガ人も出るかもしれない。チーム力が問われる」と気を引き締めていた。





◆鹿島のカイキが首位堅持を強調 中3日でのFC東京戦へ「勝ち点3を目指して戦いたい」(スポニチ)





2022年5月28日土曜日

◆元日本代表FW鈴木隆行、スクール運営で「10のこだわり」 子供に寄り添う指導が人気の訳(FOOTBALLZONE)






昨春に開校したサッカースクール、5校目となる品川校を6月にオープン


 2002年日韓ワールドカップ(W杯)に出場した元日本代表FW鈴木隆行氏は、昨年春から首都圏で「UNBRANDED WOLVES SOCCER SCHOOL(アンブランデッド ウルフス サッカースクール)」を運営している。6月には5校目となる品川校をオープンするが、「夢を叶えたいと必死で頑張っている子供たちの力になりたい」と、自らがグラウンドに立ち、子供たちに直接指導するスタイルを貫く決意を明かした。

 鈴木氏は現役時代、鹿島アントラーズや欧州クラブでプレー。日本代表でも通算55試合11得点の成績を残し、02年日韓W杯では初戦のベルギー戦(2-2)で殊勲のゴールを決めた。現役引退後は解説者としても活躍するなか、昨春からスクールを本格的に立ち上げ、約1年でこれまで白金校、光が丘校、吉川美南校、千駄ヶ谷校と4校を運営してきた。

 スクール名の「UNBRANDED WOLVES」とは、「何にも左右されない、独自の色と力を持つ選手」という意味を持っており、小学生年代から自分で考えて決断する「自立心」と、技術を身に付けさせるスクールにしたいとの想いが込められている。そしてこのスクールの最大の特長は、“W杯戦士”である鈴木氏自らがピッチに立ち、子供たちと一緒にボールを蹴りながら直接指導する点だ。練習中は1人1人の名前を呼び、トレーニング後にはその日のプレーで気になった点や改善点をアドバイス。子供たちに寄り添う指導が人気の理由となっている。

 鈴木氏が小学生年代を指導するうえでこだわっているのは、以下の10項目だという。

[1]基礎技術の重要性を理解させること。
[2]オフ・ザ・ボール時の重要なことすべて。頭の準備と体の準備、ポジショニングなど。
[3]1対1での強さを持つ重要性を理解させること。1対1で強さを出せる技術を身に付けさせること。
[4]攻撃時に数的優位な状況を作り出す意識を持たせること。
[5]ボール保持時、その瞬間で適正な判断ができるように、常に複数のプレーイメージを持たせながらプレーさせる。
[6]情熱を持ってサッカーと向き合い、強い気持ちをプレーに出せるようにする。
[7]攻守の切り替えを速くする重要性を理解させる。
[8]守備の重要性とポジショニングを理解させる。
[9]情熱を持って指導する。
[10]愛情を持って子供たちと向き合う。


育成指導に尽きない情熱「より良いものを子供たちに提供したい」


 日本代表として世界と戦ったストライカーの、そんな情熱と愛情にあふれた指導を直接受けられると人気の「UNBRANDED WOLVES SOCCER SCHOOL」が、小学3~6年生を対象とした品川校(品川カルチャーベース)を6月にオープンする。毎週月曜日に開催される予定で、5月30日と6月6日には無料体験を兼ねたセレクションを実施。合格した14名のみでトレーニングする「Jrベーシッククラス」と、マンツーマン(最大2名)で行う「パーソナルクラス」が用意される予定だ。

 開校から約1年で5校目のオープン。育成指導者としてさらなる高みを目指す鈴木氏は、現状について「自信や手応えはあるが、上手くいかないところも多々ある。常に改善し、より良いものを子供たちに提供できるよう努力したい」と語っており、今後もグラウンドに立ちながら、1人でも多くの選手に自身の経験を伝えていくつもりだ。

【品川校の概要】
会場:品川カルチャーベース
対象:小学3~6年生
開催日:毎週月曜日(年間40回)

【無料体験兼セレクションを開催】
品川校では5月30日(月)と6月6日(月)に、無料体験兼セレクションを開催。その他の4校でも、下記の対象カテゴリで随時無料体験トレーニングを実施している。参加申し込みの詳細は公式サイト https://samurai-ss.com/uwss/まで。

■各校の会場と開催日
白金校:白金スポーツパーク(毎月3回日曜日)
光が丘校:光が丘ドーム(毎週金曜日)
吉川美南校:SoLumコミュニティフィールド(毎週木曜日)
千駄ヶ谷校:東京体育館フットサルコート(毎週水曜日)
品川校:品川カルチャーベース(毎週月曜日)

■対象カテゴリ
白金校:年中~小学6年生
光が丘校:小学3~小学6年生
吉川美南校:小学1~6年生
千駄ヶ谷校:小学3~6年生
品川校:小学3~6年生

(FOOTBALL ZONE編集部)




◆元日本代表FW鈴木隆行、スクール運営で「10のこだわり」 子供に寄り添う指導が人気の訳(FOOTBALLZONE)





◆古巣戦でも自身の特長を発揮 鳥栖戦で1得点を記録した鹿島の走れる司令塔(the WORLD)






鳥栖戦は4-4のドローで終わった

今季鹿島アントラーズへ加入して特長を発揮できているMFが樋口雄太だ。好調なチームを支える司令塔は、古巣戦となったサガン鳥栖戦でも高いパフォーマンスを見せて1得点を記録した。

類まれなるパスセンスを武器とし、鹿島で中盤の要となっている樋口。長短問わず精度高いパスを供給できる男は、昨季の鳥栖でのパフォーマンスを評価され、今季より鹿島へ加入した。ここまでJ1全15試合に出場しており、1得点3アシストを決めている。

そんな樋口は、第15節で古巣の鳥栖と初対戦。正確なパスだけでなくアグレッシブな攻撃参加でチャンスを作った樋口は、3点差と大きくリードされた52分、右サイドから和泉竜司のクロスに合わせて鳥栖への恩返し弾となる今季リーグ初得点を決める。またチームの2点目となる上田綺世のゴールでは、右サイドに顔を出してアシストした鈴木にパスを送るなど得点の起点になっている。ポゼッション時には中盤の深い位置から前線への供給役にもなり、ロングボール成功数は「6」と存在感を十分に発揮する(データサイト『SofaScore』より)。

またJリーグ公式によるスタッツでは、総走行距離数「12.043km」を記録。チームでもっともハードワークしており、鳥栖時代に培った樋口の運動量もこの試合に大きく表れている。今季の鹿島は終盤まで中盤の強度を保ってプレイできているが、それは彼の存在によるところが大きいだろう。





◆古巣戦でも自身の特長を発揮 鳥栖戦で1得点を記録した鹿島の走れる司令塔(the WORLD)





◆【鹿島】ヴァイラー監督が珍しく熱弁した理由は?FC東京戦へ「強いチーム」と気を引き締める(サカノワ)






2試合連続ドロー、アウェーで勝利なるか――。


[J1 16節] FC東京 – 鹿島/2022年5月29日15:00/味の素スタジアム

 J1リーグ鹿島アントラーズのレネ・ヴァイラー監督が5月27日、2日後のアウェーでのFC東京戦を前にオンラインによる記者会見を行い抱負を語った。

 中3日での連戦が続くなか、FC東京の印象について指揮官は「強いチームだと頭に入っています。ここ数試合勝てずにいますが、タフな試合になります。次の試合に限らず、基本的には常に激しく、新しいチャレンジになっていくと思います」と語った。

 北海道コンサドーレ札幌戦から1週間をおき、浦和レッズ戦とサガン鳥栖の連戦、いずれも全く同じスタメンのメンバーで臨んだ。しかし最近2試合は勝利できず。「スタメンとサブの力の差があり、控えの選手に信頼を寄せ切れていないのか?」といったニュアンスの質問が出た。

 するとヴァイラー監督は珍しくやや感情的に熱く語った。

「サッカーの世界には常に、何万というクエスチョンが存在します。スタメンは11人と決まっています。その中で最善の11人を選ぶのが私の仕事ですが、25人の選手全員を私は信頼しています。彼らを信頼していないということはありません。ただ、交代選手、スタメン、戦術面を含め、その疑問の一つ一つに細かく説明することは申し訳ありませんができません。いろんな要素があり、相手や自分たちのパフォーマンス、天気や気温、いろんな要素が絡んできます。その中での最善を選んでいます」

 今後は暑さとの戦いも待っている。ハードワークを常に発揮するのは難しくなると理解し、「賢い形で対応を求めていきたいです」と言う。

 鳥栖戦ではアディショナルタイムに劇的に逆転をしながらも、ラストプレーで追い付かれての4-4ドロー。FC東京戦で勝点3を奪えれば、この2連続引き分けも報われると言える。誰もが貪欲に勝利を欲している。





◆【鹿島】ヴァイラー監督が珍しく熱弁した理由は?FC東京戦へ「強いチーム」と気を引き締める(サカノワ)





◆鈴木優磨(鹿島アントラーズ)「勝つことこそ正義。鹿島を優勝させるためだけに帰ってきた」(週プレNEWS)






「日本代表で見たい選手」。『週刊プレイボーイ』連載でもおなじみの辛口評論家・セルジオ越後氏が、事あるごとに期待を口にするストライカーの登場だ! そのいかつい風貌に似合わぬ(?)献身的なプレーで、2年半ぶりに復帰した古巣・鹿島を牽引する鈴木優磨選手(26歳)。その素顔と本音に迫った。


■「この風貌だからいいイメージは......」


〈2016年度の天皇杯を最後に国内タイトルから遠ざかっている鹿島だが、今季は開幕から好調をキープ。シーズンの約3分の1に当たる13試合を終えて9勝3敗1分けで暫定首位に立っている〉

――ここまでの戦いをどう感じていますか。

鈴木 若いチームで課題があるなか、うまくいっている部分とそうじゃない部分があって試行錯誤しながらやっているところです。いい雰囲気でやれていますけど、優勝を経験している選手が少ないので、経験不足は否めません。今後、大事な試合で勝ち切れるかどうかがチームの浮き沈みのカギになると思います。

――鈴木選手はリーグ戦全試合に先発出場して6得点4アシスト。自身のプレーについては?

鈴木 評価は自分ではわからないですね。若手の頃はただ突っ走ればよかった。今は年齢的に上のほうになってきてチーム内での立場も変わりましたし、ギラギラする部分を出しながらも、考えながらやれたらという感じです。FWとしては得点やアシストの数字はおろそかにできないし、それプラスでチームを勝たせるために何ができるかなって。 

〈金髪の外見はもちろん、ピッチで闘争心を前面に出すスタイルゆえにエゴイスティックな選手だと誤解されがち。だが、そのプレーはひと言でいえば献身的だ〉

――いかつい風貌に似合わず......と言ったら失礼ですが、チームを助けるようなプレーが目立ちます。

鈴木 この風貌でなかなかいいイメージは持たれないですけど、そこはチームメイトや見てくれている人がわかってくれればいい。自分は鹿島を優勝させるためだけに(欧州から)帰ってきた。そのために鹿島が拾ってくれたと思っているし、とにかくチームが勝つためのプレーを心がけていますね。

――2トップを組む後輩の上田綺世(あやせ)選手がプレーしやすいように、自分が前に行きたい気持ちを抑えてプレーしているようにも見えます。

鈴木 綺世の点を取る能力、パワーや決定力は日本人離れしていますし、チームとして生かさない手はない。だから、自分はなるべく綺世がゴール前の仕事に専念できるように考えています。

ただ、それって我慢じゃなくて、綺世に相手DFがつられて俺がフリーになることもあるし、お互いにどっちがどうではなく、いいバランスでできているかなって。チームが勝つためには陰で活躍したり、気が利く選手も必要で、鹿島はそれが全員でできているということだと思います。

――これまで鹿島は常にJリーグをリードしてきましたが、近年は主役の座を川崎に持っていかれています。そのことについて「面白くない」とのコメントもありました。

鈴木 そうっすね。17年に川崎が初めてリーグ優勝したときも、最後にウチがまくられたわけです。その悔しさは忘れていないし、俺たちがきっかけをつくった以上、俺たちで止めないと。(2節に0-2で敗れているし)現状の力は川崎が上かもしれないですけど、重要なのは最後にどっちが上にいるかです。

〈2020-21シーズンにはベルギーのシント=トロイデンで17得点を挙げ、昨夏には欧州でのステップアップが濃厚とみられていたが、今年1月、鹿島に電撃復帰した〉

――鹿島復帰に当たっての心境は?

鈴木 ベルギーで17点取って、自分自身いいタイミングで移籍できると思っていたし、行きたいリーグもありました。ただ、納得いくオファーがまとまらずに、この結果を出して移籍できないなら厳しいって自分の中でひと区切りついたというか。そこからは鹿島一択でした。俺自身、鹿島をまた優勝させたいという思いが強かったですから。

――ベルギーに残る選択もあったなか、すぐに気持ちは切り替えられました?

鈴木 新しい挑戦をしたかったので、ベルギーに残る選択はなかったですね。だから、けっこう割り切れました。もともと俺は何がなんでも欧州でプレーしたいというわけではなかったですし。

ただ、去年夏の移籍期間の1ヵ月はシビれたというか、二度とできない経験をしました。最後は、いつ(オファーの)電話が来るかとソワソワと待っていて......(苦笑)。

――欧州サッカー好きで有名、いつかチャンピオンズリーグ(以下CL)や英プレミアリーグでプレーしたいと口にしていたこともありました。

鈴木 プレミアに行きたいと思っていましたけど、ベルギーでもFWはフィジカルで勝負するのが大変なのに、それよりはるかに強いプレミアは無理だなって。そこでストライカーとして欧州で生き残るにはどこかと考え、現実的にはドイツかイタリアかなって思っていました。特にセリエAは好きだったし、イタリアを中心に移籍先を探してはいたんですけどね。

――ベルギーでの生活面はどうでした?

鈴木 苦でした(苦笑)。ご飯は合わないし、日本と違って不規則なことがいっぱい起きるんで。

――鹿島で結果を出せば、また欧州挑戦のチャンスがあるかもしれません。

鈴木 それはないっす。俺は一回無理だと思ったら無理だし。帰ってくるタイミングで欧州での夢はすべて捨ててきたので、今後は鹿島のために全身全霊を尽くすだけです。





■「小中学生時代はケンカばっかり(苦笑)」
〈ベルギーで結果を出す以前にも、18年には鹿島のアジアチャンピオンズリーグ優勝に貢献し、大会MVPを獲得。22年カタールW杯を約半年後に控えた今、メディアやファンの間では日本代表の決定力不足解消のため、鈴木の招集を期待する声も多い〉

――代表待望論もありますが、どう受け止めていますか。

鈴木 メディアはいい記事を書きたいだけでしょ。俺が踊らされることはないです(笑)。俺が今興味あるのは、鹿島が優勝するかしないかだけですから。

――それにしても、世代別代表を含め一度も日の丸をつけたことがないのは意外です(*18年11月に日本代表に招集されるもケガで辞退)。

鈴木 縁がないですね。

――欧州サッカーが好きで、CLなどに憧れていたというなら、その延長線上にはW杯もあるのでは。26歳と年齢的にもいい時期ですし、カタールW杯出たくないですか。

鈴木 いや、(ここからは)もうないでしょ(笑)。

――鈴木選手を表現するときに「やんちゃ」という言葉がよく使われますが、小さい頃はどんな子供でしたか?

鈴木 見たまんまです。小中学生時代はケンカばっかりして、しょっちゅう学校に親が呼ばれていました(苦笑)。

――(笑)。今だから明かせるやんちゃエピソードなどありますか?

鈴木 なんだろうな。いっぱいありすぎて......。まあ、負けず嫌いではありましたけど、学校で勝負する必要はなかったですね(苦笑)。

〈ピッチでは時に鬼の形相でチームメイトを鼓舞する熱い姿はおなじみ。勝利へのこだわりは人一倍強く、勝つためには周囲の雑音など気にせず突き進むのがスタイルだ〉

鈴木 フェアプレーはもちろん、子供たちのお手本にならないといけないとか、夢を与えなければいけないってことはわかっています。

でも、俺ら選手はまずは勝つことが大事で、負けたら何を言ってもただの戯(ざ)れ言になってしまうじゃないですか。勝ってこそ伝えられることがあるし、ピッチではダマし合いじゃないけど、いろんな駆け引きがある。

だから、俺は内容ではなく勝ちにこだわっているし、勝つことこそが正義だと思っている。そこに対しては、いろんな意見があるのはわかりますけど、何を言われてもブレることはないですね。

――今季は鹿島のレジェンドで、最も影響を受けた選手だという小笠原満男さんが背負った「40番」を着てプレーしています。プレッシャーにはなっていないですか。

鈴木 逆に意気に感じているというか。満男さんからも「おまえらしく頑張れ」と声をかけてもらいました。07年に満男さんがイタリア(のメッシーナ)から復帰して、そのまま鹿島をリーグ優勝させたことは俺の中に鮮明な記憶として残っています。やるしかないです。

――ここまでは優勝に向けて順調ですね。

鈴木 それは、まだ気が早い。道のりは長いし、もっともっとチームとして成長する必要はあります。ただ、最終的にそこに行けたらいいかなって思っています。

●鈴木優磨(すずき・ゆうま)
1996年生まれ、千葉県出身。鹿島ユースから2015年にトップチーム昇格。18年に鹿島が制したアジアチャンピオンズリーグでは大会MVPに。翌19年夏に加入したベルギーのシント=トロイデンで2年半過ごした後、今年1月に鹿島に復帰。182㎝、75㎏





◆鈴木優磨(鹿島アントラーズ)「勝つことこそ正義。鹿島を優勝させるためだけに帰ってきた」(週プレNEWS)





◆【鹿島】「勝利のために100パーセントやる」後半の4ゴールを下支えした和泉竜司の献身性(サッカーダイジェスト)






指揮官は「相手が予測できないチーム」を目ざす


[J1第15節]鹿島4ー4鳥栖/5月25日/県立カシマサッカースタジアム

 4失点を喫している以上、評価が分かれる試合と言えそうだ。鹿島はホームに鳥栖を迎えた一戦で、4-4の引き分けに終わった。

 31分に許した田代雅也のゴール以降は攻守で歯車がかみ合わず、38分には宮代大聖に、後半立ち上がりには元チームメイトの小泉慶に“恩返し弾”を決められ3点のリードを許す。

 連戦の疲労なのか、どこか集中力が欠如する場面や、相手の攻撃に対して後手を踏む場面が見られたのは事実。怒涛の反撃で3点のビハインドをひっくり返し、大きく蹴り出せば試合が終わったであろう最終盤に、攻め込まれて2本のCKを許し、こぼれ球への反応で相手選手に負けて同点弾を奪われる脆さもあった。

 一方で、3点を追う後半に、樋口雄太にリーグ戦初ゴールが生まれ、上田は得点ランキングトップとなる9得点目をゲット。アディショナルタイムには今季出場時間を減らしている土居聖真が途中出場からJ1通算50ゴールとなる節目のゴールで同点とし、染野唯月のJ1初得点で一時は逆転に成功するなど、今後にもつながりそうな価値あるゴールが生まれたのは好材料だ。

 特に、攻撃時には、2トップの一角の鈴木優磨が左右に開き、チャンスを創出。上田、土居の得点は、鈴木の空けたスペースを上手く使うなど、前線での流動性が生まれているのは大きな収穫だ。

 レネ・ヴァイラー監督が目ざす、「相手が予測できないチーム」を実践できるようになっている。

「スペースの作り方、使い方で、必ずしも同じ選手が同じ場所を使う必要はありません。誰かがチームで作ったスペースに入っていけば何も問題はありません。守備のときも、その状況でそこにいる人が対応すれば問題ありません」

 後半に4ゴールを奪取した鳥栖戦で、指揮官の理想とする攻撃を陰ながら支えたのは和泉竜司だ。試合序盤は右サイドハーフとしてプレーし、メンバー交代を重ねるなかで右SB、最後は3バックの一角を担うなど、終盤の猛追を下支えした。

 和泉は、「今日はSBもやりましたし、その後は3バックの一角もやりました。準備していたわけではなく、展開によって務めることになりました」とし、「ボールを動かすなかで相手の嫌がるところを意識していた。優磨が右に下りて、ポジションを変えながら、お互いを見ながら良い関係を作れていた」と鈴木との連係にも手応えを感じているようだ。

「全員で戦っているので。広島戦ではピトゥカがCBに入った時間帯もありましたし、監督としては、誰がどこというイメージはないと思う。しっかり全員がどこで出てもやるべきことや、勝利のために100パーセントやることが大事」と自分だけが特別ではないと言い切る。

 さらに、今後に向けて「連戦なので、(ピッチ上の)11人、(ベンチ入りの)18人でやっているわけではなく、チーム全員で戦っています。(浦和戦、鳥栖戦と)2試合引き分けているので、次はしっかり勝ちたい」と次節のアウェー・FC東京戦を見据えた。

 3か月の治療期間を必要とする荒木遼太郎や名古新太郎、負傷離脱からまだ実戦に復帰できていないエヴェラウドや、仲間隼人など苦しい台所事情のなか、指揮官の采配を助ける和泉の活躍に注目だ。

取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)





◆【鹿島】「勝利のために100パーセントやる」後半の4ゴールを下支えした和泉竜司の献身性(サッカーダイジェスト)





◆鹿島ヴァイラー監督が前節4失点の守備に言及「もうちょっとうまく守らないと」(スポニチ)






 首位・鹿島のヴァイラー監督が守備の改善を求めた。前節・鳥栖戦は0―3から怒濤(どとう)の反撃で4得点を奪って一時は逆転したものの、ラストプレーのコーナーキックから失点して引き分けに終わった。「もうちょっとうまく守らないといけない。失点が多いのは改善点があることだと思う」と振り返った。

 29日は中3日でFC東京(味スタ)と対戦する。体力消耗の激しいインテンシティー(強度)の高いサッカーを志向する分、試合間隔が短い日程は“苦手”。過去には横浜、広島と過密日程では3失点するというデータもある。特に試合日は真夏日も予想されているだけに、ヴァイラー監督は「もちろん気温の変化に対応するのは求めていく。気温が上がることで今みたいな走り方ができなくなるとは思っている」と戦い方に柔軟性を持たせることも示唆した。





◆鹿島ヴァイラー監督が前節4失点の守備に言及「もうちょっとうまく守らないと」(スポニチ)





◆好調・鹿島をけん引する鈴木優磨の大きな武器は ここまで“7アシスト”と得点創出でも貢献(the WORLD)






鈴木の2アシストで鳥栖にドロー


近年でもっとも良い前半戦を過ごしていると言える鹿島アントラーズ。好調の要因は、鈴木優磨の復帰によるところが大きい。ベルギーでシーズン17ゴールを決めた得点力はもちろんのこと、彼の黒子に徹することができる力が、鹿島の攻撃に厚みを持たせている。

今季の鈴木はJ1で15試合に出場し、6ゴールを挙げている。上田綺世とのコンビで得点を量産しており、リーグでもトップクラスの2トップといえるだろう。今シーズンの鈴木はアシストもすでに「7」を記録。自らフィニッシャーになるだけでなく、決定機を創出する力も持ち合わせ、ピッチで表現できているのだ。上田が9ゴールを決めて得点ランキングトップに立っている要因として鈴木の存在も大きい。

第15節のサガン鳥栖戦では終了間際に3ゴールが入り、4-4と壮絶な点の取り合いとなった。この試合で鈴木はゴールこそなかったものの、2アシストを記録してチームの得点に関与している。特にチームの2点目となる68分のゴールでは、右サイドに流れた樋口雄太にボールが入ると、鈴木は相手ディフェンスラインの間に顔を出す。ボールを受けるとマークに付いていた守備を切り返しでかわして中央の上田にパスを送る。リーグトップスコアラーは、そのチャンスを逃すことなくゴールネットを揺らし追撃となる得点を挙げた。

鈴木は切り返したタイミングで、ストライカーとしてシュートを考えたかもしれない。しかし、中央でフリーとなっていた上田へラストパスを送ることができる余裕が今の鈴木にはあるのだ。同点弾となった土居聖真のゴールもアシストして意地を見せた鈴木。勝利こそできなかったが、圧倒的な劣勢の中、彼の献身的なプレイが鹿島に勝点をもたらしている。





◆好調・鹿島をけん引する鈴木優磨の大きな武器は ここまで“7アシスト”と得点創出でも貢献(the WORLD)





2022年5月27日金曜日

◆鹿島のMF名古新太郎が再手術…昨年12月に手術も完治せず(超WORLDサッカー!)






鹿島アントラーズは26日、MF名古新太郎の手術を発表した。

名古は昨シーズンは湘南ベルマーレへと期限付き移籍。昨年12月に左腓骨筋腱亜脱臼に伴う手術を行っていた。

今シーズンはここまでリハビリを続けていたものの、負傷箇所が完治に至らないこととなり、再手術を実施することとなった。

名古は左腓骨筋腱脱臼と診断され、腓骨筋腱制動術の手術を受ける。全治は約3カ月とのことだ。






◆鹿島のMF名古新太郎が再手術…昨年12月に手術も完治せず(超WORLDサッカー!)


◆【鹿島】荒木遼太郎が腰椎椎間板ヘルニアで治療3カ月 昨季、城彰二以来の10代選手2ケタ得点(ニッカン)






鹿島アントラーズは26日、MF荒木遼太郎(20)が腰椎椎間板ヘルニアに対する椎間板溶解術を受けたことを発表した。治療期間は約3カ月。

荒木は4月23日のルヴァン杯・大分トリニータ戦後に腰痛と臀部(でんぶ)痛を発症。検査で腰椎椎間板ヘルニアと診断された。

この日、椎間板にコンドリアーゼ薬剤を注射し、ヘルニアによる神経の圧迫を軽減する椎間板溶解術を受けた。

荒木は昨季、36試合10得点を挙げ、城彰二以来となる10代選手での2ケタ得点を達成した。今季はバイラー監督の下、出場機会は減ったが、課題のスプリントの向上に取り組んでいる矢先での離脱となった。







◆【鹿島】荒木遼太郎が腰椎椎間板ヘルニアで治療3カ月 昨季、城彰二以来の10代選手2ケタ得点(ニッカン)


◆「どう止めればいいんだろう」上田&鈴木の鹿島2トップがこじ開けたゴールに称賛の声「優磨うますぎだろ!!」(超WORLDサッカー!)






鹿島アントラーズの2トップがまたも結果を残した。

鹿島は25日、明治安田生命J1リーグ第15節でサガン鳥栖と対戦。後半アディショナルタイムに3ゴールが生まれる劇的な展開の末、熱戦は4-4のドローに終わった。

試合は田代雅也のゴールで先制した鳥栖が後半開始早々までに0-3とリードを広げる展開となるが、やや受け身になった鳥栖相手にそこから鹿島が反撃を開始。52分に樋口雄太のゴールで1点を返すと、そこから勢いを強める。

68分にも相手ゴールに迫ると、引いた相手に対して三竿健斗が右サイドの樋口にロングパス。樋口がダイレクトで中に送ると、パスをボックス右で受けた鈴木優磨が巧みな切り返しで相手DFをかわし、中央へ丁寧に折り返す。待ち構えていた上田綺世がこれに左足で合わせ、ゴール左隅に決め切った。

完璧な流れから最後は強力2トップで決めきったゴールにはファンも「贔屓目なしで一連の流れ全てが完璧」、「優磨うますぎだろ!!」、「この2トップバケモン」、「鈴木優磨と上田の2トップどう止めればいいんだろう」と賞賛の声を送っている。

鈴木は後半アディショナルタイムの土居聖真と染野唯月のゴールにも絡み、3アシストをマーク。9ゴール目をマークした上田は得点ランキングトップに立っている。

3点ビハインドから後半だけで4ゴールを奪い一時逆転に成功した鹿島だが、ラストプレーとなった鳥栖のCKから田代が同点弾をマーク。互いに勝ち点3を取れる可能性があった大激戦は4-4のドロー決着に終わっている。




◆「どう止めればいいんだろう」上田&鈴木の鹿島2トップがこじ開けたゴールに称賛の声「優磨うますぎだろ!!」(超WORLDサッカー!)





◆<サガン鳥栖>MF小泉慶、一撃 古巣に恩返し(佐賀新聞)






「アントラーズのサポーターに頑張っている姿を見せられた」

 思い入れのある古巣相手に、豪快な恩返し弾を決めた。MF小泉慶が移籍後初得点となるゴール。小泉は「アントラーズのサポーターに頑張っている姿を見せられた」とかみしめた。

 後半4分、味方との細かいパス回しで中央からゴール前に侵入すると、左足を一閃(いっせん)。ボールはクロスバーに当たりゴールに吸い込まれた。「思い切って足を振ったことが結果につながった」と振り返った。

 小泉は今季ボランチとしてピンチを刈り取る場面が多い。一方で、「ボランチでもゴールやアシストは意識している」と常々話していた。2点目のFW宮代大聖のゴールもお膳立てし、攻撃でも存在感を見せた。

 昨季途中まで在籍した鹿島との一戦。試合前には「楽しみでならない」と対戦を心待ちにしていた。「鹿島には感謝の気持ちしかない」と小泉。試合には勝てなかったが「ひっくり返された後に追いつけるのはチームの良さ。勝ち点1をポジティブに捉えたい」と前を向いた。(中村健人)





◆<サガン鳥栖>MF小泉慶、一撃 古巣に恩返し(佐賀新聞)


2022年5月26日木曜日

◆鹿島が0-3から4発大逆転!! 土居&染野がAT劇的弾も…鳥栖90+7分同点弾で4-4ドロー(ゲキサカ)






[5.25 J1第15節 鹿島4-4鳥栖 カシマ]

 J1リーグは25日、第15節を各地で行い、鹿島アントラーズがサガン鳥栖と4-4で引き分けた。前半から効果的に加点した鳥栖が後半3分で3-0のリードを得たが、鹿島がそこから猛攻を仕掛けて2点を奪い、後半アディショナルタイムにMF土居聖真とFW染野唯月が決めて大逆転。だが、鳥栖も終了間際に再び加点し、両者勝ち点1を分け合った。

 互いに前節から中3日の連戦。ホームの鹿島は1-1で引き分けた浦和戦と同じスターティングメンバー11人を並べた。対する鳥栖は0-0で引き分けた川崎F戦から2人を入れ替え、MF堀米勇輝とFW小野裕二に代わってMF藤田直之、FW宮代大聖が入った。藤田は7試合ぶり、宮代は10試合ぶりの先発となった。

 試合は前半19分、鹿島が最初のチャンス。DF三竿健斗の縦パスをFW上田綺世がフリックし、抜け出したMFディエゴ・ピトゥカが左足でシュートを狙ったが、わずかに左へ外れた。さらに鹿島は同21分、鳥栖GK朴一圭のパスをFW鈴木優磨がカット。これが上田につながってペナルティエリアに侵入したが、藤田のスライディングに阻まれた。一時はVARのチェックが入るも、ノーファウルの判定で試合が続けられた。

 すると前半31分、先にスコアを動かしたのはアウェーの鳥栖だった。宮代のパスに抜けたDF飯野七聖のシュートで獲得した右CK、藤田の鋭いキックがゴール前を襲うと、ニア寄りに飛び込みながら合わせたのはDF田代雅也。完璧なヘディングシュートでゴール左隅に流し込んだ。田代は第10節の柏戦に続いて今季2ゴール目となった。

 さらに鳥栖は前半38分、中盤でボールを受けた古巣対戦のMF小泉慶がドリブルを開始し、スルスルと緩急をつけて左サイドに侵入。そのままゴールライン際深くまでえぐり、ゴール前に折り返しのパスを送ると、ニアで反応したのは宮代。1本目のシュートはGKクォン・スンテに阻まれたが、跳ね返りをしっかり決め、追加点を奪った。川崎Fから期限付き移籍中の宮代はこれが加入後初ゴールとなった。

 そのまま試合はハーフタイムへ。後半も2-0でリードする鳥栖が勢いよく試合に入った。すると3分、DFファン・ソッコのミドルパスを宮代が中に落とし、MF菊地泰智がドリブルで前進すると、FW岩崎悠人がペナルティエリア際でつぶれて小泉が左足一閃。強烈なシュートがクロスバーに当たってゴールに吸い込まれた。今季全試合先発が続く小泉は今季初ゴール。古巣相手に2点に絡む大活躍となった。

 対する鹿島も後半5分、右に流れてパスを引き出した鈴木が強烈なシュートを狙うも、ボールは大きく右上に外れる。それでも同7分、鹿島はピトゥカのボール奪取からショートカウンターを開始すると、右サイドを和泉が突破。グラウンダーでのクロスをを鈴木がそらし、MF樋口雄太が受けると、これを左足で冷静に沈めた。こちらも今季初ゴール。小泉と同様、古巣対戦で結果を出した。

 さらに鹿島は後半23分、三竿のロングフィードを右に流れた樋口が頭で折り返し、ニアサイドで待っていた鈴木が相手をかわしてラストパス。上田がやや後傾姿勢で右足を振り抜くと、インサイドキックでゴール左隅に流し込み、1点を返した。上田はこれで得点ランキング単独トップの9ゴールとした。

 終盤は鳥栖が守勢を強め、そのまま試合はアディショナルタイムへ。ところがここから鹿島がドラマをつくった。まずは90+2分、途中出場のMFファン・アラーノのフィードを鈴木が頭で折り返し、今季出場機会を失っていた土居の今季初ゴールで同点。さらに90+4分、左に開いたFWアルトゥール・カイキのクロスを途中出場の染野がヘッドで決めた。

 0-3から4ゴールを奪ってひっくり返した鹿島。ところが90+7分、まだまだ試合は終わらなかった。猛攻を仕掛けた鳥栖は左CKを獲得すると、藤田がCKをそのままゴールにキック。GKクォン・スンテがスーパーセーブを見せたが、これを田代が押し込んだ。試合はそのままタイムアップ。4-4の引き分けに終わった。

 鹿島は終了間際の失点で勝ち点1にとどまったが、首位の川崎Fが湘南に大敗。勝ち点で並んで得失点差で上回ったため、15試合を終えた時点で首位に浮上した。





◆鹿島が0-3から4発大逆転!! 土居&染野がAT劇的弾も…鳥栖90+7分同点弾で4-4ドロー(ゲキサカ)





◆【J1採点&寸評】鹿島4ー4鳥栖|アディショナルタイムに3点が生まれる激闘! MOMはラストプレーの同点弾を演出した藤田!(サッカーダイジェスト)






鹿島――染野のJ1初ゴールで一時逆転


[J1第15節]鹿島4ー4鳥栖/5月25日/県立カシマサッカースタジアム

【鹿島|採点】
スタメン)
GK
クォン・スンテ 5
DF
常本佳吾 5.5(81分OUT)
関川郁万 5.5(89分OUT)
三竿健斗 5.5
安西幸輝 5.5(89分OUT)
MF
樋口雄太 7
和泉竜司 6
ディエゴ・ピトゥカ 5.5
アルトゥール・カイキ 5.5
FW
上田綺世 6
鈴木優磨 6

途中出場)
DF
ブエノ ―(89分IN)
MF
ファン・アラーノ ―(81分IN)
MF
土居聖真 6.5(81分IN)
FW
染野唯月 6.5(89分IN)

監督)
レネ・ヴァイラー 6.5


【鹿島|寸評】
 31分の失点以降は鳥栖にいなされ、ふわっとしたまま3失点を喫する。しかし、52分に樋口のリーグ戦移籍後初ゴールで攻勢を強めると、68分に上田、さらに90+2分に土居、90+4分に染野のゴールで逆転に成功。しかし、ラストプレーで追いつかれ痛み分けに。

 ヴァイラー監督は、1点差に詰め寄り残り10分弱になったところから、守備的な選手を下げて次々と攻撃的な選手を投入する思い切った交代策に。逆転までをお膳立てした成果があった一方で、ラストプレーのCKの場面ではマークが徹底できず同点弾を許す結果に。短い出場時間のなかで、J1通算50得点目を決めた土居と、J1初ゴールの染野を高評価。また、鈴木と上田は相手に対応されて苦しむ時間帯もあったなかで、きっちりと仕事をこなし、様々なポジションを務めた和泉なども含めて見事な活躍だった。だが勝利につながらなかったため、及第点止まりとした。チームが息を吹き返す反撃の1発を決め、攻守で存在感を放った樋口はチーム内最高の「7」に。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定したこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。


鳥栖――藤田、小泉がいぶし銀の働き




【鳥栖|採点】

ファン・ソッコ 5.5
小泉 慶 7


【鳥栖|寸評】
 31分に田代のゴールで先制すると、以降は理想通りの展開で、リードを3点に広げる。しかし昨季までの10番・樋口にゴールを許すると、流れが一変。ホームチームに攻め込まれて、同点とされる。それでも、ラストプレーのCKから田代がこの日2点目を決め、勝点1を持ち帰った。

 チームとして4失点も、GK朴はファインセーブも披露。2ゴールの田代はメンタル面や空中戦で強さを発揮したが、守備面でやや物足りなかったか。指揮官が「勝点1はポジティブ。最後に追いつけたのはチームとしての財産」と語るように、真っ向勝負に徹し、敵地で勝点1を掴んだ鳥栖からMOMを選出。試合を通して、いぶし銀の働きを見せていたふたりで迷い、1ゴールの小泉も捨てがたいものの、CKで一瞬の隙を見逃さず、直接狙い最後の同点弾を作り出した点を評価し、藤田とした。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定したこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)




◆【J1採点&寸評】鹿島4ー4鳥栖|アディショナルタイムに3点が生まれる激闘! MOMはラストプレーの同点弾を演出した藤田!(サッカーダイジェスト)