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2017年2月21日火曜日
◆「わんぱく広場」 放課後の「居場所」好評(茨城新聞)
高萩 工作や自然観察
放課後の児童が安全に過ごせる「居場所」として、本年度から高萩市が市立松岡小学校内に開設した「放課後子ども教室・松岡わんぱく広場」が好評だ。1〜6年生で希望した児童が集まり、宿題をやったり、理科の実験や工作などの体験プログラムを通したりして、異年齢の子どもとも交流し、高齢者とも触れ合う。市は市立東小学校に2カ所目の開設準備を進めており、市内全小学校に広めたい考え。
市内五つの小学校のうち、子ども教室の開設場所やスタッフの確保などができた松岡小で最初に実施。子ども教室「松岡わんぱく広場」は居場所づくりと体験活動を主な目的に、年度初めに希望者を募り23人が参加している。参加費は保険料など年間3000円。
同広場は第1、3水曜日の月2回で、放課後の午後2時半ごろに開所。授業が早く終わる低学年から集まり始め、全員がそろうまで宿題や予習などして過ごす。すぐに体験活動ができるようにと、休み時間に宿題を済ませてくる児童もいるという。保護者からも「地域の人が見てくれるので安心」「システムもしっかりしていて、何より子どもが楽しんでいる」などの声が聞こえる。
全員が集合すると共通プログラムに入る。運営するのは地域住民らでつくる実行委員会(下山田泰委員長)。実験や工作、昔遊び、自然観察など毎回違うメニューを用意。J1鹿島アントラーズのコーチの協力を得たサッカー教室や常磐大生らが新スポーツを紹介してきた。
15日のわんぱく広場は粘土を使った土器作り。実行委員の手助けを受けながら形を整え、ひもやシノダケで土器に模様を付けた。2年生の坪和寧玖(しずく)さん(8)は「みんなと遊べるのが楽しい」、根岸怜那さん(8)は「知らなかった子と友達になれた」とうれしそう。
本年度のプログラムや運営は実行委員と市教委が協力して行ってきたが、来年度は実行委が主体となる。市教委生涯学習課の鈴木和子さんは「1年間の活動でベースができた。地域の協力を得ながら地域に合った運営を考えていきたい」と話る。 (飯田勉)
http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14875163201424
◆鹿島を常勝軍団へと導いた“ノウハウ” 揺るがないスタイルの裏側(THE ANSWER)
「ジーコを獲得したのは、選手としてのプレーだけではなく、プロクラブになるすべての面で伝授して欲しかったから」―鈴木満(鹿島アントラーズ強化部長)
強化部長が語る常勝軍団への出発点
「ジーコを獲得したのは、選手としてのプレーだけではなく、プロクラブになるすべての面で伝授して欲しかったから」―鈴木満(鹿島アントラーズ強化部長)
2002年日韓ワールドカップ(W杯)を終えた冬だった。かつてサンパウロにあった日系人リーグの取材で、日系の新聞社を訪れた。そこで鹿島の社長が意外なエピソードを教えてくれた。
「ここでジーコサイドと岡野(俊一郎)さんが会って、話し合いをしたんですよ」
ジーコは一度引退して、ブラジルのスポーツ庁長官を務めていたが、プロリーグが誕生する日本で復帰を考え始め、まず日本サッカー協会(JFA)と接触した。当時ジーコは38歳。JFAは最初に古河電工(現ジェフユナイテッド千葉)に話を持ち掛けたそうだが、古河は年齢やブランクを懸念して獲得を見送る。そこで次に打診されたのが、住友金属(現鹿島アントラーズ)だった。
ジーコより4歳年下の鈴木満は、当時住友金属の監督だった。
「ウチはプロ化へ向けて何もないところから始めなければならない。すでにジーコの人間性などは調査済みでしたからね。選手としてのプレーだけではなく、プロクラブになるための全てのノウハウを伝授して欲しいと考えた。だから年齢は関係なかったんです」
「ジーコは本当に怖かった」―、根付いた哲学
スーパースターのジーコが、土のグラウンドで練習をする。モチベーションを疑問視する声もあったが、最初からジーコは真剣そのものだった。連日疑問をぶつけられる鈴木は、その重圧で毎朝4時に目が覚めてしまうようになったという。
1993年のJリーグ開幕を控え、鹿島は欧州遠征に出かけている。トレーニングマッチの相手は、5年後のフランスW杯で3位になるクロアチア代表。ダボル・シューケル、ズボニミール・ボバンら錚々たるメンバーが顔を揃え、格の違いは歴然としていた。結果は1-8。しかしこの相手でも、負けを受け入れられないジーコは激怒した。
それからジーコがピッチ上で笛を吹くようになり、チームの雰囲気も急変していく。遠征の最終戦では、インテルと引き分け。帰国後はブラジルの古豪フルミネンセを下し、リーグ開幕へと弾みをつけた。
「あの頃のジーコは、いつも怒ってばかりで本当に怖かった。でも僕らは全てをジーコから教わろうというスタンスに変えた。それが良かったんだと思います」
Jクラブの中で際立つ安定感、「プロクラブとしての成熟が早まった要因」は…
93年のサントリーシリーズを制し、記念すべき最初のステージ王者となった鹿島は、それ以降Jリーグ8回、リーグカップ6回、天皇杯を5回制すなど、最多タイトル数を誇る名門としての地位を固め、昨年はFIFAクラブワールドカップで準優勝の快挙を成し遂げた。チームを指揮したのは、ジーコと同じタイミングで住友金属に移籍してきた石井正忠だった。
改めて鈴木は振り返る。
「ジーコには、ピッチ上のことだけではなく、現場を管理する人間としての立ち居振る舞いなど、プロとしてのすべての面で教えられました。それが他のクラブより、プロクラブとしての成熟が早まった要因だと思います」
Jリーグ開幕時から参戦した「オリジナル10」で、J2降格を経験していないのは鹿島と横浜F・マリノスだが、停滞期を作らず安定してタイトルを増やし続けているのは鹿島だけである。
【了】
加部究●文 text by Kiwamu Kabe
◇加部 究(かべ・きわむ)
1958年生まれ。大学卒業後、スポーツ新聞社に勤めるが86年メキシコW杯を観戦するために3年で退社。その後フリーランスのスポーツライターに転身し、W杯は7回現地取材した。育成年代にも造詣が深く、多くの指導者と親交が深い。指導者、選手ら約150人にロングインタビューを実施。長男は元Jリーガーの加部未蘭。『サッカー通訳戦記』『それでも「美談」になる高校サッカーの非常識』(ともにカンゼン)、『大和魂のモダンサッカー』『サッカー移民』 (ともに双葉社)、『祝祭』(小学館文庫)など著書多数。
https://the-ans.jp/column/2746/
◆高校時代から“塩対応”……スペインリーグ移籍・柴崎岳「不安障害」の原因は?(日刊サイゾー)
鹿島アントラーズからスペインリーグ2部のテネリフェに移籍した柴崎岳が苦しんでいる。
当初より、サッカー関係者たちは、柴崎がスペインリーグで成功することは極めて難しいと予想していたが(参考記事)、柴崎はそれ以前の問題に苦しめられている。心身ともに不調で、トレーニングに参加できていないのだ。これまで多くの日本人選手が海外に移籍したが、移籍直後に胃腸炎になり、「不安障害」などとウワサされた選手はいない。
「見ての通り、柴崎は人とのコミュニケーションが得意なタイプではないんです。高校時代から注目を浴びていたにもかかわらず、取材陣を避けて裏口から帰ってしまったり、取材を受けても対応はそっけない。記者たちに『あいつは何様なんだ?』なんて陰口を叩かれる高校生なんて、初めてですよ。マスコミ嫌いの中田英寿だって、高校時代は違いましたから。柴崎は、今風にいえば“塩対応”なんです」(サッカーライター)
プロ入り後も、柴崎が得点後に喜びを表さないことに疑問を呈するサッカー関係者が多く、「日本なら許されても、海外ではチームメイトにのけ者にされてしまうのでは?」などと指摘する声もあった。そんな柴崎も、近年では得点後にゴールセレブレーションに加わるようになり、周囲の関係者らは「日本代表に選ばれたことで、柴崎が変わり始めた」と期待していたが、その程度変わったくらいでは、情熱の国といわれるスペインの生活にはなじめなかったようだ。
「日本では、鹿島アントラーズや番記者が守ってくれていた。Jリーグの番記者は、クラブの広報のような存在で、記者に対し、常に目を光らせている。そのため、柴崎に厳しい質問をしてくるメディアは皆無。でも、スペインでは、そうはいかない。メディア対応を間違えば、即バッシングを受ける。スペイン語でチームメイトとコミュニケーションを取らなければならないというストレスに加え、メディア対応も求められる。このダブルパンチで、参ってしまっているのではないでしょうか?」(同)
スペインリーグで成功するためには、プレー以前に「スペイン語力」「メディア対応」など、コミュニケーション力が要求される。柴崎はスペインでのプレーを熱望していたが、性格的に合うのは陽気なラテン系のスペインではなく、日本人と国民性が似ており、かつ多くの日本人選手が在籍して成功を収めたドイツのブンデスリーガだったような気がする。
(文=TV Journal編集部)
http://www.cyzo.com/2017/02/post_31597_entry.html
◆福西崇史「J1優勝は鹿島でなく浦和」 その理由は大きく2つ(JCASTトレンド)
2017年のJリーグが開幕する2月25日まで1週間を切った。昨季覇者で、クラブワールドカップではレアル・マドリードをあと一歩のところまで追い詰めた鹿島アントラーズには今季も注目が集まるが、元日本代表MFで解説者の福西崇史(40)のJ1優勝予想は鹿島でなく浦和レッズだ。
大きな理由に、1シーズン制への移行と、選手層の厚さをあげている。2月19日「サンデースポーツ」(NHK)で語った。
昨季チャンピオンシップのメンバーと現在とを比較
昨季J1覇者と天皇杯覇者とで戦う2月18日の「富士ゼロックス スーパーカップ」。 鹿島は浦和レッズと戦い、3-2で勝利と幸先よくシーズンを迎えた。今季も優勝候補筆頭かと思われたが、福西は「勢いあるのは鹿島かなという感じはしますけれども」とした上で、浦和を推す。
今季は2ステージ制から1ステージ制に変わり、より長丁場の安定した戦いが求められる点を踏まえると、「昨シーズン堅守で、年間勝ち点も74で1位だった浦和の方に分がある」と見る。浦和の16年のリーグ戦失点数は、18クラブ中唯一30点を下回って最少の28。次点は鹿島だが34失点と6点の差がつき、浦和の堅守ぶりが目立った。
今季の浦和優位の裏付けとして福西は「選手層の厚さ」をあげている。J1王者を決める昨季チャンピオンシップは鹿島と浦和の戦いだったが、この試合のスターティングメンバーと現在の顔ぶれとを比較すると、鹿島はMF柴崎岳とDFファン・ソッコが移籍し、浦和は11人全員が残っている。
さらに浦和は、昨季11得点のFWラファエル・シルバ(24)から、長年横浜F・マリノスの正GKだった榎本哲也(33)まで、「競争を煽るように」(福西)各ポジション万遍なく新戦力が加入した。鹿島も昨季11得点のFWペドロ・ジュニオール(30)、ブラジル代表経験があるFWレアンドロ(23)、4年連続Jリーグ優秀選手賞受賞のMFレオ・シルバ(31)のブラジル人3人衆をはじめ大きく補強したが、福西は「もともとの軸があるかないかが、差になるんじゃないかと思う。ベースが浦和は変わっていない」と述べる。
開幕戦、浦和は横浜FMと、鹿島はFC東京と、いずれもホームで戦う。両チームどんなメンバーで臨んでくるのか、注目が集まる。
http://www.j-cast.com/trend/2017/02/20291072.html
◆鹿島、新黄金期への第一歩。配分金の増額に合わせた強化プラン。勝ち組のサイクルへ(フットボールチャンネル)
シーズンの幕開けを告げる18日のフジゼロックス・スーパーカップ2017で、昨シーズンの二冠王者・鹿島アントラーズが浦和レッズを3‐2で下した。国内三大タイトル独占だけでなく、ACLを制してFIFAクラブワールドカップへの再挑戦を目標に掲げる常勝軍団。レッズ戦で存在感を放ったFWペドロ・ジュニオール、MFレオ・シルバらの新戦力は、これから幕を開ける新伝説の序章にすぎない。(取材・文・藤江直人)
時間にして14秒。電光石火のカウンターを仕掛ける間に6人の選手がボールに絡み、4本のパスがつながった末に生まれたゴールに、常勝軍団に秘められた新たな可能性が凝縮されていた。
昨シーズンの二冠王者・鹿島アントラーズと、リーグ戦の年間勝ち点1位・浦和レッズが日産スタジアムで対峙したフジゼロックス・スーパーカップ2017。シーズンの幕開けを告げる恒例の一戦で圧巻のシーンが訪れたのは、アントラーズの1点リードで迎えた前半終了間際だった。
左サイドからレッズのMF菊池大介が入れたクロスを、背番号を「23」から「5」に変えたDF植田直通がジャンプ一番、弾き返す。このとき、時計の針は42分26秒をさしていた。
センターサークル内に落ちてきたボールを収めたのは、ヴィッセル神戸から加入したFWペドロ・ジュニオール。DF森脇良太のプレッシャーを背後に受けながら、ボールを後方へ確実に落とす。
浮き球のパスにあうんの呼吸で反応したのは、アルビレックス新潟から加入したMFレオ・シルバ。ジャンピングボレーを放つ体勢から、大きなスペースが広がっていた左サイドへパスを通す。
走り込んでいたのはMF土居聖真。危険を察知したMF青木拓矢が必死のスライディングを試みるも、ボールは伸ばされた右足の先をかすめて背番号「8」のもとへ。一気呵成のカウンターが発動される。
土居がドリブルでペナルティーエリア内まで侵入していく間に、FW金崎夢生が弧を描くように外側を追い抜かしていく。そして、土居から受けたパスに右足を合わせる。
ゴール右隅を狙ったシュートに、日本代表GK西川周作はまったく反応できない。ボールは右ポストに弾かれたが、フォローしてきたMF遠藤康が利き足とは逆の右足を振り抜いた。
必死に防ごうとした西川の両腕を弾いたボールが、ゴールネットを揺らしたのが42分40秒。ペナルティーエリア内のフィールドプレーヤーは、守る側のレッズが4人だったのに対して、攻める側のアントラーズが実に5人を数えていた。
「嫌な相手が味方になってくれるのはすごく心強い」
土居、金崎、4分前に先制点となる直接フリーキックも決めていた遠藤だけではない。カウンターの起点となったペドロ・ジュニオールとレオ・シルバも、労を惜しむことなくスプリントをかけていた。
J1と天皇杯を制し、FIFAクラブワールドカップ決勝でも強豪レアル・マドリーと死闘を演じた昨シーズンの陣容に加わった新戦力。レッズ戦では韓国代表GKクォン・スンテ(全北現代)、DF三竿雄斗(湘南ベルマーレ)も先発を果たした。
「今日の戦いがいい試合やったかと言えば、僕はそうではないと思う。去年は去年でいい意味でみんな忘れていますし、だからこそ今年の鹿島の色というものを出さないといけない。そういうなかで、今年のウチには新戦力がもっともっといるので」
後半29分、30分の連続失点で追いつかれながら、同38分に途中出場のFW鈴木優磨が千金の決勝ゴールをゲット。幸先よくタイトルと賞金3000万円を獲得した試合後の取材エリアで、ディフェンスリーダーの昌子源は新戦力との融合がまだ道半ばであることを強調しながら、頼もしげな視線を送った。
「特に僕はペドロ(・ジュニオール)とマッチアップする機会が多かったけど、めちゃ嫌な相手がこうやって味方になってくれるのはすごく心強いし、やっぱりオーラがありますよね」
新加入のレオ・シルバが発揮し続けた強烈な存在感
大宮アルディージャを皮切りに、アルビレックス、ガンバ大阪、FC東京、そしてヴィッセルでJ1通算40ゴールをあげている30歳のストライカーが前線で脅威を与え続ければ、アルビレックスでプレーした4年間で強烈な記憶を焼きつけた31歳のレオ・シルバが中盤で存在感を発揮し続ける。
リーグ屈指のボールハンターを拝命しているレオ・シルバだが、土居へのパスに象徴されるように、攻撃面でもプラスアルファをもたらしている。遠藤のフリーキックもレオ・シルバからパスを受けたDF西大伍がドリブル突破を仕掛け、相手のファウルを誘ったのをきっかけに生まれている。
「レオ(・シルバ)はボールの取り方などの守備にフォーカスされがちですけど、攻撃もすごい。ブラジル人だけど珍しくチームに気配りもできるし、プレーヤーとしてだけでなく人間的にも尊敬できる。どのような組み合わせになっても鹿島らしく勝利に徹しながら、それでいて面白いボランチというものを見せていけたらと思う」
レッズ戦はベンチスタートとなった日本代表MF永木亮太は笑顔を浮かべながら、強力すぎるライバルの加入を歓迎した。シーズン初の公式戦で守備的MFを務めたのは、レオ・シルバとキャプテンを務める37歳のレジェンド小笠原満男。後半24分から前者に代わって、永木が投入された。
自身がピッチに立った後に2失点したことには反省の弁を重ねた永木だったが、2つの先発枠を争う状況には「やっぱり競争は面白いですね」と声を弾ませる。
「競争があると絶対に成長できる、選手層は相当厚くなっていると思っています。ペドロ(・ジュニオール)もそうですし、今日は出ませんでしたけどレアンドロもいる。メンバーに入っていなかったアツ(中村充孝)や(赤崎)秀平、ユキ(伊東幸敏)もいる。今年は鹿島のチーム内での争いが本当に激しい。強い2チームができるくらいに、去年よりも本当に上積みされたと思います」
賞金と分配金の増額。勝ち組のサイクルに向けて
永木が言及した「競争」こそが、2017シーズンのアントラーズが掲げたテーマだ。強化の最高責任者に就いて22年目を迎える鈴木満常務取締役強化部長は、近年にない積極的な補強を行った今オフの狙いをこう明かしたことがある。
「チーム内の競争を激しくするような補強をして、上手くすれば勝てるというチームから、力でタイトルを勝ち取れるチームを目指していこうということ」
二冠を達成したといっても、昨シーズンはセカンドステージで11位に低迷。連覇を狙ったYBCルヴァンカップではグループリーグで敗退している。短期決戦のチャンピオンシップへ向けて特にメンタル面を鼓舞させて、40日間で10試合を戦った終盤戦の過密スケジュールで8勝2敗という結果を残した。
いわば不安定さをも同居させるチーム状態から、無双のオーラを身にまとう黄金時代へ。チーム力をさらにアップさせるために白羽の矢を立てられたのがペドロ・ジュニオール、レオ・シルバ、クォン・スンテ、三竿、レッズ戦には出場しなかった元ブラジル代表MFレアンドロ、リオデジャネイロ五輪の代表候補だったFW金森健志(アビスパ福岡)といった新戦力だった。
鈴木常務取締役が見すえるのはJ1の連覇。今シーズンの頂点に立てば、昨シーズンとは桁が異なる収入を得られる。ほぼ倍増の3億5000万円となった均等配分金に加えて、3倍の3億円となった優勝賞金、そして3年間で総額15億5000万円が支給される理念強化配分金も新設された。
トータルで22億円もの増収となる先に、鈴木常務取締役はこんな青写真を描いていた。
「次のシーズン(2017年)でも勝てばいろいろな配分金や賞金も入ってきて、投資というか、いいサイクルが生まれる。ウチとジュビロ磐田が争っていた時代みたいに、頭が抜きん出たチームにしたいという思いがあるので。勝って勝ち組に入るのとそうじゃないのとでは、どんどん差がついていく。その意味でも、少し無理をしてでもやらなきゃいけない」
「クラブW杯のリベンジもあるし、ACLは絶対に」
レッズ戦を前にしたミーティングで、石井正忠監督は中2日でグループリーグ初戦を迎えるACL、1週間後に開幕するJ1へつなげる狙いを込めて必勝を厳命。長いシーズンで目の前にあるすべてのタイトルを獲りにいくうえで、所属するすべての選手の力が必要になると力を込めた。
フジゼロックス・スーパーカップを皮切りに、リーグ戦、YBCルヴァンカップ、天皇杯の国内三大タイトル。そして、いまだにラウンド16の壁を打ち破れていないACL。貪欲な思いを膨らませているアントラーズの選手たちが、最も強く意識しているのがACLとなる。昌子が言う。
「クラブワールドカップのリベンジもあるし、それに向けてACLは絶対に、という気持ちもある。その一歩目となるタイトルを取れたことはよかったし、これを弾みにしたい。これを取ると取らないのとではけっこう違うと思うけど、取ったからにはこれで終わりということで。すぐにACLが始まるので、浸らないように切り替えて頑張らないと」
今シーズンのクラブワールドカップはUAE(アラブ首長国連邦)での開催となる。開催国枠代表はUAEに移るため、決勝で延長戦の末に敗れた悔しさを晴らすためにはACLを制し、アジア代表の座を勝ち取るしかない。元日の天皇杯を制した直後に、昌子はこんな言葉を残してもいる。
「来シーズンは打倒アントラーズで来るチームが多くなる。その中でもちろんJ1連覇を目指すし、一度でもタイトル獲得を味わうと『もうやめられん』というか、もう一回取りたくなる。去年も当初の目標は三冠であり、そこにクラブワールドカップ制覇も加わった。その中で二冠に終わったことは鹿島としては不甲斐ないし、反省するところでもある」
J1連覇を至上命題として掲げるフロント。タイトルのなかでも特にACLを強く意識する選手たち。目標は異なるようで、その実は車の両輪を成し、常勝軍団を力強く前進させていく。ホームのカシマサッカースタジアムに蔚山(韓国)を迎える21日のACLグループリーグ初戦から、本格的な戦いが幕を開ける。
(取材・文:藤江直人)
【了】
https://www.footballchannel.jp/2017/02/20/post198745/
◆何もかもが対照的だったゼロックス杯。 鹿島と浦和は大事にする要素が真逆!(NumberWeb)
ジョゼップ・グアルディオラのマンチェスター・シティとジョゼ・モウリーニョのチェルシー、あるいは、ユルゲン・クロップのドルトムントとユップ・ハインケスのバイエルン。いや、海外の例を持ち出すまでもなく、'90年代後半の鹿島アントラーズとジュビロ磐田、2000年代後半の浦和レッズとガンバ大阪のような関係性だろうか。
スタイルや哲学など、チームの「色」がまるで異なる好敵手の存在が、その2チームの対戦をより味わい深いものにする。
2月18日、昨年のチャンピオンシップ決勝の再現となった鹿島アントラーズと浦和レッズによるFUJI XEROX SUPER CUPは、何もかもが対照的で、改めて互いに「何を大事にしているのか」が浮かび上がる面白いゲームだった。
「相手にとって嫌なチームになる」という優先項目。
前線にペドロ・ジュニオール(前ヴィッセル神戸)を、ボランチにレオ・シルバ(前アルビレックス新潟)を加えた鹿島は「堅守」と「速攻」、その双方において昨シーズンよりも精度や迫力が高まりそうな気配がある。
もちろん、鹿島の最大の武器はカウンターではなく、対戦相手や戦況に応じて変幻自在に戦える点にある。カウンターを狙うべきときには狙い、ボールを握って落ち着かせるべきときにはチームとしてそれができる。そうした戦い方の柔軟性において今シーズン、カギを握りそうなのは土居聖真だろうか。
2トップの一角、トップ下、サイドハーフを務められる器用さで前線の組み合わせにバリエーションをもたらすだけでなく、緩と急を自在に操るキープ力とドリブルで、攻撃のリズムも変えられる。その土居が、攻撃陣の再編について言及する。
「迫力が出たというか、ゴリゴリ系の選手が増えたので、そういう選手を使い、使われながらやっていきたいですね。迫力や推進力はすごいと思う。自分としては、一緒にゴリゴリ行く場面と、ゴリゴリ系の選手に相手の目が行くところで、相手の逆を取ったり、裏を狙ったり、バリエーションをつけていきたい。それができれば、相手にとって嫌なチームになると思う」
「相手にとって嫌なチームになると思う」という表現に、鹿島のチームとしてのプライオリティがくっきりと見える。
試合後、石井正忠監督は浦和との比較において、「うちは本当にベーシックなサッカーをやっていると思っている」と語った。人と異なることにトライしようとする監督が多い中で、ベーシックであると公言するのは珍しいかもしれない。しかし、特殊なことでも常識外れなことでもなく、オーソドックスなことを完璧と言える領域まで高めようとしているのが鹿島というチームであり、チームをそこへと導くチャレンジをしているという誇りが、石井監督にはあるのだろう。
駆け引きではなく、攻撃の徹底を選んだ浦和。
一方、浦和は攻撃的なスタイルを掲げているが、ホームで逆転されたチャンピオンシップ決勝第2戦を顧みれば、今シーズンは守備力やゲームマネジメント、駆け引きを磨くことに主眼が置かれても不思議はなかった。
だが、ミハイロ・ペトロビッチ監督が打ち出したのは、さらなる攻撃の徹底。「相手に90分プレスを掛け続け、相手のコートで試合をする」と選手たちに説き、これまで以上にバランスの針をさらに攻撃へと傾け、相手を圧倒することを誓った。
即戦力を獲った鹿島、将来性を取った浦和。
鹿島戦では、3日後のACLに備えて槙野智章と前日に負傷した柏木陽介をメンバーから外し、興梠慎三もベンチスタートだった。そのため、相手を押し込み続けるような場面は見られなかったが、それでもプレスを掛けに行く前線の選手に呼応して高く設定されたディフェンスラインから、今シーズンの狙いがうかがえた。ラインをコントロールした遠藤航が新シーズンの戦い方について語る。
「攻撃も守備も相手陣内でやるのはリスクもありますけど、後ろの選手としては、前でボールを奪う意識を常に持たなきゃいけないと思っています。去年よりもハーフウェイラインを越えて守備をするシーンはすごく増えるかなと。そこでボールを奪い切れれば、チャンスになる。行くときと行かないときの判断も大事になると思っています」
今オフの補強戦略も対照的だった。
ブラジル人選手3人(前述のふたりと元ブラジル代表MFレアンドロ)と韓国人GKクォン・スンテ、計4人の助っ人を獲得した鹿島が自前の選手でカバーし切れないポジションに一線級の選手を加えて戦力を一気に高めたのに対し、浦和はラファエル・シルバ(前新潟)こそ即戦力だが、どちらかと言えば、将来性のある若い選手たち(長澤和輝、矢島慎也、田村友、菊池大介)を獲得して「レッズカラー」に染めようとしているイメージだろうか。
ペトロビッチがチーム作りに持つ矜持と自負。
今シーズンの補強について問われたペトロビッチ監督は「J2の千葉、岡山、あるいはJ2に落ちた福岡、湘南のレギュラーを獲得したこと、それが全てのタイトル獲得を目標に戦っているチームにとって、昨シーズンに74ポイントを取ったチームにとって『補強』なのか」と語ったものの、その後に続けられた「新加入選手たちは、ユースから上がってきた関根(貴大)、仙台から来た武藤(雄樹)、清水から来た高木(俊幸)、京都から来た駒井(善成)のように時間をかけて必ず成長すると思うし、そういう選手たちが戦力を底上げし、競争に絡んでいってくれると思います」という言葉を聞けば、補強に不満があるというわけではないだろう。
むしろ、そこにはチーム作りの矜持と自負が感じられた。私は若い選手を育ててチームを強くするのが好きなのだ、と。そうやって抜擢され、チームとともに成長していったのが、指揮官が例に出した関根や武藤、高木、駒井であり、サンフレッチェ広島時代の柏木、槙野だった。
25年目のJリーグが、始まる。
FUJI XEROX SUPER CUPとの向き合い方も対照的で、鹿島は現状におけるベストに近い陣容だったが、浦和は前述したように何人かの選手を温存して臨んだ。もっとも、その点について指摘するのは酷だろう。3日後に控えたACLは、鹿島がホームなのに対し、浦和はアウェーで、シドニーまで向かわなければならないからだ。
なにはともあれ、シーズンの幕開けを告げる恒例のスーパーカップは終わり、週末にはいよいよ25年目のJリーグが開幕する。
開幕戦に先駆けて、2月21日に鹿島は蔚山現代と、浦和はウェスタン・シドニー・ワンダラーズとACLの開幕戦を戦う。カシマサッカースタジアムに凱歌が轟くことを、オーストラリアから吉報が届くことを期待したい。
http://number.bunshun.jp/articles/-/827471
◆堅実にゼロックス杯を制した鹿島。 あとは新戦力がもたらす「強引さ」(Sportiva)
2017年シーズンの到来を告げる、FUJI XEROX SUPER CUP(ゼロックス杯)が行なわれ、昨季J1優勝の鹿島アントラーズが同2位の浦和レッズを3-2で下した。
鹿島が昨季終盤、JリーグチャンピオンシップからFIFAクラブワールドカップ(クラブW杯)、さらには天皇杯で見せた勝負強さはいまだ健在。レアル・マドリードを土俵際まで追いつめた勢いそのままに、今季Jリーグの最初のタイトルマッチを制した。
だが、この時期、すなわちJ1とAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の開幕を控えた段階での”一冠獲得”には、あまり大きな意味はない。
やはりフォーカスすべきは結果よりも、先に挙げたふたつのビッグタイトルを手に入れるべく、長いシーズンを戦うための準備がどれだけ進んでいるか、であろう。
昨季の鹿島は、J1と天皇杯の二冠こそ獲得したが、率直に言って選手層の薄さは否めなかった。レギュラークラスにはJ1トップレベルの戦力が揃っていたが、主力と控えとの力の差が大きく、選手層という点では昨季タイトルを争った浦和や川崎フロンターレに見劣った。
分かりやすい例が、クラブW杯での戦いぶりである。
リーグ戦からチャンピオンシップ、さらにはクラブW杯と、短期間で立て続けに多くの試合をこなさなければいけないとあって、一昨季にJ1王者として出場したサンフレッチェ広島は、毎試合のように選手を大幅に入れ替え、3位となった。
それとは対照的に、昨季の鹿島はほとんどメンバーを入れ替えることなく戦い続けた。交代も含めた選手起用を見る限り、実質的な戦力として計算できていた選手は、14、15名しかいなかっただろう。
つまり、今季、鹿島がJ1とACLを並行して戦い、どちらのタイトルも獲得しようと考えるなら、シーズンオフの補強は必須。それこそがJ1王者の課題だったのだ。そこに注目が集まる中で行なわれた、今季最初の公式戦であるゼロックス杯。鹿島の先発11名には、今季新加入の選手が4名も含まれており、オフに行なった補強の成果をうかがうには絶好の機会となった。
先発出場でゼロックス杯のピッチに立った新顔は、GKクォン・スンテ(←全北現代)、DF三竿雄斗(←湘南ベルマーレ)、MFレオ・シルバ(←アルビレックス新潟)、FMペドロ・ジュニオール(←ヴィッセル神戸)の4名である。
クォン・スンテを除けば、J1で通用することはすでに過去の実績が証明済み。唯一例外の韓国代表GKにしても、前所属クラブでは昨季ACLで優勝を果たすなど、十分な経験がある。名前だけを聞けば、かなり豪華な補強に成功したと言っていい。
とはいえ、どんなに高いレベルの選手でも、新しいチームでプレーすることの難しさはある。優れた能力を持っていても、チームのなかで発揮できなければ宝の持ち腐れでしかない。
では、4名の新戦力はゼロックス杯でいかなるプレーを見せたのか。
結論から言えば、この段階にして早くも”鹿島の選手”になっていた。それは鹿島というチームが確固たるサッカーのベースを築いており、各選手がそれに従い、規律を持ってプレーすることが徹底されているからだろう。思いのほか、チームに早くフィットしている、というのがその印象だ。鹿島の石井正忠監督も「もう少し時間がかかると思った」と認めながら、こう語る。
「(これから先の)試合を通してコンディションを高め、戦術理解を進めていくことになると思っていたが、今日のパフォーマンスは非常によかった」
だがしかし、ゼロックス杯で受けた印象は、いい言い方をすればチームに「溶け込んでいる」のだが、悪く言えば「埋没している」。
ペドロ・ジュニオールやレオ・シルバは本来、もっと強引に相手ゴールに迫ったり、中盤から前にボールを持ち出したりと、攻撃に迫力や推進力を加えられる選手だ。にもかかわらず、この試合でのふたりは、忠実に守備時のポジションを取り、ボールにアプローチし、そつなく役割をこなしてはいたが、彼らに期待されている(はずの)プラスアルファはほとんど見られなかった。後半に入り、レオ・シルバがわずかに新潟時代を彷彿させる力強さを見せた程度だ。
また、三竿にしても質の高い左足のキックを備えており、湘南時代はもっと攻撃に参加できる選手だったが、この試合に関して言えば、ほとんど守備の持ち場を離れることがなかった。
当の三竿が試合後、「攻撃でもよさを出せればよかったが、ゲームの展開的に難しかった」と明かしたように、浦和が三竿の対面となる右サイドに、先発でMF駒井善成、途中交代でMF関根貴大と、単独でのドリブル突破を武器とする選手を配置したことは、攻撃を自重せざるをえなかった大きな理由だろう。この試合に関してはやむをえないとしても、今後は攻撃面でも、もっと持ち味を発揮してほしいところだ。
3バックの左DFを務めた湘南から、4バックの左サイドバックを務める鹿島へとチームが変わり、三竿は「(守備時に)サイドでの1対1の場面は去年より多くなる」と言い、J屈指の常勝軍団でプレーする覚悟をこう語る。
「サイドバックはDFなので、まずは守備が第一。鹿島は守備ありきのチームだし、我慢して勝ち切るのが伝統。守備で我慢しながら、1、2回のチャンスで(攻撃に)上がって、いいクロスを入れられるように(プレーの)精度を上げていきたい。(新加入ながら周囲の選手との)連係は悪くないので、これを続けていければいい。プレシーズンマッチはJ2(のクラブ)としかやっていなかったので、まずは公式戦、しかもタイトルがかかった試合をこなせたのが一番の大きな収穫だと思う」
石井監督が「普段の練習から競争意識が高まり、紅白戦の内容もいい。(新チームでの活動開始から)短期間でもチーム力は高まった」と手応えを語ったように、現段階での成果は上々。豪華な新戦力を、まずはうまく取り込んだ。鹿島らしい手堅いサッカーを維持しながら、選手層を厚くすることに成功している。
だが、選手補強の成果が単に層を厚くしただけでは、J1連覇、あるいはACLと合わせて”二兎”を得ることはおぼつかない。石井監督が語る。
「今までのチームに新加入選手を融合させながら、高いレベルのサッカーをやっていきたい」
本当の意味での補強の成功は、鹿島らしい「堅実さ」の上に、いい意味での「強引さ」が上乗せされるかどうかにかかっている。今後、鹿島がどう変化していくのかに注目していきたい。
https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/football/jleague_other/2017/02/19/___split_26/index.php
◆大迫に聞く…フル出場アシストも「やる仕事がちょっと多い」(報知)
◆ブンデスリーガ ケルン1-1シャルケ (19日・ケルン)
1FCケルンの日本代表FW大迫勇也は19日、1―1で引き分けたシャルケ04戦にフル出場し、1点を追う前半43分に今季4アシスト目を挙げた。シャルケのDF内田篤人はベンチ外だった。
大迫に聞く
―悔しいのか、負けなくて良かったのか?
「ホームなので、もっとうまくやりたかった。もっと効率良くボールを持てれば良かった。サイドであんまり起点ができなかったので。ちょっと難しい時間が続きましたね、最後の方は」
―大迫選手から裏にボールが出た。狙いだったのか、ああならざるを得なかったのか?
「中盤に出す人がいなかったので。センターバックはついてこないし、裏は空いてるしという感じだったから、すごくチャンスだと思いました。ただ狙いすぎた感はありますけど」
―シャルケに対する印象は?
「あまり動けない。一人一人疲れてるかなと」
―向こうが飛ばしてきた
「0―0でいけば勝てた試合だと思いますけど、1分の失点というのは本当にもったいないし、ましてやホームなのでね。もどかしさがあります」
―最初はトップの大迫選手にボールを収めていくという感じで?
「ちょっと下がりながらというか。前線で張ったり、下がりながらそこで起点を作れれば相手の守備が薄いことはミーティングの時から話してた。狙いは少しは出せたかなと」
―同点のところはうまくはまったというか?
「そうですね。あそこで起点を一つ作れば、チャンスは大きいっていう話はずっとあったので」
―ミーティングでシャルケの守備が薄いという話があったが、あれだけ強烈な3人がいて、どこが狙い目という話だったのか
「一人一人の個はもちろん高いですけど、裏に弱いのがあるんじゃないですか」
―同点のところも狙い通り?
「攻守の切り替えの部分でうまく裏をつければ、と言われていた。ただもう1本うまくつなげれば。1対1でも何本かありましたし」
―サイドチェンジで遠くが見えたり、個人的には調子がいい?
「やる仕事がちょっと多い。本音を言うと、もっとゴール前に専念したいですけど…。ただ今はチームにけが人も出たし、仕方ないことなんで、切り替えてやるしかないですね」
―よく走れているから、自分ではコンディションがすごくいい?
「いや、そんなことはないですよ。今日はあんまり、コンディションが良くないなっていう感じだったんで。まあ、これからです」
http://www.hochi.co.jp/soccer/world/20170220-OHT1T50186.html
◆ケルン大迫勇也、シャルケ戦のMOMに!「アシストに限らず起点に」「1分ごとに勢いを増した」(ゲキサカ)
ケルンは19日に行われたブンデスリーガ第21節のシャルケ戦を1-1で引き分けに終わった。同点弾をアシストしたFW大迫勇也がドイツ誌『キッカー』でマン・オブ・ザ・マッチに選出されるなど高評価を受けている。
試合開始直後にシャルケに先制点を奪われたケルンだが、前半終了間際にFWアンソニー・モデストによるゴールで追いつく。2トップの一角としてスタートした大迫が自陣からのフィードを受けると、左斜め前を走るフランス人ストライカーにパス。相手PA前からのシュートがシャルケゴールを突き刺し、前線のコンビが試合を振り出しに戻した。
これで大迫は今季5アシスト目をマーク。その後も好機をつくり出し、好パフォーマンスを続けたとして『キッカー』では両チーム最高タイの「2.5」との採点がついた。マッチレポートでは「ケルンはハーフタイム前に、大迫を通じて試合に入り込めるようになり、そこからはより精度の高いプレーをしている」と大迫が流れを引き寄せたと言及。寸評では「序盤こそは(チームメイトのほとんどと同様)低調な姿を見せるも、大迫勇也の勢いが大きく増した。日本人選手は非常に機敏に動き、同点弾アシストに限らず起点になっている」と記され、マン・オブ・ザ・マッチに選ばれた。
また『ビルト』でも大迫のパフォーマンスは「2」と両チーム最高タイ。こちらはマッチレポートではアシストの場面に関して「モデストの走りにパーフェクトに合わせた」と称賛。後半もモデストに「スーパーに通した」(55分)、自らの好機については「大迫が素晴らしいシュート!」など言及されている。
地元紙『ケルナー・シュタットアンツァイガー』でも大迫への採点は「2」とモデストとともに最高評価。「日本人選手の前半は誤解やパスミスばかりだった。だが、それも1-1のアシストまで。そこから1分ごとに勢いを増し、何度かモデストに優れたパスを送り、自らのシュートでも相手ゴールを脅かした(70分)」と寸評している。
なお『エクスプレス』での評価は「3」と及第点にとどまり、「最初は落ち着きがなかったが、徐々に試合に入り込み、モデストへのパスも通すようになった」と述べられている。同紙ではモデスト(「1」)、DFネベン・スボティッチ(「2」)に対する評価が高かった。
http://web.gekisaka.jp/news/detail/?209946-209946-fl
◆鹿島、カシマスタジアムに大型映像装置新設と発表…両ゴール裏に(サッカーキング)
鹿島アントラーズは20日、本拠地の茨城県立カシマサッカースタジアムにおいて、大型映像装置を導入することが決まったと発表した。
鹿島はカシマスタジアムの指定管理者を担当している。今回の発表によると「北側、南側の両ゴール裏2階スタンドに最新鋭のビックスクリーンを新設」するという。試合時にはは大型映像操作室と連携し、スーパースローカメラを活用した中継映像のリプレイを映し出すなど、スタジアム来場者に多彩な映像を提供していくと伝えられている。
カシマスタジアムは今シーズンから、両ゴール裏スタンドのホーム・アウェーを入れ替える。鹿島サポーターはメインスタンドから見て右側(南側)、アウェークラブのサポーターは左側(北側)に陣取ることとなる。
ホーム側ゴール裏の大型映像装置については、21日に行われるAFCチャンピオンズリーグ・グループステージ第1節の蔚山現代FC戦より使用開始となる。一方、アウェー側ゴール裏については、4月頃の使用開始を予定していると発表された。
https://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20170220/554071.html?cx_cat=page1
◆【鹿島】“6戦6発男”鈴木優磨でアジア制す!(報知)
◆アジア・チャンピオンズリーグ 第1節 ▽1次リーグE組 鹿島―蔚山現代(21日・カシマスタジアム)
アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の1次リーグが21日、各地で開幕する。鹿島は20日、蔚山現代(韓国)戦に備え、茨城・鹿嶋市内で冒頭15分公開の非公開練習を行った。ここまで6戦6得点のFW鈴木優磨(20)が2トップの一角で大会初先発することが有力。さらにゼロックス・スーパー杯浦和戦(18日・日産ス)から6人の先発メンバーを入れ替えるなど、総力戦で初のアジア制覇を実現させる。浦和はアウェーでWシドニー(オーストラリア)と対戦する。
アジア初制覇への第一歩を気持ちの強いFW鈴木に託す。初戦の蔚山現代戦で、石井正忠監督(50)は中2日の体調面を考慮し、18日のゼロックス杯から先発6人を入れ替える見込み。ACL初出場でFW金崎と2トップを組む鈴木は「先制点が非常に大事になる。出たら自分が点を取って勝ちたい。気持ち? 高ぶっていますよ」と意気込んだ。
鹿島にとって重い初戦になる。前身のアジアクラブ選手権を含めACLに過去9回出場し、最高は08年のベスト8。国内ではJリーグ8度、ナビスコ杯6度、天皇杯5度優勝し、主要3大会でJ最多優勝を誇るが、ACLは一度もタイトルを手にしたことがない。MF小笠原は「戦えない選手が1人でもいると勝てない」と分析するが、鈴木も「気持ちの部分が大事」と覚悟してピッチに向かう。
昨季王者の全北現代(韓国)から移籍加入のGKクォン・スンテは惜しみなく蔚山情報をチームに伝えたという。「先制したら守備を堅くしてくる。まずは先制を許さないこと」と注意を呼びかけ、さらにACLで結果を残す韓国勢との違いも指摘。「韓国はプレーが汚いと言われているかもしれないけど、何が何でも勝つという気持ち。文化の違いもある」とメンタル面の差を強調した。
鈴木のほかにMF永木、DF伊東らが初めてACLのピッチに立つことになる。ただ、昨年準優勝したクラブW杯で「知らない相手に対しての試合運び、やり方を経験できた。自信を持ってやれるし、W杯の経験を生かさないといけない」とDF山本。前回出場した15年大会は1次リーグ敗退したこともあり、石井監督は「今年はこのタイトルを取るという意気込み」と言い切った。10回目のアジア挑戦。苦い経験から学んだことを、初戦からぶつけていく。(内田 知宏)
http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20170220-OHT1T50290.html
◆鹿島 FW鈴木“一発回答”宣言 定位置確保弾だ(スポニチ)
21日に行われる鹿島のACL1次リーグ初戦・ホーム蔚山(韓国)戦で、FW鈴木が先発する可能性が高まった。
今季これまで練習試合を含めて6戦6発と絶好調。それでも選手層の厚い前線の選手の中で、先発の座は奪い切れていない。20日の非公開練習後に「スタメンで出たら、またスタメンで考えてもらえるような結果を残す」と石井監督への“一発回答”を宣言した。
ハートは熱く、頭は冷静に戦う。球際の激しい韓国のクラブが相手だけに「結構、荒れた試合になるイメージ。ケガをしないためにはパスを離すタイミングも大事。いかに早く先制点を取って気持ちに余裕ができるか」と分析。定位置確保へ結果にこだわる。
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2017/02/21/kiji/20170221s00002179044000c.html
◆蔚山金度勳監督「怖かった」神戸時代に小笠原と対戦(ニッカン)
アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグ初戦(21日)でJ1王者の鹿島アントラーズと対戦する蔚山(韓国)は20日、試合会場となるカシマスタジアムで前日練習と会見を行った。
背番号10を背負い、昨年は全北の一員としてACLを制したFW李宗浩(24)は「明日の試合はすごく楽しみ。蔚山での初めての試合なので、勝って目標を達成したい」と意気込みを語った。鹿島GKクォン・スンテとは昨季のチームメート。「仲の良い先輩と後輩の間柄だが、練習ではゴールを決めてきたので自信はある」と得点も誓った。
98年から2季にわたって神戸でプレーした経験のある金度勳監督(46)は鹿島の印象について「固い守備からの攻撃がすばらしい」と評価した。Jでプレーした当時を懐かしみながら「小笠原選手がすごく怖かった。今まで現役でプレーできるとは思わなかったが。相変わらず活動量が多い。神戸時代は鹿島に1度も勝てなかった覚えもある」。主将を務める37歳の存在感を警戒した。【鎌田直秀】
http://www.nikkansports.com/soccer/news/1781720.html
◆鹿島・権純泰、蔚山の情報任せろ「ほとんど負け知らず」/ACL(サンスポ)
アジアクラブの頂点を争うアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)は21日、1次リーグ初戦が行われる。鹿島のGK権純泰が必勝を期した。21日の相手は母国韓国の蔚山。このオフ、昨季のアジア王者・全北から加入した権純泰は「自分が戦ったときはほとんど負け知らず。昨年も3戦2勝1分けだった」と蔚山との相性のよさをアピールした。蔚山の特徴などの情報は細かくスタッフに報告。石井監督は「権純泰に多くのことを聞いた。それを生かしたい」と話した。
http://www.sanspo.com/soccer/news/20170221/jle17022105000003-n1.html
◆鹿島、蔚山迎え撃つ!鈴木優が“虎狩り”に自信「高ぶる」/ACL(サンスポ)
アジアクラブの頂点を争うアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)は21日、1次リーグ初戦が行われる。9年ぶりの優勝を目指す日本勢は昨季J1王者の鹿島と浦和、川崎、G大阪が出場する。1次リーグE組の鹿島は20日、初戦の蔚山(韓国)戦に向け鹿嶋市内で最終調整。FW鈴木優磨(20)は“虎狩り”に自信をのぞかせた。同F組の浦和も敵地でのウェスタンシドニー(豪州)戦に向け、試合会場で汗を流した。
鹿島の“金狼”FW鈴木が、アジアの虎(蔚山の象徴)に襲いかかる。
「気持ちは高ぶっている。自分が点を取って勝つ」。突風吹き荒れる鹿嶋の地で新9番が、堂々の得点宣言だ。
このオフ、神戸からブラジル人FWペドロジュニオールが加入。激化する定位置争いの中で、テストマッチでは不慣れな中盤のサイドや控えに回ることが多くなっていた。しかし、ここで結果を出すのが大物の証し。途中出場が増えてもプレシーズンマッチなど直近の試合では6戦6発の活躍。大黒柱FW金崎も「今年は鈴木の年だよ」と舌を巻く存在感だ。
冒頭15分以外非公開となった前日練習。関係者によると、鈴木は主力組で金崎と2トップを組み汗を流した。このコンビでの先発は、昨年11月12日の天皇杯4回戦(対神戸◯2-1)以来。アベック弾に至っては、同6月11日の第1ステージ浦和戦(◯2-0)までさかのぼり、鈴木は「(2人で得点を)決めたいですね」と先輩の奮起も促した。
「先制点が重要。韓国チームとの試合は荒れるから、先制して気持ちに余裕を持ってやりたい」。自身初となるアジアの舞台で、若きストライカーがゴールに向かう。 (一色伸裕)
データBOX
鹿島のACLでの韓国勢との対戦は、2010年の浦項戦から2分け4敗。
アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)
アジア各国から32クラブが参加し、アジア王者を決定する大会。1次リーグは8組に分かれて行われ、各組上位2チームが決勝トーナメント(T)に進む。決勝Tは全戦ホームアンドアウェー方式で、決勝は11月18、25日。優勝チームは賞金300万ドル(約3億3900万円)とクラブW杯出場権を得る。昨季優勝は全北(韓国)。日本勢では2007年に浦和、08年にG大阪が優勝している。
http://www.sanspo.com/soccer/news/20170221/jle17022105010002-n1.html
◆鹿島石井監督ACL初戦へ気合「今年こそとりたい」(ニッカン)
鹿島アントラーズが20日、茨城・鹿嶋市内でアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグ初戦・蔚山(韓国)戦(21日午後7時開始、カシマ)の前日練習を行い、会見には石井正忠監督(50)とDF植田直通(22)が出席した。
練習は冒頭15分以外を非公開とし、パス練習などに加え、セットプレーの連係確認などを行った。今季初の公式戦となった18日の富士ゼロックス・スーパー杯で決勝ゴールを決めたFW鈴木優磨(20)は「韓国のチームは球際が強いし、気持ちの部分が大事になる。先制点が大事。FWとして自分が点をとりたい」。ケガで出遅れていた日本代表MF永木亮太(28)も「すごく気持ちが入っています。蔚山は身長を生かしてパワーもあるし、前線の外国人選手(クロアチア人FWコバチェッチ)は1人で打開できる選手。またクラブW杯に出たいので、世界相手にしっかり勝っていかないといけない」と先発復帰にも意欲を見せた。
前回出場した15年は初戦にホームで1-3と敗れて1次リーグ敗退しているだけに、植田は会見で「初戦の大切さは、みんなが分かっている。しっかり勝って勢いに乗れればいい」と気を引き締めた。チームとしても、今季新加入で昨年は全北でACL制覇に貢献したGKクォン・スンテ(32)から、蔚山の情報も入手するなど分析も万全。石井監督は「Jリーグの代表として出場することを誇りに思う。国内では数多くのタイトルをとっていますが、ACLはとったことがないので、今年こそとりたい。1戦目、2戦目に勝つことが非常に重要になる」と白星発進を誓った。【鎌田直秀】
http://www.nikkansports.com/soccer/news/1781716.html
◆鹿島 初制覇へ闘志 ACL21日開幕(茨城新聞)
堅守速攻、好発進狙う
サッカーのアジアクラブ王者を決めるアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)は21日、各地で1次リーグ第1戦を行う。2年ぶり出場のE組・鹿島は初制覇を目指し、本拠地のカシマスタジアムで蔚山(うるさん)(韓国)と対戦する。まずは堅い守りと速攻で初戦突破を狙う。キックオフは午後7時。
鹿島は18日に富士ゼロックス・スーパーカップで浦和と対戦し、頂点に立った。中2日の過密日程を乗り切るため、石井監督は「選手のコンディションも考え、メンバーを変更していく」と、浦和戦とは先発を一部入れ替えることを示唆した。
2トップの一角には浦和戦で途中出場し、決勝ゴールを挙げた鈴木が入りそう。プレシーズンマッチから高い決定力を見せ、好調の鈴木は「自分が点を取って勝つ」と、気合が入る。
GKは浦和戦に続き、権純泰が濃厚だ。昨季まで全北(韓国)に所属していたため、相手の特徴も把握。「蔚山は先制すると守りを固めてくるので、先制点を与えないことが大事」と、守護神としての頼もしさを見せる。鹿島は権純泰を中心に手堅く守り、鋭い速攻から得点のチャンスを広げたい。
2年前は初戦を落としたことが響き、1次リーグリーグ敗退に終わった。アジアでの戦いの厳しさを痛感している昌子は「初戦の大事さはみんな分かっている。チームとしての強みを見せていきたい」と団結力を高め、初戦突破を狙う。
(藤崎徹)
http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14876039897209