日刊鹿島アントラーズニュース

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2023年4月11日火曜日

◆「今季最悪」鹿島アントラーズの現在地。浮上か下降か…。問われる岩政大樹監督の統率力【コラム】(フットボールチャンネル)



岩政大樹


明治安田生命J1リーグ第7節、柏レイソル対鹿島アントラーズが9日に行われ、1-0で鹿島は敗れている。これで3連敗となった鹿島は14位に転落。岩政大樹監督の下でなかなか結果が残せていない鹿島の問題はどこにあるのだろうか。「今季一番悪かった」と指揮官が振り返る柏戦から考える。(取材・文:元川悦子)


絶対に勝たなければいけなかった柏レイソル戦


 2022年8月にコーチから昇格した岩政大樹監督率いる体制で、今季をスタートさせた鹿島アントラーズ。昌子源、植田直通が復帰するなど確固たる陣容でプレシーズンから準備ができ、2月18日の開幕節では京都サンガ戦に勝利。常勝軍団復活に向け、好発進したはずだった。

 ところが、続く川崎フロンターレ戦をあと一歩のところで逆転負けしてから歯車が狂った。次の横浜FC戦は勝利したものの、アビスパ福岡に引き分け、横浜F・マリノス、サンフレッチェ広島に連敗。気づいてみれば13位に沈んでいた。

 だからこそ、4月9日の柏レイソル戦は是が非でも勝たなければいけない一戦だった。

 今季の柏は開幕から停滞し、6戦未勝利だった。昨年8月から白星がない状態ということで、鹿島にとっては勝利がマストと位置付けられる相手だ。岩政監督も直近5日のYBCルヴァンカップ・福岡戦で勝利に貢献した荒木遼太郎や師岡柊生らをベンチに入れ、勢いを持ってゲームに挑んだ。

 序盤からボールを保持したのは案の定、鹿島だった。右の藤井智也、左の知念慶を生かしながら攻撃を組み立てようという意識は感じられた。しかし、柏も鹿島対策を徹底。前線の鈴木優磨とトップ下の土居聖真を古賀太陽、立田悠悟が見て、外の藤井と知念には三丸拡、土屋巧が確実にマークに行ってガッチリハメる形が機能し、鹿島攻撃陣をフリーにさせない。これには鹿島も苦しみ、思うようにゴール前に侵入してチャンスを作れない。前半最大の得点機だった19分の知念のヘッドも枠の外。ゴールが遠かった。


鹿島アントラーズの隙と誤算


 柏はそんな鹿島の隙を巧みに突いた。前半32分、植田が頭でクリアしたボールを拾った戸嶋祥郎が右から縦に上がっていくマテウス・サヴィオに展開。この瞬間、細谷真大が鋭い動き出しを見せ、昌子と植田の間に生まれたギャップに侵入。スルーパスを受けて右足を振り抜いたのだ。

 これが見事にゴールに吸い込まれ、劣勢だった柏が待望の先制点を奪う。これは鹿島にとって大きな誤算だったに違いない。

「点が入るまではボールを保持できて、うまく試合を運べていたんですけど、1点取られてからバタバタして追いつけなかった」と安西幸輝が言うように、この失点は彼らにとって大きなダメージに他ならなかった。知念も「前半はみんなフワフワしていて、自分を含めてイージーなミスからカウンターを食らったりしていた」と悪循環が続いたと感じていた。

 前半のうちに土居と荒木を代えるという策も講じたが、停滞感が拭えないまま45分間が終了。ボール支配率56対44%、シュート数5対2と数字上は鹿島が上回ったものの、岩政監督は感情的になるほど前半の出来に苦言を呈したという。

「僕はあまり選手を叱らないんですけど、ハーフタイムには喝を入れました。前半はかなりのらりくらりとした時間を過ごしてしまった。ボールをもらって探したり、後ろの動かし方が問題で、だんだんテンポが遅くなって、動き出しも遅れ、全体が遅くなったのが前半だった」と指揮官は試合後の会見で厳しい表情を浮かべた。その言葉通り、本当に鹿島らしい鋭さが影を潜めた前半だった。


3連敗「僕とか優磨とかがやらないといけない」


 そこから巻き返しを図るべく、後半頭に2枚替えを行う。広瀬陸斗、樋口雄太を投入し、前線を鈴木と知念の2トップにして攻撃の活性化を図った。

 これにより少しは流れがよくなり、開始早々の1分には佐野海舟のボール奪取から荒木、鈴木とつないで安西が強引にシュートを放つ得点機も作った。安西がインサイドの位置を取り、広瀬が左に回り込むなど、前半に見られなかった流動性も出てきて、攻めが活性化した印象だった。

 それでもゴールを割れないと見るや、指揮官は師岡、垣田裕暉ら持てる駒を次々と投入。前線に厚みを持たせようと試みる。だが、「虎の子の1点をガッチリ守るんだ」という柏の守備意識は非常に高く、強固なブロックは崩れない。8カ月未勝利の泥沼から抜け出そうというチーム全体の結束力は明らかに鹿島を上回っていた。

 結局、試合はこのままタイムアップの笛。鹿島はまさかのリーグ4戦未勝利で3連敗、14位転落という厳しい現実を突きつけられた。

「試合が終わった後、エンブレムを見て、このままじゃいけないと強く感じた。僕は5~6年前を知っていますけど、アントラーズの先輩方っていうのは連敗しなかった。それを中堅になった僕とか優磨とかがやらないといけない」と安西は悔しさをにじませたが、常勝軍団復活を掲げるチームがここまで勝ち点を積み上げられないのはやはり問題だ。




◆「今季最悪」鹿島アントラーズの現在地。浮上か下降か…。問われる岩政大樹監督の統率力【コラム】(フットボールチャンネル)





◆【番記者の視点】鹿島が今季最悪内容で3連敗 選手の口から出てきた「指示」と「判断」のとらえ方(報知)



岩政大樹


 ◆明治安田生命J1リーグ▽第7節 柏1―0鹿島(9日・三協F柏)

 【鹿島担当・内田知宏】岩政大樹監督の言葉を待つまでもなかった。「ハーフタイム、僕はあまり叱らないが、カツを入れた。前半はのらりくらり時間を過ごしてしまった。結果も内容も良くなかった。今シーズンで一番悪かったと思う」。今季未勝利で自信を失いかけている柏が相手。時間関係なく、1点を先に奪うことができれば、優位に立てることは想像に難くない。だが、攻撃のテンポが上がらず、前の動きも少ない。守備を固める柏の前で、目的意識のないパスを何とかつないでいるようにしか見えなかった。

 入念な柏対策の準備を施し、送り出した岩政監督は、会見場で憔悴しているように見えた。「柏のやり方を強調して送り出したが、なかなかテンポが出なかった。出ないというよりも、出そうとしていないように見えた」。現役時代からポジティブ変換して発信する指揮官としては、珍しい姿だった。ありのままを口にするしかなかった。それほど悪い内容だった。

 3連敗となり、鹿島は14位に低迷する。選手からは、気になる言葉が聞こえてきた。広瀬陸斗である。「ピッチに入った選手が判断良くやらないと。言われていることだけやっても、相手は対策しやすいですし。前半もロングボールを斜めに蹴って、すぐ跳ね返された。そういうの(指示を実行する)だけじゃなく、ピッチで選手が感じたことをやらないといけない。結果出すのは選手なので。言われている(ことをやっている)だけじゃ、勝てないですよね」

 1週間前、土居聖真も同じような考えを明かした。「指示を守っているだけでは、俺じゃなくてもいい。誰が出てもいいとなってしまう。土居聖真がプレーしているんだから、自分の考え、プレーを出していかないと。チームでやろうとしていることは大前提にあるけど、今はそう吹っ切れて、自分の判断、プレーを出していこうと思っている」

 指示を忠実に実行していれば、出場に近づくと思うのは自然なことだ。だから傾倒してしまうのは理解できる。ただ、勝利に近づくためには、ピッチ上で指示を選手判断で昇華させる必要があるというのが、2人の考え。「やるのは選手だから」。2人から最後に出てきた言葉も同じで、鹿島では昔からよく聞かれたフレーズだ。岩政監督も策で縛るわけでもなく、どちらかと言えば「選手判断領域」を広く持っているが、それがうまく伝わっていないように映る。

 身体能力に頼らず、人より策を考えることで、日本代表まで上り詰めた岩政監督。うまくいくかは別として、どんな相手でも対策に困ることはない。そんな指揮官についていく選手たち。決して悪い構図ではないが、まだまだ成長できる。「サッカーは指示通りじゃなくても、うまくいったらOKの世界。ダメなら怒られればいいだけ。それを知っているか、知らないか。やるのは選手だから」(内田篤人さん)。





◆【番記者の視点】鹿島が今季最悪内容で3連敗 選手の口から出てきた「指示」と「判断」のとらえ方(報知)





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