日刊鹿島アントラーズニュース

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2021年6月17日木曜日

◆鹿島FWエヴェラウドにブラジル1部コリンチャンスが関心!昨季終了後に4300万円ねん出も…(FOOTBALL TRIBE)






 明治安田生命J1リーグの鹿島アントラーズに所属するブラジル人FWエヴェラウドに、カンピオナート・ブラジレイロ・セリエA(ブラジル1部)のコリンチャンスが関心を寄せているようだ。15日、アメリカメディア『ESPN』が報じている。

 現在29歳のエヴェラウドは、昨年1月にリーガMX(メキシコ1部)のケレタロから鹿島アントラーズへ完全移籍により加入。昨季はJ1リーグ33試合に出場し18ゴールをあげると、Jリーグベストイレブンにも選出。カルロス・ザーゴ前監督から不動のストライカーとして確かな信頼を得ていた。相馬直樹監督の就任以降は新型コロナウイルス陽性の影響もあり、途中出場したJ1リーグ第17節・川崎フロンターレ戦以外のリーグ戦ではピッチに立っていない。

 一方、コリンチャンスは昨季のリーグ戦を12位で終えると、今季も3試合を終えて1勝1分1敗としている。また、昨季終了後には複数選手の放出により200万レアル(約4300万円)をねん出。今夏のマーケット期間ではストライカーの補強を行う方針を固めているとのことだ。

 コリンチャンスは獲得候補として、アトレチコ・ミネイロに所属するFWレナト・カイザーと鹿島アントラーズのエヴェラウドをリストアップしている模様。カイザーは昨季、リーグ戦で29試合に先発出場して11ゴールをマーク。今季は開幕節・アメリカMG戦で先発メンバーに名を連ねたものの、その後の2試合では後半途中からの出場となっている。

 一方、エヴェラウドは昨季終了後に中国移籍の噂が飛び交った中、鹿島アントラーズと新契約を締結。契約期間は2022年1月までとなっているほか、同選手の代理人が500万ドル(約5億4000万円)の契約解除条項が盛り込まれていることを明言していた。

 なお、先日にはECバイーアもエヴェラウド獲得に興味を示していたが、代理人が鹿島アントラーズ残留が基本線であることを強調している。




◆鹿島FWエヴェラウドにブラジル1部コリンチャンスが関心!昨季終了後に4300万円ねん出も…(FOOTBALL TRIBE)






◆鹿島・上田 後半から出場でハット、五輪エース候補躍動「追い風にうまく乗れた」(スポニチ)







天皇杯2回戦   鹿島8ー1YS横浜 ( 2021年6月16日 )


 東京五輪のエース候補と期待される鹿島のFW上田が、後半からの出場でハットトリックを達成した。
 5―0の後半7分に右からのパスをワンタッチで流し込むと、2点目は左クロスに遠いサイドで詰め、3点目はスルーパスに抜け出してGKとの1対1を仕留めた。U―24代表で臨んだジャマイカ戦から中3日だったが、躍動感あるプレーを披露。「スタートで出た選手が追い風をつくってくれて、それにうまく乗れた」とうなずいた。




◆鹿島・上田 後半から出場でハット、五輪エース候補躍動「追い風にうまく乗れた」(スポニチ)






◆鹿島がYS横浜から大量8ゴールを奪い初戦突破! 相馬直樹監督「早い時間に点を取れたことが大きかった」◎天皇杯2回戦(サッカーマガジン)






6月16日、第101回天皇杯2回戦が茨城県のケーズデンキスタジアム水戸で開催され、鹿島アントラーズはY.S.C.C.横浜と対戦。前半からゴールラッシュを見せ、遠藤康とエヴェラウドの2点と松村優太のゴール、そして上田綺世がハットトリックを達成し、大勝した。


■2021年6月16日 天皇杯2回戦(@Ksスタ/観衆2,458人)
鹿島 8-1 YS横浜
得点:(鹿)遠藤康2、エヴェラウド2、松村優太、上田綺世3
   (横)オニエ・オゴチュクウ

・鹿島メンバー◎GK早川友基、DF常本佳吾(46分:広瀬陸斗)、林尚輝、犬飼智也、杉岡大暉、MF遠藤康(72分:アルトゥール・カイキ)、ディエゴ・ピトゥカ、小泉慶(46分:永木亮太)、松村優太、FW荒木遼太郎(46分:上田綺世)、エヴェラウド(63分:和泉竜司)

・YS横浜メンバー◎GK小池大喜、DF船橋勇真、池ヶ谷颯斗、宗近慧、大城螢(83分:日高アレクサンドル)、MF柳雄太郎(61分:オニエ・オゴチュクウ)、土館賢人、佐藤祐太(74分:西山峻太)、吉田明生、FW神田夢実(61分:菊谷篤資)、ンドカ・チャールス(74分:柳園良太)


エヴェラウド&上田綺世の両FWがそろって複数得点


 前半から鹿島がゴールラッシュを見せた。口火を切ったのは開始10分の遠藤康のゴール。杉岡大暉、エヴェラウドとパスがつながり、最後は左足でゴールに蹴り込んだ。さらに2分後には遠藤のCKからエヴェラウドがヘディングシュートを決めて追加点を奪取。勢いの止まらない鹿島は、21分に松村優太、31分には再び遠藤が加点し、前半を4点リードで終えた。

 後半の立ち上がりにもエヴェラウドがチーム5点目を挙げると、その後はU-24日本代表の活動から戻ってきた上田綺世が大活躍。後半開始からピッチに入り、52分、70分、78分と26分間でハットトリックを達成した。終盤にはYS横浜のオニエ・オゴチュクウに1点を返されるも、鹿島が大量8ゴールを奪い、天皇杯の3回戦に駒を進めた。

「いつもとは違うスタジアムでの平日のナイトゲームにもかかわらず、たくさんのサポーターの方々に集まっていただき、ありがとうございました。天皇杯の初戦は非常に難しいのですが、勝ち切って(サポーターと)一緒に喜べたことを非常にうれしく思います。ゲームは、早い時間に点を取れたことが大きかったと思います。(公式戦の)中断期間に(練習で)やってきたことが出たところもよかったです。今後も我々からすると、(相手の)チャレンジを受けるような形になりますが、今日のように最初から自分たちの流れに持っていけるようにしなければいけないと、あらためて感じました。すぐにまたリーグ戦が再開しますので、次のゲームに向けてまた準備していけるようにしていきたいと思います」

 鹿島の相馬直樹監督はそのように天皇杯初戦での勝利を振り返り、次なる戦いを見据えた。

取材◎サッカーマガジン編集部




◆鹿島がYS横浜から大量8ゴールを奪い初戦突破! 相馬直樹監督「早い時間に点を取れたことが大きかった」◎天皇杯2回戦(サッカーマガジン)





◆土居聖真には「鹿島の血」が流れている。意識している先輩FWとの交流(Sportiva)







 間違いなく、今の鹿島アントラーズを牽引している。土居聖真は、プレーで、姿勢で、まさに"鹿島"を体現している。

 シーズン途中の監督交代に踏み切り、コーチだった相馬直樹が指揮官に就任してから、鹿島はリーグ戦5勝1分の6戦無敗。J1第15節でサガン鳥栖、第17節で川崎フロンターレに敗れたものの、明らかな復調を見せている。

 そのチームにおいて、第12節の横浜FC戦で今季初ゴールをマークすると、5−3の撃ち合いを制した第14節の横浜F・マリノス戦ではハットトリックを達成。センターフォワード、トップ下、はたまたサイドと、幅広いポジションを担っているのが、ジュニアユースからの生え抜きでプロ11年目の背番号8だ。

「相馬監督になって、チームの目的意識がよりはっきりしました。それまではボールを握ることに注力しすぎたところもありましたが、相馬監督になり、攻守の切り替えについては強く言われています。とくにF・マリノス戦は、そこを活かせた試合でした。

 もちろん、簡単にボールを奪われてはいけないし、それは相馬監督も言っていること。そうした前提はありつつも、試合ではやっぱり、ボールを取られることもある。その時、チームとしてどうするのか。ボールを取られた選手はもちろん、周りの選手たちもカバーする意識が高まったことで、チームは機能するようになったと思っています」

 プレーと姿勢で鹿島を体現する土居の"思考"に耳を傾けてみたいと考えたのは、次のような言葉を期待していたからかもしれない。

「これはあくまで個人的な意見になりますが、それまではボールを保持しようとしすぎるあまり、ボールを取られた人に対して責任転嫁するところがあったというか。チームとして人任せにしている部分があったと、僕は思っています。

 それが今は、ボールは取られるものとすら考えて、みんなが次のプレーを準備している。相馬監督もチャレンジ&カバーという言葉を使いますが、カバーしてくれる選手がいるからこそ、チャレンジができる。

 これまでも、みんながみんな、チームの勝利のためにという思いでプレーしていたけど、その思いの矢印がひとつの方向ではなかった。でも今は、勝利を積み重ねているように、チームとして同じ方向にその矢印が向いていると思いますし、その矢印が太くなっているとも感じられています。

 これも相馬監督がよく言うことのひとつですけど、僕らはチャレンジャー。その言葉がピッタリと当てはまるような戦いを、どの試合でも見せられている」

 そう言って思い起こしてくれたのが、3−0で快勝したJ1第13節のFC東京戦や、被シュートをゼロに抑えて2−0で勝利した第21節の名古屋グランパス戦だった。

「連戦でメンバーが変わっても質を落とさずに結果を残せたことで、チーム全体の底上げを感じることができました。とくにその2試合は無失点で終えられたように、鹿島っぽいと言われるチームのよさを出すこともできました。昨季、今季と、新たなことにチャレンジしようとしたところもありましたけど、一方で原点に立ち返れるところも、うちの強みだと思っています」

 チームに対して厳しい言葉を投げかけられるのも、自覚の表われだろう。

 攻撃もさることながら、土居がチームを牽引していると表現したのは、相馬監督も重視するファーストディフェンス、すなわち前線からの守備にある。まさにチャレンジ&カバー。チャレンジを示す攻撃も担う彼は、目に見えない守備でもチームをカバーしている。

「ここ数年、守備の楽しさもわかるようになってきました。最終ラインのワン(犬飼智也)も、僕のプレスのかけ方は後ろとしてもやりやすいと言ってくれている。ロングボールやクリアボールとは違って、意図したパスは守る相手も神経をすり減らすように、ボールを追うにしても、無駄に追いかけるのではなく、意図したプレスというものを考えながらやっています。

 自分のところで奪えずとも、後ろがそれに連動してボールを回収することができれば、結果的にいい攻撃につながる。自分のところで奪い切れずとも、プレッシャーを与え続ける。そうしたジャブが、F・マリノス戦で(上田)綺世が決めたようなゴールにもつながっていく」

 例に挙げたのは、横浜FM戦の77分に相手GKがロングボールの処理を誤り、上田が決めたシーンだ。直接的に土居は関与していないが、上田のプレッシャーをかける素振りが相手のミスにつながったのも、土居が言うジャブを打ち続けた結果だ。

 一見、地味に思える守備に労力を割いているのは、チームのためにという思いが強いからにほかならない。

 一方で、この時期はFWとしてプレーし、ゴール、アシストと数字も残している。守備だけでなく、攻撃についても聞きたいと思い尋ねると、「あんまり言いたくないんですけど」と、いたずらっぽく笑いながら教えてくれた。

「FWでプレーしている時は、最近、興梠慎三さんを意識しています」

 かつて鹿島でもプレーし、J1通算得点記録3位の158ゴールを叩き出す浦和レッズのストライカーを挙げた。

「もともと、サイドでプレーしている時も身体の使い方やボールキープの仕方は参考にさせてもらっていたんですけど、自分とそれほど身長も変わらないのに、慎三さんは身体も強いし、身体の使い方もうまい。得点パターンも多いので、LINEでいろいろと聞いているんです」

 こちらが前のめりになると、その交流を明かしてくれた。

「それもあって、ハットトリックをした時には『センターフォワードに目覚めちゃったか』と言われました。自分は慎三さんになれるわけではないですけど、参考にできるところはたくさんある。だから最近は、試合前にも慎三さんのプレー動画を見たりしています。

 自分が得点という数字を稼ぐには、FWでプレーしている時が一番。トップ下やサイドになればまた役割も変わるので、FWでプレーした時には点取り屋っぽいことに専念したいなと。FWは周りを活かすプレーよりも、まずは点を取ってこそ、ですからね」

 ゴール、アシストで結果を残している背景には、そうした秘密があった。

 チーム屈指のテクニシャンでもあるだけに、メンバーが揃い、状況が変われば、FW以外で起用されることもある。「だから」と土居は言う。

「どこのポジションで試合に出ても、今は自分の色を出して勝負したいという思いが強いんです。ただ、与えられたポジションをこなすのではなく、どこのポジションであっても、ほかの選手とは違う自分の色を出す。

 サイドであればサイド、トップ下であればトップ下、FWならばFWと、自分が考える仕事というものがある。ほかの人とは違う、自分の色をそこで出したい。また、それを極めたいという思いも強いんですよね」

 鹿島でプロになって11年目、ジュニアユースから数えれば、17年目になる。土居が言うその色とは、きっとクラブカラーである"深紅"なのだろう。なぜなら、インタビュー中にそれを強く思わせてくれるエピソードを聞かせてくれた。

「相馬監督はファーストディフェンスを意識させるなかで、常に引かずに『前から』という方向性を示してくれました。個人的には、試合の展開や状況に応じてラインを低く設定することも必要なのではないかと思ったので、全体ミーティングの時に質問したんです。そうしたら、相馬監督は『それでもラインは変えない。勝っていようが負けていようが、前から行く』と言い切ってくれた。

 個人的に気になっていた、ということもありますけど、みんなの前でそれを聞くことで、試合に出ている選手はもちろん、試合に出ていない選手たちにもチームとしての方向性は伝わったはず。質問したのは自分ですけど、それによってチームとしての矢印が定まったというか、考えも共有できたと思います」

 このエピソードを持ち出したのは、ライン設定うんぬんについてではない。彼がチームの方向性を定めるために、あえて全体ミーティングで言及したという姿勢にある。

「そうやってチームのことを考えて発言するようになったのは、3年くらい前からかもしれません。以前は、自分がそんなことを言っている立場ではなく、ガムシャラにプレーするしかないと思っていました。今も口を動かす前に身体を動かすという姿勢に変わりはないですけど、身体も動かして、口も動かさなければと思うようになりました。

 近しいグループだけで話をして完結させるよりも、チーム全体で共有できていたほうがいい。サッカーは1人や2人でやるものではなく、ピッチにいる11人、もっと言えばチームに所属する全員でやるもの。その時、試合に出る人、出ていない人というのも関係なく、チーム全体で共通意識が持てれば持てるほど、チームは一体感が出ますからね」

 その身体には、間違いなく鹿島の血が流れている。

 目に見える華やかなプレーだけでなく、泥臭いプレーで汗をかき、姿勢でチームを引っ張る。それこそが、鹿島が、鹿島として築いてきた原点である。

 そして......「3年前」と土居が語るように、そこには意識が変わる契機があった。




【profile】
土居聖真(どい・しょうま)
1992年5月21日生まれ、山形県山形市出身。2011年、鹿島アントラーズユースからトップチームに昇格。柴崎岳や昌子源などが同期。2014年にトップ下のポジションに定着し、2015年から伝統の背番号8を背負う。2017年には日本代表に初選出され、12月の中国戦で代表デビューを果たす。ポジション=MF、FW。身長172cm、体重63kg。




◆土居聖真には「鹿島の血」が流れている。意識している先輩FWとの交流(Sportiva)






◆土居聖真が小笠原、内田、曽ヶ端から学んだ「鹿島イズム」の真髄(Sportiva)






 ジュニアユース時代から数えれば、鹿島アントラーズに在籍して17年目、トップチーム昇格から数えても11年目になる。初々しいころから見守ってきたファン・サポーターにとっては、土居聖真が29歳になったと知れば、年月を感じることだろう。

 その年月はプレーの頼もしさとなり、チームを背負う気概は言葉の重みとして、端々から感じ取ることができる。


「土居聖真インタビュー@前編」はこちら>>


 今や誰よりも鹿島を知るだけに、「3年前」という単位を聞いて、触れないわけにはいかなかった。3年前の2018年は、クラブのレジェンドである小笠原満男がスパイクを脱いだタイミング。土居の意識が変わったことと無関係ではないのではないか----。実際、彼は小笠原の引退会見にも足を運んでいたからだ。

「一緒に過ごしてきた財産は、ずっと変わらず自分の心にあるので、それがあればいいと思っていました。でも、純粋に(引退会見に)行ったら喜んでもらえるのではないかとも思ったんです。いつか自分が引退する時にも、後輩が来てくれたらうれしいですからね。

 そうした思いもあったので、満男さんの時も、(内田)篤人さんの時も、ソガさん(曽ケ端準)の時も引退会見に行きました。満男さんの時は『やっぱりやめません』って言わないかなぁと思っていたんですけど、言いませんでしたね」

 その2018年に小笠原を見送ってから、昨年8月には内田、同12月には曽ケ端と、クラブのレジェンドが引退する瞬間を見届けてきた。今の土居がチームに対して厳しい言葉を投げかけ、チームのことを考えて行動する姿勢には、そうした先輩たちから受け取ったメッセージがある。

「満男さんとは同じ東北人だからか、感じること、思っていることが似ている部分がありました。人を見ていないようで見ていた人でしたから。全体が見えていたんだと思います。

 自分も齢を重ねて、昔はわからなかったものがわかってきた。それはチームメイトのことだけではなく、鹿島アントラーズというクラブ全体が見えるようになってきたこともひとつ。だから、いいところだけでなく、もっとこうしたほうがいいと思う部分も含めて、自分も補うことができればと思うようになった。いいところも悪いところも盗んで大きくなろうと。

 姿勢というものは、ピッチでしか示すことはできないですけど、たとえば自分がカシマスタジアムでハットトリックした姿を見て、後輩やアカデミーの選手たちが『いつか自分も』と思ってくれたとすれば、鹿島の未来はきっと明るい。その連続だと思うんですよね。自分もそうでしたし、アントラーズの歴史はそうやって紡がれてきましたから」

 若い時から背中を追いかけ、追い越そうと見続けてきただけに、彼なりに感じていることもある。

「満男さんは、自分が汚れ役を買ってでもチームの輪を作るのが本当に上手でした。篤人さんもそうでしたけど、ピッチの外に出れば、自分がふざけてでもチームの雰囲気を作ろうとする。ピッチに入れば、試合も紅白戦も真剣にやる。その姿は、本当に勝つためにすべてを注いでいるように見えた。

 オンとオフの切り替えがはっきりしていて、ピッチ外でも、いつもみんなのことを気遣っていた。それも決して上から目線ではなく、同じ目線に立ち、チームを和ませようとしていた。ほかにもそういう先輩たちはたくさんいましたけど、決して簡単なことじゃない。

 そのなかでも、篤人さんは見てきたこと、経験してきたことが世界基準だったので、ひとつひとつの言葉に説得力もあった。でも、僕のなかでは、満男さんも、ソガさんも、篤人さんも、3人とも似ているんですよね」

 それぞれから何を学んだかを聞こうと考えていたが、土居の言葉を聞いて、無粋だと思ってやめた。その共通点こそが、きっと"鹿島"だと感じたからだ。

「最終的に3人のことを考えていくと、"根性"という言葉に行き着くんです。言葉にすると安っぽく聞こえるかもしれませんが、満男さん、ソガさん、篤人さんのことを整理した時に思ったのは、結局のところ、そこだった。3人ともベクトルが常に自分に向いていた」

 土居は、根性論を持ち出したいわけではない。根性という言葉が持つ本来の意味----語ってくれたのは、挫けない心根についてだった。

「3人に言えるのが、『みんな一緒に仲よく手をつないで、がんばろうぜ』ということではなかったんですよね。どちらかというと、そのベクトルがいつも自分に向いていて、常に自分に対して『もっと奮い立てよ。もっとやれよ』という人たちだった。

 だから、僕が言いたいのは、そういう意味での根性なんです。だって、ソガさんは身体がボロボロでも練習を休まなかったし、それでもスーパーセーブを連発していた。満男さんもそうでしたけど、多少痛いところがあってもグラウンドに立つし、そこで結果を残す。それは篤人さんも一緒。僕が思う、僕が学んだ鹿島イズムというのは、そういうことだと思う」

 それこそが、土居が受け継いでいる姿勢にもつながっているのだろう。

「だから、内側から醸し出されるもの、溢れ出るものだと思います。自分にベクトルを向けていた3人に共通していたのは、決して人のせいにしないところだった。そうした姿勢も、見せようとして見せていたわけじゃない。僕はそれを勝手に見て感じていただけ。でも、その感じられるか、感じられないかも大切だと思います」

 たとえばだが、試合に出られない理由を外に向けてしまうのは簡単だ。プレーで結果を残せない原因を周りのせいにしてしまうのも簡単だろう。だが、それでは自分のためにも、チームのためにもならない。土居が3人のレジェンドから教わったというよりも、感じ取ったのは、いいときも悪いときも自分に矢印を向け続ける、まさしく"根性"(心根)だった。

「ただ単純に『負けず嫌い』なだけだとも思うんですけどね(笑)。でも、そういう意地や根性が3人にはありました。自分も3年前くらいから、『人に言う前に、まずは自分』と思うようになって、自分にベクトルを向けるようになったら、プレーにも好影響を及ぼす試合が多くなった。ちょうど、満男さんが引退するか、しないかという時期に、そう感じたんです。

 サッカーは個人競技ではなく、11人でやるスポーツなので、人のせいにしたくなる時ってあると思うんですよね。でも、そこをグッと堪えて、自分に矢印を向ける。僕がリーグ優勝を経験したのは2016年の一度だけですけど、あの時のチームは自分に矢印を向けている選手が多かったなと、今振り返るとあらためて思います」

 自分に矢印を向けて、もっと、さらに、そして次は、と追求してくことで成長していく。それがひとり、ふたりと増えていくことで、土居が言うようにチームの矢印は方向が揃い、そして太くなっていくのだろう。

「しかも、それを1年間続けていくことが大事。今だけがいい、というのではダメなんです。自分も若い時は、この時期は調子がいい、この時間帯まではプレーの質がいいということがありましたけど、90分通して力を発揮できなければいけないし、1年間継続していかなければいけない。チームとして、それができた結果が、タイトルにつながっていく」

 そう言って土居は、自分の若かりしころを思い出す。

「まだ、試合に出られなかった若い時、(岩政)大樹さんに言われたんです。『どうやったら試合に出られると思う?』と。それで考えていたら、『チームメイトに認められることだ』と教えてもらった。

 今日、明日だけいいプレーをするのではなく、ずっといいプレーをしていくことでチームメイトに認められていく。そうすることで、監督にも認められれば、チームメイトから信頼され、パスも出てくるようになる。その言葉を聞いてからは毎日、大樹さんに『お前、いいな』と思われるように練習していた。そうやって続けていたら、プロ3年目の夏かな。試合に出られるようになったんです」

 チームメイトが認める選手。それは、土居が背中を追いかけた3人にも共通している。そして、守備というプレーでチームを助け、攻撃ではゲームを作る土居のプレーもまた、それを体現している。

「チームは結果も含め、いいときも悪いときもある。今のチームには若い選手も多いので、苦しい時には顔を下げてしまう選手もいると思います。

 でも、そうした時に、首根っこを引っ張ってでも顔を上げろと言って、次の試合に勝つための準備をしていきたい。ひざに手をついてしまう選手がいれば、引っ張ってでも前を向かせて、一緒に進んでいきたい。今の自分がそういう立場にあることは、自覚しています」

 最後の言葉を聞いて、今の彼に話を聞きたいと吸い寄せられた気持ちが確かだったことを実感した。来年には節目の30歳になる。鹿島で育った彼は、先輩たちの背中から自ら感じ取り、鹿島らしい選手になった。

 背番号8が、プレーで、姿勢で、そして背中で、チームを牽引していく。


【profile】
土居聖真(どい・しょうま)
1992年5月21日生まれ、山形県山形市出身。2011年、鹿島アントラーズユースからトップチームに昇格。柴崎岳や昌子源などが同期。2014年にトップ下のポジションに定着し、2015年から伝統の背番号8を背負う。2017年には日本代表に初選出され、12月の中国戦で代表デビューを果たす。ポジション=MF、FW。身長172cm、体重63kg。




◆土居聖真が小笠原、内田、曽ヶ端から学んだ「鹿島イズム」の真髄(Sportiva)





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