日刊鹿島アントラーズニュース

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2018年11月24日土曜日

◆2018明治安田生命J1リーグ 第33節(オフィシャル)





2018年11月24日(土) 14:01キックオフ ユアテックスタジアム仙台

【入場者数】19,152人 【天候】曇のち晴、弱風、 気温11.8度、 湿度43.0% 【ピッチ】全面良芝、水含み

【主審】中村 太 【副審】林 可人 【副審】金井 清一 【第4の審判員】清水 勇人

マッチレビュー

明治安田J1 第33節

鹿島、敵地で仙台を圧倒!昌子、安西、セルジーニョが決めて完勝!

リーグ戦は残り2試合。極めて重要なアウェイゲームで、鹿島が力強く勝ち点3を掴み取った。チケット完売のユアテックスタジアム仙台でベガルタ仙台と激突すると、前半にセットプレーから昌子が先制点。後半には安西とセルジーニョがゴールネットを揺らし、最後まで反撃を許さなかった。3-0と完勝し、今季2度目となるリーグ戦3連勝を果たした。

国際Aマッチウィークによる中断を終え、シーズンはついに終盤へと突入した。3日前の公式戦再開初戦、鹿島は苦しみながらも甲府に勝利。敵地での天皇杯準々決勝、その内容は決して納得できるものではなかった。昌子が「自分たちで苦しくした」と振り返ったように、守備を固める相手に効果的な攻撃を仕掛けることができず、カウンターからゴールを脅かされる場面が続く。それでも無失点を保って時計の針を進めると、76分に待望の先制点。機を見た攻撃参加で敵陣を切り裂いた永木からのパスを受け、土居が右足を振り抜く。強烈な一撃はクロスバーを叩いてゴールネットを揺らした。1-0。苦しみ抜いた先で、ベスト4への切符を掴んでみせた。

殊勲の土居は「0-1にされていたら、本当に苦しい試合だった」と不本意な90分を振り返りつつ、それでも「みんなでよく勝ち切ったと思う」と頷いた。ACL制覇の後、インターバルを挟んで迎えた一戦は、幾多もの要素が絡み合う戦いでもあった。「難しい試合になる」という予想通りの展開となったからこそ、勝ち切った意味は計り知れない。昌子は「『この試合がこの先を左右する』と、剛さん、満男さん、ヤスさんが話していた」ことを明かし、「次も中2日。余韻には浸れないし、アジア王者は過去のこと」と次なる戦いを見据えていた。

極寒の小瀬で勝利を掴んだチームは、バスで鹿嶋へと移動した。到着は日付が変わった木曜日の深夜。息つく間もなくやってくる次のアウェイゲームへ、15時からの練習で準備を進めていった。リカバリー中心のメニューに取り組み、集中力を研ぎ澄ましていく。そして翌日、三連休初日の金曜日は試合前日だ。多くのファミリーが駆け付けたクラブハウス、青空の下で最終調整に臨む。経験豊富な面々がチームを盛り立て、最高の雰囲気でトレーニングが進んでいった。そして全てのメニューを終えると、大岩監督が円陣を作る。「戦術ではなく、チーム一丸で戦おうという話をした」。実力者たちが続々と戦線復帰を遂げ、外国籍選手枠との兼ね合いも浮上した今だからこそ「総力戦」の意味を改めて刻み込む。仲間への思いと勝利への決意を胸に、チームは鹿嶋を発った。









木曜日の深夜に鹿嶋へ帰還し、金曜日には仙台へと出発――。わずかな準備期間で臨む90分、指揮官の決断は4名の先発変更だった。左サイドバックに山本、ボランチの一角にレオ シルバが復帰。そして前線にはセルジーニョ、そして負傷の癒えた鈴木が帰ってきた。その他、GKはクォン スンテ、最終ラインは山本とともに西、犬飼、昌子が並ぶ。ミドルゾーンにはレオとともに永木が君臨し、2列目には遠藤と安部。ベンチにはGKの曽ケ端、内田、町田、安西、土居、レアンドロ、小笠原が座る。



穏やかな青空に恵まれた仙台は、冬の本格化を思わせる厳しい冷え込みに見舞われた。チケット完売と発表されたユアテックスタジアム仙台に、アントラーズレッドが朝早くから足を運ぶ。紅葉に彩られた待機列は時間を追うごとに長く伸びていった。寒さを吹き飛ばす情熱と勝利への決意がボルテージを高め、ビジタースタンドを埋め尽くしていく。選手たちがウォーミングアップに姿を見せると、ホームチームを凌駕する熱量が降り注がれた。

14時1分、戦いの火蓋が切って落とされた。立ち上がりは拮抗した展開で、主導権を奪うべく、中盤での攻防が続く。最初のチャンスは6分、敵陣右サイドで得たFKを遠藤が蹴り込むと、ペナルティーエリア内での混戦から鈴木が狙ったものの、ブロックされた。無念の代表負傷辞退から復活を遂げた背番号9は前線で幾度となく起点となり、力強い突破と献身的なポストプレーでチームの推進力となっていた。





10分経過後から、鹿島は仙台にボールポゼッションを許す時間が長くなっていった。それでも、決定機を作らせることはない。両サイドからクロスを上げられても、抜群の安定感で君臨する昌子がことごとくパスをカットし、ピンチの芽を摘んでいった。もはや格の違いを見せ付ける境地に達した背番号3はのちに、敵陣ゴール前でも輝きを放つこととなる。

鹿島はなかなかリズムをつかめずにいたが、サイドハーフの遠藤と安部も献身的なプレスバックを繰り返して仙台のパスワークを寸断。機を見たカウンターに活路を見出しつつ、チャンスを窺っていった。続いての好機は18分、中盤右サイドでのボール奪取から鈴木がスピードを上げてドリブル。ペナルティーエリアに進出し、左前方へラストパスを送る。走り込んでいたレオが切り返しから右足で狙ったが、惜しくもブロックされてしまった。







20分、そして25分が経過しても、鹿島は均衡を破れずにいた。だが、「焦れずに試合運びができるのが自分たちのよさ」と先発最年少の安部が言うように、スコアレスの時間が続くことが動揺を生むことはない。虎視眈々とゴールを狙いつつ、しかし前傾してバランスを崩すことなく、着実にプレーを進めていった。



そして、34分。待望の瞬間はセットプレーから生まれた。敵陣右サイド深くでボールをキープしたセルジーニョが粘り、コーナーフラッグ際で獲得したFK。遠藤は左足を振り抜くことなく、短いパスを永木へ通す。意表を突いた展開からゴール前へクロスが飛ぶと、混戦からボールを収めたのは昌子だった。背番号3はトラップからタイミングを計り、フェイントの直後に右足で狙う。正確にコントロールされた一撃は右ポストに当たり、そしてゴールネットを揺らした。1-0。鉄壁の守備で絶大な存在感を誇示したチームリーダーが、鹿島を前進させるスコアを刻んだ。前半は1点リードで終了。我慢の時間を耐え抜いて、セットプレーで仕留めるという理想的な展開でハーフタイムを迎えることとなった。











ビジタースタンドへと攻める後半、鹿島は開始早々から攻撃の圧力を高めた。46分、レオのパスから左サイドのスペースへ抜け出したセルジーニョがミドルシュート。さらに50分には右サイド深くから遠藤がクロスを上げ、相手のハンドかと思われるプレーを誘発した。笛は鳴らず、ビジタースタンドは騒然となったが、鹿島は仙台を押し込み続けた。



後半最初の決定機は54分、西が上げたピンポイントクロスに鈴木が反応。フリーで放ったヘディングシュートはしかし、枠の右へと逸れてしまった。以後も鹿島は積極的にゴールを狙い続け、57分に安部、60分に遠藤がミドルシュートを放つ。なかなか決め切れずにもどかしい展開となったが、仙台に決定機を作らせることはなく、安定した試合運びを続けた。











そして70分、次のスコアは途中出場の背番号32によって刻まれた。左サイドでレオからのパスを受けた鈴木がクロスを送ると、ゴール前の密集を越えてファーサイドへ。そこへ走り込んだ安西が、ダイビングヘッドを豪快に突き刺す。ピッチインからわずか3分で決めた一撃で、鹿島がリードを広げた。







2-0とした鹿島は得点直後、右サイド深くからのクロスでゴール前への進出を許した。しかし、長い距離を走って懸命にプレスバックした安部がブロック。献身を続けた若武者を昌子は「何度、パスをカットしてくれたかわからない」と称賛していた。

そして75分、勝利を決定付ける3点目をもたらしたのは、背番号30の煌めきだった。ペナルティーエリア手前からループパスを繰り出すと、鈴木の前でカットされたものの、浮き上がったセカンドボールにセルジーニョが反応。体を倒しながら放った左足ボレーでゴールネットを揺らし、アントラーズレッドの歓喜が爆発した。











リードを3点に広げ、大岩監督は77分にレアンドロ、そして82分には内田を送り出す。負傷からの復活を遂げた2人がリーグ戦のピッチへと帰還し、チーム一丸で時計の針を進めていった。4点目を奪うことはできなかったが、アグレッシブな姿勢を最後まで貫き通す。揺るぎない勝利への確信は、試合終了のホイッスルとともにアントラーズレッドの歓喜と化した。







3-0。リーグ戦3連勝で2位広島との差は1ポイントに縮まり、ついに最終節を残すのみとなった。12月1日、鳥栖をカシマスタジアムに迎え撃つ。リーグ戦最後の90分、久しぶりに帰還する聖地で、全身全霊で戦い抜くのみだ。




【この試合のトピックス】
・仙台との今季J1での対戦は1勝1敗だった。
・J1でのアウェイ仙台戦は昨季に続いて2連勝となった。
・J1で今季2度目となる3連勝を果たした。
・昌子が今季の公式戦初得点を挙げた。
・安西とセルジーニョが今季のJ1で3得点目を挙げた。
・レアンドロが2試合連続の公式戦出場を果たした。リーグ戦は4月11日の第7節FC東京戦以来だった。
・内田が10月10日のルヴァンカップ準決勝第1戦横浜FM戦以来となる公式戦出場を果たした。リーグ戦は10月7日の第29節川崎F戦以来だった。


監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
・守備のポジションは非常に良いので、後半も続けること。
・攻撃の時、セットプレーの入り方をもっと工夫しよう。
・1-0で満足することなく、しっかりした守備から、もう1点とろう!

ベガルタ仙台:渡邉 晋
・全体を押し上げていこう。
・恐れずにボールを受けよう。
・焦ることなく、ゲームを進めよう。

[試合後]
鹿島アントラーズ:大岩 剛
先制点を取ることができて、落ち着いて試合を運ぶことができた。我々がやりたいことを、ほぼできたような試合。選手たちが非常によくやってくれたと思う。天皇杯から時間がない中、なかなかコンディションを整わない中で、試合の中で自分たちで軌道修正をしながら、非常によくやってくれた90分だったと評価している。

Q.天皇杯から中2日だったことの影響は、特にどのような部分で感じたか?次の最終節までは時間があくが、どのような形で臨みたいか?

A.「中2日」や「中3日」というような言い方でメディアの皆さんは括っていると思うが、実際は「中2日」ではなく、非常に短い時間の中で選手たちはリカバリーをすることになっていた。それでも、シーズン中に何度も言ってきたが、それを言い訳にはしてこなかった。選手たちの高い意識があって、次の試合に向けた準備が非常によくできていた。今日は前半に関しては、連戦の選手は体が重いだろうと予想していて、なかなかキレのある動きを出すことはできなかった。それでも軌道修正をして、自分たちで抑揚をつけながらプレーをして、後半にしっかりとスイッチを入れるということを選手の判断でやれていた。非常に評価している。最終節に向けてはしっかりとリカバリーをする。ホームでの最終節なのでしっかりと勝って、一つでも順位を上げるという気持ちで臨んでいきたい。


ベガルタ仙台:渡邉 晋
ホーム最終戦ということで、今季最多のサポーターが集まってくれました。本当にありがとうございます。ホームでは簡単に負ける試合が続いていて、鳥栖に負ける前は5試合負けなしという時期もあったが、そういう時間を長くしたかった。リーグ戦のホーム最終戦もしっかりと勝って締めくくりたかった。悔しく思う。選手たちは立ち上がりから非常にアグレッシブに入ってくれたが、蜂須賀の負傷や不用意に与えたセットプレーからの失点もあって、我々の流れが相手に行ってしまったという印象。それでも、踏ん張るところで踏ん張って最低でも1ポイントを取る試合にはできたと思う。それができなかった悔しさを感じている。悔しさを最終節の神戸戦にぶつけて、いい締めくくりをしたい。


選手コメント

[試合後]

【昌子 源】
ワンフェイントを入れたのは、何人かが飛び込んでくると思っていたから。大伍くんが落とした時点で、キックフェイントを入れることは決めていた。(シュートを打った後は)体勢が悪くて見えなかったけど、喜びに来てくれたので入ったことが分かった。前半を1-0で終えたことが大きかったと思う。それから攻守の切り替えも速くなった。

【安西 幸輝】
優磨からのボールが全てだったと思う。サイドハーフで出る時は、まずは守備から入ることを心掛けている。その中で1点を取れたことはよかった。

【セルジーニョ】
ゴールの場面では、相手DFがクリアミスをしたので、瞬時に反応して決めることができた。攻めたいという気持ちはチームとして持っているけど、前半はみんなでゲームマネージメントをしようと言っていた。守備する時間帯もあったけど、相手はホーム最終戦で気持ちも入っていたので、前半はしっかり耐えることを考えていた。後半はギアを上げて、カウンターの場面から追加点を取ることができた。

【鈴木 優磨】
相手のプレッシャーが自分が思っていたよりも一歩早かった。剛さんもそれをわかっていたし、試合勘がなくてワンテンポ遅れていたから「もう一歩早くして」と言われていた。途中からは慣れてきた。相手はイケイケだったので、裏が空くことはわかっていた。2点目はうまく使えたと思う。

【内田 篤人】
1点を取ってからは、負ける感じはそこまでなかった。2点目をなかなか取れなかったから、相手の一発はあるかなと思っていたけど、2つ目、3つ目を取れた。レアンドロもそうだろうけど、離脱が長いといきなり先発で出るよりも途中出場が入った方が準備しやすい。そういう意味でも、使ってもらえたことはありがたい。

【遠藤 康】
自分たちは連戦で、相手はフレッシュな状態で臨んできた。仙台にとってはホーム最終戦でもあったけど、相手の勢いをうまくかいくぐることができた。1点目がいい時間に入って、守備も危ない場面を作らせなかった。みんなで勝った試合だと思う。

【犬飼 智也】
ボールを持たれることはわかっていた。持たれていても、どっしりと構えることができていたと思う。サイドハーフがスイッチを入れてくれたので、後ろとしてもやりやすかったと思う。チーム全員がいい連動性を持ってプレーできたと思う。


◆2018明治安田生命J1リーグ 第33節(オフィシャル)

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