日刊鹿島アントラーズニュース

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2019年5月29日水曜日

◆ムバッペをも苛立たせた昌子源、フランス1年目は上々のシーズンに(GOAL)



昌子源 Gen.Shoji


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今年1月、フランスリーグ1部のトゥールーズに入団した昌子源。

これまでのプロ人生を鹿島アントラーズで過ごしてきた昌子にとって、海外はおろか、キャリア初の「移籍」だったが、出場機会を懸念する間もなく、合流して3戦目の第21節、対ニーム戦で先発に起用されて以降、最終節までカップ戦2試合を含む全試合にフル出場した。


■期待以上だった昌子のデビューシーズン




昨年の主力だったイッサ・ディオップが夏にウェスト・ハムに引き抜かれ、3季目のクリストファー・ジュリアン以外は正センターバックが不在、というチーム事情があったとはいえ、昌子の順応の早さは、周囲の期待以上だった。

センターバックでコンビを組むジュリアンも、「入団してからゲンは着実に成長しているけれど、とにかく順応の早さは素晴らしかった。すでに普通にプレーできているからね。彼はしっかりチームの一員になっていて、選手たちともよく話をするし、彼自身も快適に感じていると思う。それがピッチでのパフォーマンスにも表れている。これから先についても、ポジティブな図しか思い浮かばないよ」と相棒を高く評価する。

196センチと長身で、フランスリーグのフィジカルなバトルを体で知っているジュリアンと、ゲームの流れを読んで動ける昌子は好相性で、おかげでジュリアンの株も上昇しているほどだ。

自分のプレーだけで精一杯だった入団当初から比べて、連携を意識する余裕も出てきたと昌子は話す。

「最初は監督に使って欲しい、という気持ちで一生懸命、がむしゃらに一対一でがんばろうと思っていましたが、ある程度試合に出させてもらっていると周りとの連携も考え出すようになって、クリス(ジュリアン)やケルビン(右サイドバックのアミアン)と合わせながら守っていくこともどんどんできてきている。それで(2人の連携が)うまくいっているとみなさんが見てくれていると思います」

また、昌子が周りの選手たちをわかってきたのと同じように、彼らも昌子がどのようなプレーをする選手か、試合を重ねるごとに理解が深まっていて、バックラインで昌子がボールを持ったときに、受ける体勢で動き出す選手も格段に増えた。


■ムバッペにもただではやられなかった





フランスリーグといえば、『ゴリゴリと押し込んでくるタイプの選手とのマッチアップ』を、昌子も覚悟して臨んだようだが、ちょうどデビューした後の数試合は、そのようなイメージどおりのフォワードを備えたチームとの対戦が続き、逆に鍛えられた印象だ。

シーズン終盤、第36節のアミアン戦で、やはりそういった“ザ・フランス”的な選手と対戦したときには、入団当初より明らかに手際よく相手を押さえ込み、結果は0-0のドローながらもDF陣としてはクリーンシートをものにして、昌子も「成長していると感じた」と手応えを口にした。

一方で、リヨンやマルセイユなど、テクニックもある攻撃手が揃うチームには5失点をくらう手痛い洗礼を受けた。

第30節のパリ・サンジェルマン(PSG)戦(0-1)では、キリアン・ムバッペとのマッチアップも経験。昌子いわく「人間とは思えない」スピードに圧倒され、1点を奪われたが、ただ黙ってやられていたわけではない。

「せっかくのこのチャンスに、縮こまってあたふたするより、いろいろな対応をして、自分の引き出しをどんどん増やしていきたいと思っていたし、そういう面では本当にいろんなトライができた。ムバッペ選手との対局はもっとやりたかった。90分短かったな、と…」

あえて持ち上げるつもりはないが、「ムバッペには抜かれてもしょうがない」と対峙する前から下手に出ているディフェンダーが多いリーグ・アンで、真っ向勝負を挑んだ昌子に、ムバッペは相当イライラさせられていた。

試合後、とりわけ自分が決勝点を決めた勝ち試合の後は、ひょうひょうと取材エリアに現れるムバッペが、この試合のあとは、頭から湯気が出ているんじゃないかというほど苛立った様子で、報道陣には一瞥も与えず出口に向かって通り過ぎて行った。





もちろん課題はまだまだ多い。

彼自身がデュエルでの攻防戦により強くなることだけでなく、これまで常勝軍団にいたがゆえに未知だった体験も待っていた。

残留争いもその一つだ。

クラブは、第37節でようやく残留を確定したが、それまでの数週間は「自分のサッカー人生の中でも本当に気を使っている」というほど「しんどい」思いを味わった。

また、何試合も負け試合が続くというのも初体験。そんな状況でも勝利へのハングリーさが薄い仲間の中でどう奮闘し、周りを鼓舞するか。

ピッチ上でも、守備をする上で、周囲の選手同士のカバーリング、バックアップなど、これまで当たり前だと思っていたプレーがまったくない状況に遭遇し、その時自分はどう動くか、という新たな課題にも対面している。

しかしアラン・カサノバ監督らコーチングスタッフには、もがく昌子を根気よく育てようという考えがある。デビュー戦以来、最終節まで全試合で使い続けたのもその意思の表れだが、相棒のジュリアンには移籍の噂も浮上していて、来季は昌子にディフェンスラインでリーダー格の責任を担ってほしいという意図もあるためだ。

PSGと対戦した後、昌子はこんなふうに話していた。

「(チアゴ)シウバ選手とマルキーニョス選手は本当に気が利く、というか、周りの選手を助けながら自分の仕事もやっている。フランスでやる以上は、目標はあの2人かなと思っています。めっちゃ意識しているわけじゃないですけど、盗めるところは盗みたい」

対戦したとき、2人が自分と背丈がそれほど変わらないことに驚いたという。もともとの骨格の違いなどはあるとはいえ、体格差がそれほどない以上は、彼らにはない自分の良さを出していきたい、と昌子は感じていた。

Jリーグのシーズンを終えたあとトゥールーズで半年、あわせて1年半ぶっ続け、おまけに環境が大きく変わった中でも、ケガもなく最終節まで走りきれたのは、しっかりとメンテナンスをしていた成果でもある。

キリンチャレンジカップの後はしっかり充電して、来シーズンはさらなる活躍を期待したい。


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