日刊鹿島アントラーズニュース

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2020年4月25日土曜日

◆【鹿島】減収スポーツ界のモデルに?デジタル駆使してコロナに対抗する「5つの構想」(報知)






 J1鹿島の取締役社長で、フリーマーケットアプリ「メルカリ」取締役プレジデントの小泉文明氏(39)が24日、ウェブ取材に応じ、新型コロナ禍で予想される減収に、デジタルの力で対抗していく姿勢を示した。無観客試合でも収益を生み出す仕組みを作り、不調が避けられない物販などの事業分野にも手を加える「5つの構想」を明言。デジタルを駆使し、新たな収益構造づくりを目指す。

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 小泉社長はコロナ禍で無観客試合の開催が現実的となっている今季の見通しについて「損失の規模感は見えづらいが、10億や20億円単位で(収入が)落ち込む可能性もある」と明かした。


 この日発表された昨季のクラブ営業収入は約68億円。J全体でもトップクラスだが、これが十億単位の減少となれば「最後の最後の手段」(同社長)の人件費削減に手をつけなければならず、チームの弱体化が避けられない。

 だが「(減っていくのを)ただただ見送るわけではない」とキッパリ。デジタル分野のアイデアで「無観客でも収入がゼロにならない仕組みを準備していきたい」と5つの構想を明かした。

〈1〉「クラウドファンディング」 試合のチケットを買うような形でインターネットで寄付を集う。また応用例として「試合後にゴールを決めた選手のユニホームやスパイク、試合球などを、プレミアムを付けた形で募集したい」。

〈2〉「投げ銭」 好プレーに対する「クリック」で寄付ができる“おひねり”のような仕組み。「感動するポイントとお金を払うポイントがうまく合うように設計したい」。

〈3〉「動画・音声コンテンツの有効利用」 選手の動画や音声などをコンテンツ化して有効活用。場合によっては課金も導入。

〈4〉「eコマース強化」 グッズ販売が試合前後のスタジアムに依存している現状を踏まえ、メルカリのノウハウを生かし「eコマース(ネットショッピング)」を強化。

〈5〉「オンラインレッスン」 フィットネス事業で「オンラインレッスン」

を実施。一人ひとりのニーズに合わせる形を提供。サッカースクールの一時オンライン化も視野

 鹿島が率先して行った地域飲食店のテイクアウト・通販事業を紹介する取り組み「『食』プロジェクト」は、今やJクラブの定番に。その他にも練習試合の生中継や地元紙への一面広告掲載など、この中断期間に革新的な取り組みを行ってきた。同社長は「クラブやメルカリのエンジニアを活用していろいろなチャレンジをし、事例を(他クラブに)還元したい。Jリーグの参考になる施策をどんどん出していきたい」と意気込んだ。気鋭のITクラブと社長が練り出すアイデアはJリーグだけでなく、減収に苦しむスポーツ界全体のモデルとなるかもしれない。(岡島 智哉)

 ◆小泉 文明(こいずみ・ふみあき)1980年9月26日、山梨県生まれ。39歳。早大卒業後、2003年に大和証券SMBC(現大和証券)入社。07年からミクシィで取締役執行役員CFOとしてコーポレート全体を統括。13年12月にメルカリに入社し、14年に同社取締役、17年に取締役社長兼COO。19年7月に同社が鹿島の経営権を取得。8月に鹿島の取締役社長に就任。





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