日刊鹿島アントラーズニュース

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2013年10月20日日曜日

◆小笠原を絶賛する鹿島トニーニョ・セレーゾ監督「サッカーの無料レッスンだ」(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/405388_127017_fl

[10.19 J1第29節 鹿島1-2浦和 カシマ]

 25節の甲府戦(0-3)以来、4試合ぶりに黒星を喫した鹿島アントラーズだが、指揮官はチームの戦いぶりを高く評価した。試合について感想を求められて「ガッカリはしています」と話したトニーニョ・セレーゾ監督だったが、すぐに「でも、チームとしてやるべきこと、機能的なところでも良かったと思います。我々がやろうとしていたことはできていました」と続けた。

 このゲームの最大のポイントは、後半15分にFWダヴィがDF森脇良太に手を出し、退場になった場面だろう。その影響についてトニーニョ・セレーゾ監督は「究極の選択ですが、失点をするのか、退場するのか、どっちを選ぶなら、失点を選びます。それくらい現代サッカーでは一人少なくなると非常に厳しくなる。誰が見ても、どこの国でも、退場は大きな負担をチームメイトに掛ける」と話し、「私は選手たちに戦うことを求めていますが、そのベースにはサッカーをすることがあります。そのことは何度も話していましたし、ハーフタイムにも(ダヴィに)『サッカーに集中してくれ』と話しました。しかし、試合で熱くなって自制心を失ってしまった。どれくらいのことをしてしまったのかは、私が言わなくても、本人も分かっているでしょう」と、気持ちを制御できなかったストライカーに反省を促した。

 10人になった鹿島は、後半26分に追加点を許してしまうが、チームの戦いぶりについて、トニーニョ・セレーゾ監督は「全員が良くやった」と称賛する。『黄金のカルテット』の一人でもある指揮官は、その中でもMF小笠原満男に最大級の賛辞を送った。

「一人少なくなかった中で、小笠原選手とDFラインに関しては非常に光るプレーを見せてくれました。特に小笠原選手が見せてくれたサッカーの無料レッスンに関しては、あらためてサッカーを勉強させてもらった印象です。10人になっているのに、一人で相手に圧力を掛けられる。あのポジショニング、やり方というのは、まさにお手本であり、素晴らしかった」

 そうしたプレーが見られたからこそ、トニーニョ・セレーゾ監督はリーグタイトルを諦めていない。「まだシーズンは終わっていない。この敗戦でドタバタする必要性はないと思うし、選手たちの努力と献身、犠牲心があったからこそ、今の順位にいるのです。残り5試合、一つ、敗戦を喫したからといって、今の順位を手放す必要はない。選手たちを信じ続けて、みんなで残りのシーズンもしっかり戦い抜いて行きたいなと考えています」。

 会見の最後にトニーニョ・セレーゾ監督は「負けた人間が、喋り過ぎましたね」と苦笑した。残り5試合で首位との勝ち点差は6。まだリーグの勝者になる可能性は十分にあり、鹿島がそれに値するチームであることを、指揮官は誰よりも信じている。

(取材・文 河合拓)

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