日刊鹿島アントラーズニュース

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2019年7月14日日曜日

◆安部裕葵の移籍をものともせず。 鹿島の大勝に見たスカウティングの底力(Sportiva)



セルジーニョ Serginho


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 Jリーグ第19節。ベガルタ仙台が鹿島アントラーズをホームに迎えた。仙台は守備の要であるシマオ・マテがケガ、椎橋慧也も前節にレッドカードを受けて欠場した。一方の鹿島は前節、ジュビロ磐田に2-0と勝利したものの、ミスが多く、シュートもわずか3本と、課題を残していた。

 試合は、前節の反省からか、序盤から鹿島が攻守にわたって主導権を握る。試合が動いたのは前半16分。右サイドでセルジーニョが土居聖真にスルーパスを送る。土居のグラウンダーの折り返しはファーサイドに流れたが、それを小池裕太がダイレクトで折り返すと、セルジーニョが合わせて鹿島が先制した。 

 仙台もサイドを起点として押し込む時間帯があったが、決定機を作れない。すると前半終了間際、再び右サイドから鹿島がチャンスを作る。レアンドロのパスを受けた土居が、中に折り返すと、GKシュミット・ダニエルが弾いたボールをセルジーニョが押し込み、鹿島が2-0で前半を折り返した。

 後半に入ると、リードされた仙台が攻める時間が増えるが、鹿島は慌てることなく対応し、逆に効率のいい追加点を奪う。67分、右サイドからレアンドロのクロスをセルジーニョがヘディング・シュート。これはシュミット・ダニエルがセーブするが、こぼれ球を白崎凌兵が押し込み3点目。さらに75分、途中出場の名古新太郎がドリブルでチャンスを作ると、セルジーニョのクロスに土居が合わせダメ押しの4点目。試合は鹿島の快勝だった。

 前節の磐田戦と同じメンバーで臨んだ鹿島だったが、わずか1週間で修正し、仙台にビックチャンスを作らせない完勝。これが鹿島の強さだろう。

 攻撃から守備に切り替えるのが早く、ボールを持っている相手選手に対して素早くプレスをかけ、相手にサッカーをさせない。ボールを奪うと、シンプルにサイドを起点として人数をかけて崩し、簡単に決定機を作る。

 仙台が攻めた時間も少なくなかった。しかし、そういう状況でも決して慌てず、「今は仙台の時間」と割り切って守りながら、カウンターを狙う。仙台がペナルティエリア内で打ったシュートはほとんどなかった。そういった試合運びのうまさが、まさに鹿島の伝統なのだろう。

 メンバーを見ても、スター選手がいるわけではない。外国人選手もビックネームとは言えない。だがセルジーニョ、レアンドロといった攻撃的な選手も、けっして守備をサボらない。鹿島のサッカーに合う選手を獲ってきている証拠だろう。日本人選手にも同じことが言える。永木亮太、三竿健斗ら、他のチームから獲得してから日本代表に選ばれた選手は多い。今季も伊藤翔、白崎と、「鹿島でポジションを奪えるだろうか?」と思われた選手が十分な結果を残している。

 今季の鹿島はケガ人が続出しており、大岩剛監督は限られたメンバーでやり繰りしている。昨季の今ごろの先発メンバーに比べると、半分以上が入れ替わっている。それでも結果を出しているのは、まさに鹿島の底力。誰が出ても同じサッカーができる。それはスカウティングの勝利でもある。

 主力の安部裕葵がバルセロナへ、安西幸輝がポルティモネンセへと移籍することになったが、その穴を埋めるだけの選手層がある。首位・FC東京にとって、どこよりも嫌なチームが順位を上げてきた。




◆安部裕葵の移籍をものともせず。 鹿島の大勝に見たスカウティングの底力(Sportiva)





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