日刊鹿島アントラーズニュース

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2014年10月19日日曜日

◆2014Jリーグ ディビジョン1 第28節(オフィシャル)


http://www.so-net.ne.jp/antlers/games/50922

J1 第28節 柏レイソル戦

鹿島、ホームで2試合連続の逆転負け。西と中村が得点も、痛恨の3失点。

5日にカシマスタジアムで行われたG大阪戦で2-3と痛恨の逆転負けを喫し、3位に転落した鹿島が再びホームゲームに臨んだ。J1第28節で柏レイソルと対戦すると、西が先制点を決め、中村の得点で勝ち越したものの、その後2失点。2-3で柏に屈し、ホームで2試合連続の逆転負けを喫してしまった。

2週間ぶりの一戦に臨む鹿島は、植田がセンターバックの一角に入って昌子とコンビを組み、2試合出場停止が解けたダヴィが前線で先発出場した。中盤で激しくプレスをかけてくる柏に対し、2試合ぶりの勝利を目指す鹿島は少しずつペースを握っていく。15分には右サイドからのFKを柴崎が蹴り込み、ファーサイドのダヴィが頭で合わせたが枠の上へ外れた。さらに21分には、植田から正確なフィードが対角線上の山本へ。左サイドを縦に突破した山本が中央へクロスを上げると、中央のダヴィがヘディングシュート。強烈なボールが枠を捉えたが、惜しくも相手GKにセーブされてしまった。

攻勢をかける鹿島は35分、自陣でのボールロストからピンチを迎えたが、ペナルティーエリア内で山本がスライディングを敢行。シュートを打たれる寸前でピンチを逃れた。すると直後の35分、待望の先制点が生まれた。左サイド深くで遠藤がボールを残し、柴崎が中央へクロスを上げると、ダヴィのシュートはうまく当たらなかったものの、背後で待っていた西が左足を一閃。バウンドにうまく合わせたシュートがゴール右隅に決まり、鹿島が先制に成功した。

西の今季2得点目で均衡を破り、さらに勢いに乗りたい鹿島。しかし前半終了直前の45+3分、左サイドからのクロスをレアンドロに合わせられて同点に追いつかれてしまう。直後のキックオフで前半終了を告げるホイッスルが鳴り、1-1でハーフタイムを迎えた。

1-1で迎えた後半開始早々、アクシデントに見舞われる。相手の最終ラインへプレスをかけたダヴィが相手との接触のないプレーで足を痛め、負傷交代。代わって中村が投入され、前線の位置に入った。両サイドを広く使った攻撃を仕掛ける鹿島は、カイオや遠藤だけでなく、中村や土居も大外のスペースに顔を出してボールに絡んでいく。61分には、柴崎からのスルーパスに反応した中村がペナルティーエリア右側から右足を振り抜いたが、強烈なシュートは惜しくも右サイドネットに外れてしまった。

セットプレーを得る数も増え、次第に得点の予感が漂い始めた中、勝ち越し点は68分に決まった。柴崎の右CKを昌子が頭で触ると、浮き球に反応した中村が頭で合わせ、ゴールネットを揺らした。中村の今季初得点で、鹿島が2-1とリードを奪った。

しかし直後の69分、思いがけない形で再び同点に追いつかれてしまう。最終ラインの背後へ出されたボールに、カバーに入った植田とペナルティーエリアの外へ飛び出した曽ヶ端が対応。曽ヶ端がボールを蹴り出したが、プレスをかけていたドゥドゥの身体に当たってゴールへと吸い込まれてしまった。

スコアは再び振り出しに。76分に柏の鈴木が2枚目のイエローカードで退場となり、水的優位に立った鹿島は、赤崎やジョルジ ワグネルを投入して攻勢をかける。しかし後半終了間際、太田にシュートを決められて土壇場で逆転を許してしまった。2試合連続で終了間際に逆転弾を奪われ、試合は2-3で終了。鹿島はホームで痛恨の連敗を喫し、勝点を伸ばすことはできなかった。次節は23日に行われる第29節のヴィッセル神戸戦だ。中3日で迎えるアウェイゲームだが、何としても勝利を掴まなければならない。首位の浦和が今節で仙台に敗れたことで、勝点差は7のままだ。残りは6試合。とにかく勝ち続けるしかない。





【この試合のトピックス】
・西が今季2得点目を記録。前回の得点は8月2日の第18節広島戦で、今節のキックオフ前に8月のJ1月間最優秀得点として表彰されたボレーでの一撃だった。
・中村が3試合連続の途中出場。今季初得点を決めた。リーグ戦での得点は、昨年11月30日の第33節C大阪戦以来だった。
・ダヴィの出場停止が解け、9月23日の第25節仙台戦以来3試合ぶりの先発出場を果たした。
・植田が先発に復帰。後半途中で退場となった8月23日の第21節清水戦以来、7試合ぶりだった。


監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
・各自ポジショニングをもう一度見直そう。特に、最後でのバランスをより高く意識すること。
・お互いに声を掛け合い、コーチングを通じて味方をしっかりサポートすること。
・球際は強く、プレッシャーは早く、全員が戦う姿勢でラスト45分挑むこと。

柏レイソル:ネルシーニョ
・戦術、規律、オーガナイズはしっかりとできている。
・後半は、ボールを動かせる時はしっかりと動かしてチャンスを作っていこう。

[試合後]
鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
・いいサッカーをしたと思う。全体的に運動量が落ちず、戦っていた。柏の方に勝利に値するメリットがあったことは讃えたいと思う。
・前節のG大阪戦を見ているようだった。今日も2回リードしたのに失点してしまった。
・現在はチームを再構築している段階。プロに加入してくる選手は、高卒でも大卒でも、アマからプロというのは異次元の世界であり、スピード、パワー、判断スピードが全然違う。体をプロレベルに慣れさせるよう、技術を構築しているところ。個人のミスが今日の試合でもあって、G大阪戦でもあった。
・コミュニケーション、声を出すだけで状況は変わる。日本の選手はピッチ内でおとなしい。未熟な部分であり、自分が日本のサッカーの手助けになればと思っている。
・(今後の戦い方は)今、試合が終わった直後だからすぐにこうやりたいと表現するのは難しい。ただ、6試合というのは変わらないし、水曜日にすぐ試合があることも変わらない。急に壁に穴を開けたり、怒鳴りつけたりしても変わらない。チームを再構築して若返らせるというのは、チームとも話して取り組んでいるところ。試合中には予測もつかないことが起こる。その代償は覚悟して再構築をしているところ。もっと先のことを考えてやっている。
・泣いても笑ってもあと6試合。まだ、何が起こるかわからないのがJリーグであり、レッズも負けたと聞いている。最後まで追求するのが最低限サポートしてくれている人に示すことができる結果だと思う。
・(ダヴィ選手の状況に関して)もともとピッチに立ちたいという選手。病院に行ってMRIをとっている。大きな問題ではないことを祈っている。しかし、できないと訴えている時点で重症ではないかと思う。


柏レイソル:ネルシーニョ
我々にとって大きな結果だった。ここまでアウェイで結果が出せず、選手たちにホームと同じようにアウェイでも結果を出すことを要求した。選手1人1人が自覚を持って臨んでくれたことで、精神力にも変化が見られた。この結果を次につなげて、順位を上げていきたい。この試合で選手たちに強く求めたのは、アウェイでの我々の姿勢、行動。選手たちが理解して変わってくれた。オーガナイズとして特別なことをしたわけではない。プラスアルファで、気持ちが出たことが勝ちにつながった。



選手コメント

[試合後]

【遠藤 康】
一瞬の隙で、自分たちのミスからやられた。集中していれば防げた失点だと思う。点を取っても取られてしまう。後ろが悪いわけじゃなくて、前からも守備をしていかないと。全然ダメだった。試合は次も来るから切り替えるしかない。浦和の結果は試合が終わってから知った。まだチャンスはある。やるしかない。

【土居 聖真】
あまり後ろ向きに捉えずに前向きなことばかり考えて、次に向けて切り替えたい。毎試合、得点を取れているし、そこはプラスに考える。攻撃の形はできているので、次につなげられればいいかなと思う。良い緊張感、勝たないと上へ行けないという緊張感は少なからず持っている。ただ、全体的に焦りもあるかなと思う。前へ行き過ぎている感じもある。相手が1人退場して、前へ行ける時に行くのはいいけど、もっとバランスを考えてやれればよかった。難しい状況になったかもしれないけど、(上位に)プレッシャーをかけて最後まで戦わないといけない。

【曽ヶ端 準】
見ての通りです。(2失点目は)ナオに任せる選択肢もあったが、リスクがある中でプレーした。そこはしっかり回避したプレーをしなければいけなかった。2点目を取った後すぐの失点だったので流れとしてももったいなかった。3失点目はバウンドが変わったが、守備範囲なので何とかしなければいけなかった。次の試合まで間が短いし、負けられない。しっかり結果を残せるようにやっていきたい。

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