日刊鹿島アントラーズニュース

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2015年8月17日月曜日

◆2015明治安田生命J1リーグ 2ndステージ 第7節(オフィシャル)


http://www.so-net.ne.jp/antlers/games/51604

J1 2nd 第7節 vsベガルタ仙台

0-2からの逆転劇!山本の2戦連発弾、そして土居の2ゴールで鹿島が4連勝!ステージ首位浮上!



鹿島が4連勝を果たし、ついにステージ首位に立った。J1 2nd 第7節でベガルタ仙台をカシマスタジアムに迎えると、2点を先行される苦しい展開を強いられたものの、山本のゴールで1点を返し、ハーフタイムを迎える。そして終盤、途中出場の土居が82分と87分にゴールを決め、3-2と逆転勝利を収めた。これで4連勝、ステージ首位に立った。



鹿島は8月12日の広島戦で、首位を相手に1-0と会心の勝利を飾った。シュート数はわずか5本だったが、セットプレーのワンチャンスを生かして3連勝を果たし、2ndステージ2位に浮上。勢いと自信を掴み、ホームへと帰還した。

激闘の爪痕が残る中、広島の夜から4日後に迎える今節。石井監督は「広島戦の勝利を無駄にしないためにも、無失点に抑えて勝つことを前提として考えて臨みたい」と、意気込みを語った。試合2日前には紅白戦を実施。選手たちは出場機会を目指して必死のアピールを見せ、「競争意識が良い方向に働いている」と、口々に手応えを語った。

石井監督は試合前日、クラブハウスのスタンドの前で選手の集合写真を撮れるように、ファンサービスの取り計らいをした。ポジション争いの厳しさと、和やかなムードを絶妙なバランスで保つ指揮官は、前節から先発メンバーを2人変更。ボランチに柴崎を復帰させ、前線にはダヴィを配した。GKは曽ヶ端、最終ラインは右から、西と昌子、ファン ソッコ、山本の並びで、ボランチには柴崎ともに、小笠原が入る。2列目には中村と遠藤、そして前線に赤崎とダヴィが並び立つ。



19時4分、キックオフを告げるホイッスルが鳴った。鹿島はいきなり、思いがけない形で先制を許してしまう。3分、自陣でのクリアが小さくなり、相手にカットされると、最後は野沢に左足シュートを決められてしまった。仙台移籍後、初めてカシマスタジアムのピッチに立った野沢にスコアを刻まれ、鹿島は早々とビハインドを負った。





開始早々に1点を追うこととなり、立ち上がりは落ち着かない展開となった。それでも、次第にボールキープ率を高めた鹿島は、8分に赤崎が最終ラインの背後を取ってグラウンダーのクロスを折り返すなど、少しずつ攻勢をかけていく。最終ラインを高い位置に設定した仙台に対し、鹿島はダヴィが身体を張ってポストプレーを敢行し、起点になるべく奮闘した。





しかし、次のゴールも仙台のものだった。29分、ロングボールをペナルティーエリア手前で頭で逸らされると、野沢に左足シュートを決められてしまった。またも野沢にゴールを許し、前半のうちに2点差を追う苦しい展開となった。

0-2で迎えた、前半ラスト15分。依然としてボールキープを続ける鹿島は、31分に遠藤がミドルシュートを放つ。強烈なボールはGKにキャッチされたが、反撃の狼煙を上げた。そして石井監督は、35分に1枚目のカードを切る。中村に代えてカイオをピッチに送り出し、攻撃陣を活性化した。





それでも、なかなか決定機を作るには至らなかった。「1点を返して前半を終えたい」という思いがスタジアムに生まれ始める中、待望のゴールは42分に決まった。右サイドをオーバーラップした西がクロスを上げると、ファーサイドで待っていた山本がヘディング。これがゴール右隅へと吸い込まれた。山本の2試合連続ゴールで、鹿島が1点差に詰め寄り、ハーフタイムを迎えた。





1点を追う後半開始時から、石井監督は早くも2人目の選手交代を断行。ダヴィに代えて金崎を投入し、同点、そして逆転を目指した。鹿島は立ち上がりから圧倒的にボールを支配し、シュートを連ねていく。51分にはカイオのミドルシュートをGKが弾いたところを、金崎がプッシュ。しかし、枠を越えてしまった。



決定機を逃したが、選手たちとサポーターが下を向くことはなかった。金崎がサイドからの力強い突破で推進力となり、存在感を見せた。後半に入って運動量が落ち、自陣に引いてブロックを形成していた仙台に対し、鹿島はボールポゼッション率で圧倒し、攻勢をかけていく。



80分、石井監督は最後の交代枠を使う。指名されたのは土居だった。背番号8の先代、野沢の2ゴールをベンチで見届けていた若きアタッカーが、赤崎に代わってピッチへと解き放たれる。ここから、カシマスタジアムを興奮で包む逆転劇が始まった。





まずは82分、山本が逆サイドへとフィードを通すと、ゴールライン際まで走り込んだ西が頭で折り返す。飛び込んだのは、土居だった。ヘディングシュートをたたき込み、鹿島がスコアを2-2とした。



起死回生の同点弾で、ヒートアップするスタジアム。物語はまだ終わっていなかった。87分、右サイドを突破した遠藤が斜めのパスをペナルティーエリア内へ入れると、柴崎がワンタッチで落とす。そこへ走り込んでいた土居が、気迫みなぎる強烈なシュートをゴールへ突き刺した。



3-2。逆転に成功した鹿島は、この日初めて奪ったリードをしっかりと守り切った。4連勝を告げるホイッスルが鳴り響くと、カシマスタジアムは歓喜に包まれた。



この勝利で、鹿島は2ndステージ首位に立った。次戦は1週間後、22日のJ1 2nd 第8節、モンテディオ山形戦だ。2試合連続のホームゲームで、鹿島が連勝街道を突き進む。



【この試合のトピックス】
・今季のリーグ戦で初の4連勝を果たした。リーグ戦での4連勝は、昨季のJ1 第18節から第21節で達成して以来。
・リーグ戦での今季の仙台との対戦は、2戦2勝となった。
・リーグ戦での仙台との対戦は、昨シーズン以来、4連勝となった。
・リーグ戦でのホーム仙台戦は、2013シーズン以来、3連勝となった。
・土居が2ゴール。7月11日のJ1 2nd 第1節、新潟戦以来のゴールで、今季のリーグ戦での得点数を6に伸ばした。
・山本が2試合連続ゴールを記録。リーグ戦で1シーズン2ゴールを挙げるのは、自身初。
・ダヴィが2試合ぶりに先発メンバーに復帰した。
・ダヴィと赤崎がともに先発出場したのは、初めてだった。
・杉本が、先発出場した5月2日のJ1 1st 第9節の甲府戦以来のメンバー入りを果たした。



監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:石井 正忠
・ 相手陣内に入ってからはより速いテンポでボールを動かすこと。
・ チャンスは必ずくる。1点とれば流れと状況はかなり変わるので、まず1点から。
・ 練習でやったことを思い出し、落ち着いて戦おう。


ベガルタ仙台:渡邉 晋
・今の状況を見極めて、守備のバランスを考え てプレーしよう。
・セカンドボールで競り勝とう。
・残り45分、集中していこう。

[試合後]
鹿島アントラーズ:石井 正忠
前半の2失点は事故のようなかたち。後半の入り方は守備ではじれずに、しっかり守ること。攻撃も相手陣内に入ることはできていたので、ボールを回して追いつこうと話していた。選手を信頼して、どうにか耐えて逆転できたので、選手に感謝したい。試合前に満男が「ホームゲームだし、しっかり勝とう」と言ったことが、選手全体の気持ちとして感じられた。たくさんのファン・サポーターの皆さんのなかで、こういう勝ち方ができたことは、ひとつの自信になると思う。

Q 交代策がことごとく当たったと思うが、特に土居選手に期待したこと、伝えたことは。

ミーティングの際、スピードもあるし、仕掛けること、前を向くプレーを続け、もう少し強引にゴール前に向かってもいいんじゃないかと伝えていた。試合に入る前には、周りとのコンビネーションを使いながら、どんどんゴールに向かって行こうと伝えた。しっかりやってくれたと思う。

Q 土居選手はセレーゾ監督では不動のレギュラーだったが、ベンチでスタートさせた意図は?

練習を見ていて聖真らしさが出ていないと感じていたので、今日のステーティングの11人には選ばなかった。

Q 交代のタイミングが特長的だったが、特に3枚目の交代のタイミングの意図は?

ダヴィの交代はよくなかったというのがあった。アツ(中村選手)も思ったようなプレーができていなかった。自分のイメージと違ったので早く代えて、早い段階で追いつけば展開も変わると思っていた。最後、聖真の交代はサイドハーフに置くか、前に置くか迷ったところもあったが、やっぱり前に置いてサイドの選手とコンビネーションをとってもらうことにした。ゴールに積極的にしかけることを求めていた。

Q 0-2になったが跳ね返す自信があったか?

失点は崩されたのではなく、自分たちの単純なミスだった。もちろん反省は必要だが、ベンチのメンバーを見ても確実に逆転できると思っていた。

Q 2ndステージ首位に立ったが。

今始めて知ったが、まだ順位は関係ない。4つ連勝できたことが一番大きい。しかし、2失点したことは非常に悔しい。順位に関係なく、しっかり反省していきたい。


ベガルタ仙台:渡邉 晋
遠いところまで駆けつけてくれたサポーターに感謝している。受け入れがたい敗戦。少なくともアウェイで勝ち点1は取らなくてはいけないゲームだった。前半をしっかりゼロで抑えることがキーポイントだった。後半は守備のバランスを整えながら、システムを変えながら、奪って出て行こうと考えていた。3失点のうち2失点がクロスから。前節もそうだった。トレーニングをしているのにこれだけやられるということは、もっとトレーニングの質を上げなくてはいけない。下を向く暇はない。しっかり前を向いて前進していくだけ。


選手コメント

[試合後]

【土居 聖真】
早い段階で苦しい状況になったけど、勝ち点3をホームで取ることができて良かった。点に絡むことしか考えていなかった。結果として勝利につながったので、良かったと思う。

【山本 脩斗】
立ち上がりが良くなくて、その中で2点を取られてしまった。前半のうちに1点が欲しかった中で、自分のシュートが良い形で決まってくれた。まだ先は長い。1試合ずつ、勝ち点3を積み上げていく気持ちでやっていく。

【西 大伍】
ホームゲームだったが、自分たちで立ち上がりにバタバタしてしまった。ハーフタイムには「必ずチャンスは来る」という話をしていた。2アシストは、どちらもゴール前の選手がよく決めてくれたと思う。今日は2失点に絡んでしまったけど、カバーしてくれるみんながいる。これからもチーム一丸で戦っていきたい。

昌子選手、曽ヶ端選手のコメントは、アントラーズモバイルをご覧ください。

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