日刊鹿島アントラーズニュース

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2015年10月8日木曜日

◆2015Jリーグヤマザキナビスコカップ 決勝トーナメント 準決勝 第1戦(オフィシャル)


http://www.so-net.ne.jp/antlers/games/51699

ナビスコ決勝トーナメント 準決勝 第1戦 vsヴィッセル神戸

山村と赤崎が決めた!3年ぶりの決勝へ、鹿島が神戸に先勝!

鹿島が、3年ぶりの決勝進出へ前進した。ヤマザキナビスコカップ準決勝第1戦、ヴィッセル神戸とアウェイで対戦すると、前半に山村と赤崎がゴールを決め、2点を先行。後半に1点こそ返されたものの、2-1で逃げ切り、勝利を収めた。



鹿島は4日前、J1 2nd 第13節で神戸と対戦し、2-0と快勝した。凹凸の目立つピッチコンディションにも冷静に対応し、ロングボールを多用しながら主導権を握っていくと、25分に右CKから山本が先制点を決め、79分にはカイオが追加点。守備陣も神戸に決定機を作らせず、完封勝利を果たした。

中3日で迎える一戦は、同じ相手との3連戦、その第2ラウンドだ。再びのアウェイゲームとはいえ、大会とスタジアムが変わり、前回とは異なる雰囲気、そして試合展開になると選手たちは予想。改めて気を引き締め、準備を進めていった。昌子は「リーグ戦の結果を忘れて、これが第1戦というつもりでプレーしたい」と、話していた。

石井監督は「自分たちの戦い方を貫くことが大事。そうすれば、3試合とも勝てると思う」と、自信を見せる。その言葉を裏付けるように、4日前のリーグ戦では盤石の試合運びを見せることができた。そして迎える2戦目、「目の前の試合を1つずつ大事に戦っていこう」と選手たちに語りかけ、集中力を高めた。

4日前からの先発メンバー変更は2人。前線の一角に赤崎が名を連ね、日本代表選出のために不在となる柴崎の代役には、山村が指名された。その他、赤崎とコンビを組むのは金崎、山村とボランチの位置に並ぶのは小笠原。GKに曽ヶ端、最終ラインは西と昌子、青木、山本が並ぶ。2列目には中村と遠藤が入った。

日中、心地良い秋晴れに恵まれていた神戸総合運動公園ユニバー記念競技場は、日没とともに冷え込みが厳しくなった。しかし、平日の夜に神戸まで駆けつけたサポーターの熱が冷めることはない。人数こそ多くはなかったが、密度と熱量ではホームチームに負けてはいなかった。

19時4分、キックオフのホイッスルが鳴った。鹿島は立ち上がりからボールをキープし、主導権を掌握した。開始早々の3分、赤崎のポストプレーから金崎がクロスを上げる場面を作るなど、両サイドの深い位置まで2トップが流れて起点となり、チャンスを生み出していく。両サイドバックの西と山本も積極的なオーバーラップを見せ、神戸を押し込んでいった。





15分には、遠藤がペナルティーエリア右外から思い切りよくミドルシュート。これはGKに弾き出されてゴールとはならなかったが、セットプレーでのチャンスも増え始め、得点の予感が少しずつ漂うようになった。時折迎えるピンチにも冷静に対応し、ペースを掴んだまま時間が推移していった。



そして、待望の先制点は21分に決まった。再三のオーバーラップで突破口となっていた山本が左サイド深くまでドリブル突破。中央へ折り返すと、ゴール前での混戦からこぼれたボールに山村が反応し、右足を振り抜く。正確にコントロールされたグラウンダーのシュートが、ゴール左隅へと転がり込んだ。柴崎に代わって先発出場した山村の今季初ゴールで、鹿島が均衡を破った。



リードを得た鹿島は、以降も攻勢をかけていく。27分には西がペナルティーエリア右外から思い切りよく右足を振り抜いたが、惜しくも枠の左へ。さらに30分にも、流動的なパス交換で右サイドを崩し、最後は赤崎が左足ミドルシュートを放ったが、わずかに枠を越えた。



鹿島はなかなか2点目を奪えずにいたが、39分に追加点を記録する。右サイドでパスを受けた遠藤の落としを小笠原が受け、中央へ。赤崎が反応すると、ワントラップから右足を振り抜いた。強烈なシュートがゴールネットを揺らし、鹿島がリードを広げた。前半は2-0で終了した。





後半に入っても、鹿島は攻勢をかける。ハーフタイム明けに2選手を交代して打開を図ってきた神戸に対し、立ち上がり15分間はペースを渡さなかった。57分には赤崎のポストプレーから遠藤がミドルシュートを放ち、神戸ゴールを脅かした。ただ、3点目は奪えず。石井監督は62分、中村に代えてカイオを投入し、前線の活性化を図った。



しかし、次の1点は神戸のものだった。70分、左CKからの展開でボールが右サイドへと流れると、クロスボールから岩波にヘディングシュートを決められてしまった。2-1。1点差に迫られ、神戸に押し込まれることとなった。





それでも鹿島は、集中力を保って同点弾を許さない。75分から80分過ぎには、カイオが左サイドを何度も縦へ突破し、ペナルティーエリア内からシュートを放つチャンスを迎えたが、ゴールネットを揺らすことができない。1点差のまま、試合はラスト10分へと突入した。





神戸がボールをキープし、鹿島が時折、鋭いカウンターからチャンスを窺う展開となった。鹿島は86分、クリアボールを拾ったカイオが左サイドを縦へ突破し、金崎を経由して右サイドへ展開。途中出場のダヴィが相手を1人かわし、強烈なシュートを放ったものの、惜しくもGKに防がれてしまった。逆に終了間際にはピンチを迎えたが、曽ヶ端が安定したセービングで立ちはだかった。





結局、最後まで3点目を奪うことはできなかったが、2-1で試合終了。アウェイでの第1戦で、しっかりと先勝することができた。



次戦は4日後、11日に行われるヤマザキナビスコカップ準決勝第2戦だ。今夜の勝利で優位に立ったとはいえ、まだ何も手にしていない。決勝の舞台に立つために、ホーム・カシマスタジアムへ帰還し、チーム一丸で歩みを進めなければならない。みたび迎える神戸との一戦、手の内は互いに知り尽くしている。総力戦で勝ちに行くのみだ。3連戦、3連勝。その目標を達成した先に、ファイナルが待っている。



【この試合のトピックス】
・ヤマザキナビスコカップでの神戸相手の勝利は、2012年3月20日の予選リーグ第1節以来、2試合ぶり。
・神戸総合運動公園ユニバー記念競技場での勝利は、2005年4月28日のJ1第8節以来。同スタジアムでの試合も、その時以来だった。
・山村が、9月12日のJ1 2nd 第10節G大阪戦以来の先発出場。自身通算12試合目で、ヤマザキナビスコカップ初ゴールを挙げた。今季初ゴールでもあった。
・赤崎が、9月12日のJ1 2nd 第10節G大阪戦以来の先発出場。9月2日のヤマザキナビスコカップ準々決勝第1戦FC東京戦以来の、今大会2ゴール目を挙げた。
・豊川が、9月12日のJ1 2nd 第10節G大阪戦以来のベンチ入りを果たした。

監督コメント

[ハーフタイム]
鹿島アントラーズ:石井 正忠
・後半も運動量を惜しまずプレスを掛け続けること。
・テンポよくボールを動かす事で相手に負荷をかけよう。
・最後のホイッスルまで集中をキープすること!

ヴィッセル神戸:ネルシーニョ
・変えるのは自分たちの頭の中。自分たちを信じてやっていこう。
・シンプルな判断をして、必要な時には大胆に。
・コンパクトな陣形で奪ってからカウンターを狙っていこう。

[試合後]
鹿島アントラーズ:石井 正忠
前半は良い形で2点を取って、リードして後半に入ったが、神戸が攻撃の選手を入れてきて、流れが変わってしまった。押し込まれる形が多くなって、失点してしまった。そこから少し、守備のところでラインが下がってしまって、さらに押し込まれてしまった。とはいえ、アウェイで2ゴールを取れたことは、次に向けて大きいと思う。それをプラスに捉えて、ホームでしっかりと勝って決勝進出を果たしたいと思う。今日も神戸までサポーターの皆さんが来てくれた。次はカシマスタジアムでのホームゲームなので、多くの方が応援に来てくださることを願っています。

Q.守備でも良い面が出たと思うが?

A.前半は神戸の方が少し怖がっていたというか、うちの守備を崩すような形は見せられなかったと思う。それは良い部分だが、後半は個人的な良い部分やファインセーブなどは出ていたと思うが、全体としては下がってしまったことが反省点だと思う。

ヴィッセル神戸:ネルシーニョ
非常に、互角に戦った試合だと思う。前半、相手は2つのチャンスを決めてきた。自分たちは2つの決定機を決めることができなかった。そこでスコアの差が出た。ハーフタイムには、「2点ビハインドだが、自信をもって勇敢に戦ってほしい。諦めるな」と伝えた。後半の選手たちは、自分たちの力を信じて、勇敢なプレーをしてくれた。カウンターもそうだし、前から積極的にボールを奪いに行ってチャンスを作る、そういったプレーをしてくれた。後半のようなプレーを出せれば、まだこの大会にはチャンスが残っていると思っている。カシマで良い結果を出したい。


選手コメント

[試合後]

【赤崎 秀平】
自分のミスから失点をしたので、そっちの印象の方が強い。ゴールの場面は、満男さんから良いボールが来た。トラップが浮いてしまったけど、ヤナさんといろいろな形で練習をしている中で、練習通りの良いシュートだったと思う。

【山村 和也】
フリーだったので、濡れているピッチを利用してグラウンダーのシュートを打とうと思った。思った通りのコースに飛んでくれた。ゴールは特別なものだし、チームが勝てたことが良かった。

【遠藤 康】
とりあえず、勝てて良かった。自分たちで試合をコントロールする時間をもっと長くできれば良かったと思う。少しずつ、守備にズレが生じていた。

昌子選手と青木選手のコメントは、アントラーズモバイルをご覧ください。

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