日刊鹿島アントラーズニュース

Ads by Google

2020年2月24日月曜日

◆2020明治安田生命J1リーグ 第1節(オフィシャル)





リーグ開幕戦は悔しい敗戦

明治安田生命J1リーグの第1節、アウェイのエディオンスタジアム広島でサンフレッチェ広島と対戦した。立ち上がりから試合の主導権を握ったアントラーズだったが、20分にミスから失点を喫してしまう。すると、25分にもロングカウンターで失点し、前半は0-2と2点のビハインドを負って折り返す。後半に入っても、アントラーズがボールを握って試合を進めたが、なかなか得点を奪えない。そして、84分にショートカウンターから痛恨の3失点目を献上してしまい、0-3で敗戦した。


▼▼DAZN MATCH HIGHLIGHTS▼▼



今季初の公式戦となったACLプレーオフは0-1で敗戦、プレシーズンマッチでは水戸に1-0と勝利したものの、YBCルヴァンカップのアウェイ名古屋戦では0-1と惜敗を喫した。チャンスを数多くつくりながらも、決定機を決めきれない、似たような試合展開が続いた。





アウェイ名古屋戦の翌日、チームはリカバリーを行い、18日は1日のオフをとった。そして、19日から練習を再開し、リーグ開幕戦への準備を進めていった。対戦相手の広島は、3バックを採用してくることが予想されたため、相手の布陣に合わせた戦術的な練習も取り入れて、入念に調整を行った。内容と勝利の両立を目指す今シーズン、誰もが一筋縄ではいかないことを覚悟している。進むべき道を信じ、突き進むしかない。





迎えた試合当日、キックオフ約2時間前にスタメンが発表された。ザーゴ監督はYBCルヴァンカップのアウェイ名古屋戦と同じ先発11人をピッチへ送り出した。



ゴールマウスはスンテが守る。最終ラインは、右から広瀬、関川、町田、永戸が入った。ボランチは三竿とレオがコンビを組み、サイドハーフは右にアラーノ、左に和泉、前線は土居とエヴェラウドが2トップを務める。ベンチには、曽ケ端、犬飼、名古、永木、荒木、伊藤、上田が座った。





14時3分、アントラーズのキックオフで試合が始まった。

試合開始からわずか3分、いきなりアントラーズが決定機をつくる。エヴェラウドのスルーパスで抜け出したアラーノが、ペナルティエリア内右から右足を振り抜く。ニアサイドを狙ったシュートは、惜しくも右のポストに当たった。この跳ね返ったボールに和泉が反応し、シュートしたが、今度は左のポストに当たる。再び跳ね返ったところを和泉が狙ったが、シュートは枠を外れてしまった。

前半序盤はアントラーズが試合の主導権を握る。前線から連動したプレスを行い、広島のビルドアップを阻害。アントラーズのアグレッシブな姿勢がホームの広島を圧倒した。





しかし、一瞬の隙が生まれてしまう。20分、自陣深い位置でのビルドアップにミスが生まれ、ボールを失うと、1本のパスでGKとの一対一に持ち込まれ、ドウグラス ヴィエイラに決められてしまった。



さらに、25分にも失点を喫してしまう。相手GKからのロングボールを森島に上手く収められると、左サイドに展開され、ドウグラス ヴィエイラのクロスを川辺に触られ、最後はレアンドロ ペレイラに決められてしまった。試合内容は決して悪くないものの、ミス絡みの失点でアントラーズが2点を追う展開となった。

2失点を喫したあとも、ボールは依然としてアントラーズが握った。しかし、自陣に11人全員が戻って守りを固める広島を、あと一歩のところで崩しきれない。





















前半終了間際に土居が鋭いボレーシュートを放つなど、広島のゴールに迫る場面もつくったが、前半はこのまま最後まで得点を奪えず、0-2のスコアでハーフタイムを迎えた。

後半開始からザーゴ監督が早くも動く。右サイドバックで先発した広瀬との交代でフォワードの上田をピッチへ送った。和泉が右サイドバックへ、土居が左サイドハーフへポジションを移した。



後半も立ち上がりからアントラーズがボールを握り、チャンスをつくっていく。54分には、中盤で前を向いたレオから背後に抜け出した和泉へパスが通るも、トラップが乱れて得点には至らなかった。









60分、ザーゴ監督が再び動く。土居との交代で荒木が投入された。

61分、右サイド高い位置でボールを受けた荒木が、ファーサイドに流れたアラーノを見逃さず、ピンポイントでクロスを送る。アラーノが落としたボールを、レオが切り返しからシュートしたが、相手選手のブロックに阻まれた。得点にはつながらなかったものの、荒木が投入直後にチャンスをつくった。









その荒木が64分にも積極性をみせる。右サイドに流れたアラーノからパスを受けると、ワントラップから素早い振りでゴールを狙う。シュートは枠を大きく外れたが、試合の流れを引き寄せた。









66分、アントラーズが最後の選手交代を行う。レオとの交代で名古をピッチへ送った。





終始、攻勢で試合を進めていたアントラーズだが、立て続けにピンチを迎える。73分、相手GKのロングフィードをレアンドロ ペレイラに落とされ、ドウグラス ヴィエイラに背後に抜け出されてしまう。決定的な場面となったが、これは永戸が懸命に戻ってクリアし、コーナーに逃れた。74分には、直後のコーナーキックでゴール前の混戦を生み出されると、野上に振り向きざまのシュートを打たれてしまう。だが、これはスンテの好セーブで失点を許さなかった。

ピンチを凌いだアントラーズだったが、またしてもビルドアップのミスからショートカウンターで失点を喫してしまう。84分、途中出場の東に高い位置でボールを奪われると、レアンドロ ペレイラを経由して、最後は森島に決められてしまった。

最後までゴールを狙い、攻め続けたアントラーズだったが、広島の堅固な守備ブロックを前に得点を奪うことは出来ず、このまま0-3のスコアで試合終了の笛を聞いた。



試合内容は決して悪くはなかったが、今季公式戦初勝利は、再び持ち越しとなった。新たなフットボールスタイルの確立は、道半ば。中4日と準備期間は短いが、見つかった課題を修正し、進むべきを道を信じて、金曜日のホーム開幕戦へ臨む。



【この試合のトピックス】
・関川、荒木がリーグ戦初出場


入場者数 18,713人 天候 晴、弱風 気温 18.5℃ / 湿度 28.0% ピッチ 全面良芝
主審 笠原 寛貴 副審 山内 宏志 鈴木 規志 第4の審判員 川崎 秋仁
VAR/AVAR 佐藤 隆治 八木 あかね


監督コメント
ハーフタイム

鹿島アントラーズ:ザーゴ
・一つのパスを正確に、積極的にやろう。
・最後の部分の精度をもっと意識すること。
・アグレッシブなプレーで自分たちからリズムをつかみにいこう!

サンフレッチェ広島:城福 浩
・守備はポジショニングを意識すること。
・相手はリスクを冒してきている。イメージを持って攻撃しよう。
・このまま乱れずに戦うこと。

試合後

鹿島アントラーズ:ザーゴ
立ち上がりは非常によくて、ゲームをコントロールしてこの試合の中で一番決定的な場面をつくった。だが、それを決めきることができなかった。途中からパスミスを繰り返し、自分たちのリズムを失い、個人のミスから1失点目を喫してしまった。そして相手の狙い通りの形で、残念ながら2失点目を喫した。それでも選手たちはやるべきことを忠実にやろうとしてくれたし、チャンスもつくれた。後半に入ってから、再び攻守で分断された内容になり、3失点目を喫してしまった。チームをつくっていくうえでやって欲しくないことをやってしまったが、これは徹底して練習で取り組むしかない。開幕戦なので勝ちたかったが、また集中して取り組んでいきたい。

Q.後半開始から広瀬選手と上田選手を交代した意図は?

A.イエローカードがすでに出され、二枚目をもらう危険性があるポジションなので、交代せざるを得なかった。そして、前半は右からの攻撃が足りなかったので、特に荒木が入ってから右サイドを活性化することが出来て、狙い通りの形ができたのではないか。

Q.「チームとしてやって欲しくないことをやってしまった」と言ったが、具体的にはどのようなことなのか?

A.ピッチのゾーンによって、やってはいけないミスというものがある。1失点目と3失点目は、自分たちでボールをコントロールしながら、判断ミス、動作ミスということがあって、失点してしまった。やってはいけないところが開幕戦で出たので、これからみんなで修正していきたい。

サンフレッチェ広島:城福 浩
クラブをあげて、県をあげて、今日の集客にご尽力いただいた方々がいて、足を運んでくださった方々がいたので、彼らの前でいい試合をしたかった。今年の目標を考えたら、勝って今日来ていただいた方と喜び合いたかったので、それができてよかったと思う。

選手コメント

試合前

【和泉 竜司】
広島のやってくるサッカーは、みんな分かっていると思う。去年からメンバーがあまり変わっていない。メンバー全員がやるべきことをしっかりとやっているという印象がある。攻守において、ハードワークしてチームに貢献したい。そのなかで、ゴールやアシストにもこだわってやっていきたい。

【広瀬 陸斗】
広島はサイドにいい選手がいるし、若い選手も多くいて、フレッシュなイメージを持っている。リーグの制覇を目標に掲げてやっている中で、初戦はとても重要になってくる。新しいアントラーズを見せていきたい。

【土居 聖真】
監督からは、相手の2シャドーのところを自由にさせてはいけないと言われた。チームとして、意識しなければいけない部分ははっきりしている。得点を取るという部分は意識してやっていかなければいけない。

【永戸 勝也】
広島は、サイドからの攻撃を起点として、中央にフィジカルが強い選手がいるというイメージがある。相手の攻撃の起点となるサイドから攻撃をされないようにしていきたい。相手はシンプルに攻撃してくると思う。どれだけ自分たちが優位に試合を進めていけるかが重要になってくる。

【犬飼 智也】
広島はここ数年大きく変化はしていない。しっかり守備をして、勝負強いという印象がある。サイドの選手も積極的に攻撃を仕掛けてくるので、警戒していかなければいけない。開幕戦で勝利することができれば勢いがつくと思う。勝利して、次につなげていきたい。

【荒木 遼太郎】
100%を出せるような準備はしてきた。相手がどこであろうと、自分たちのやるサッカーは変わらない。なかなか得点を取ることができていないので、チームとして、得点を積極的に狙っていきたい。

試合後

【三竿 健斗】
1点目は、自分のミスから失点した。自分に責任がある。ただ、そこまでの流れは、準備してきたことが出せていた。そのいい流れの時にミスをしてしまうと、流れが変わってしまう。そこは反省しなければいけない。ミスしたから、今後それを恐れることは成長がないと思う。これからもミスを恐れずにプレーしていく。

【和泉 竜司】
試合開始直後に得点を決めるチャンスがあった。試合の入りとしては悪くなかった。そのチャンスを決めることができていれば、また展開は変わっていた。個人的には、背後を狙った動きをしてボールを引き出すことができていたが、そのあとのクオリティをもっと上げていかなければいけない。反省すべき点は多くある。この試合を次に活かしていきたい。

【土居 聖真】
1失点目をするまでは、監督の求めているサッカーが体現できていた。今までで一番やりやすく感じた。相手の守備にはまってしまうこともなかった。プレーをしている中で手ごたえを感じることができた。だが、3失点中、2失点が同じような形でやられてしまっている。もったいないゲームをしてしまった。

【関川 郁万】
自分たちのミスから失点する場面が多かった。そのミスをカバーすることができなかった。相手のプレスを受けやすい状況を作ってしまった。ただ、そこで、パス1本でプレスをかわすことができれば、もっと楽に進めることができたと思う。

【名古 新太郎】
前半で2失点してしまっていたが、1点取ることができれば流れは変わってくると思っていたので、そこを意識して試合に入った。3失点目に絡んでしまったので、個人として、そこは反省しなければいけない。チームとしては、1点も取れなかったということが課題だと感じている。


【PR】
広島のオタフクソース、広島の牡蠣。


◆2020明治安田生命J1リーグ 第1節(オフィシャル)


Ads by Google

日刊鹿島

過去の記事