日刊鹿島アントラーズニュース

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2022年8月15日月曜日

◆鹿島・岩政大樹監督が「情熱」「愛」で築く選手との信頼「新しいアントラーズを見せるぞ!」初陣飾る(報知)






◆明治安田生命J1リーグ▽第25節 鹿島2―0福岡(14日・カシマスタジアム)

 鹿島が福岡を2―0で下し、岩政大樹・新監督(40)の初陣を飾った。前半にオウンゴールで先制し、後半ロスタイムにFWエベラウド(30)が追加点を挙げた。リーグ戦では6試合ぶりの勝利となった。

*  *  *

 岩政監督の姿が“消えた”。前半10分、オウンゴールを誘発した鹿島FW鈴木優磨が、脇目も振らずにベンチ前へと駆け出した。新監督は、胸に飛び込んできた鈴木に押し倒される格好となった。選手・スタッフに囲まれた歓喜の輪の中心で、クラブの復権を託された40歳の指揮官が、寝そべりながら照れた表情を浮かべていた。

 「選手たちが力を出し切ってくれました」。試合終了直後、声出し応援エリアから「岩政コール」が響いた。指揮官は首を横に振った。ピッチ上に整列する選手たちを指さした。自分ではなく、選手をたたえるように促した。レネ・バイラー前監督の電撃退任を受け、監督昇格が発表されてから6日。短期間ながら勝利への指針を明確に示し、6戦ぶりの勝利に導いた。

 04~13年まで鹿島に在籍し、リーグ3連覇などに貢献。退団後はタイリーグ、J2岡山、関東リーグを経験し、解説業の傍ら、東大や上武大での指導も経験した。“鹿島の伝統”を体現してきた男は、他分野の空気感で価値観を広げ、満を持して鹿島に帰ってきた。

 現役時代から、話すことが大好き。だが“白旗”を上げる後輩選手もいた。数学の教員免許を持つ理論的な話しぶりに頭が追いつかない、説教くさい、おまけに話が長い…。それでも、少しばかり煙たがられながらも、その情熱と親心で慕われていた。

 監督就任決定直後のミーティングでは、選手に「愛」の重要性を説いた。「世の中、全て愛なんだ」と熱弁した。「選手は引いてましたね」と指揮官は苦笑いを浮かべたが、鈴木は「俺は大樹さんについていく。チームは間違いなくいい方向に進んでいる」と胸を張った。クラブは一体感を取り戻した。

 男くささの詰まった新米監督が選手たちの信頼をつかんでいることは、6戦ぶり勝利となったこの日のプレーが証明した。ハーフタイムには「新しいアントラーズを見せるぞ!」と選手を送り出したという。従来の鹿島らしさも、新しい鹿島らしさも感じられる船出となった。(岡島 智哉)





◆鹿島・岩政大樹監督が「情熱」「愛」で築く選手との信頼「新しいアントラーズを見せるぞ!」初陣飾る(報知)





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