8度目の正直だ。サッカーアジアチャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝第2戦で、J1鹿島がアウェーで天津権健(中国)を3-0と完封勝ち。2戦合計5-0の完勝で、8度目の挑戦にして初のACLべスト4入りを決めた。
立役者はFWセルジーニョだ。前半13分、右CKを相手GKの前でフリーになっていたセルジーニョが頭でたたき込み先制。これで一気に楽になり、アウェーにもかかわらずゴールラッシュを続けた。セルジーニョは直近の公式戦6試合で4得点。8月からやってきた助っ人のゴールで、鹿島の試合運びが明らかに変わった。
セルジーニョは23歳。入団前に「オレがナマでみてきてやる」と言い放った男がいる。鹿島再建のために16年ぶりにテクニカル・ディレクター(TD)として復帰した元日本代表監督、ジーコ氏(65)だ。そして自らセルジーニョを口説いて鹿島に連れてきた。“神様”のお眼鏡にかなったセルジーニョの活躍は、まさにジーコ効果といっていい。
鹿島とのTD契約は12月いっぱいで切れるが、ジーコは来年も続投に意欲満々。「可愛くてたまらない」という7人の孫をブラジルに置いて単身赴任が続いているが、鹿島再建がいの一番と話している。
J1優勝は絶望。ACL奪取へ、10月の準決勝で水原三星か全北現代の勝者と対戦。いずれにせよ“日韓対決”となる。
◆鹿島、ACL初の4強入り 「ジーコ効果」で悲願へ前進(zakzak)