日刊鹿島アントラーズニュース

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2022年5月7日土曜日

◆平畠啓史チョイス“至極の11人”|お気に入りはクルークス&藤井の右サイド。常本はもっと注目されていい【J1月間ベストイレブン・4月】(サッカーダイジェスト)






ボールも運べて対人も強い岩田


 芸能界屈指のサッカー通で、J1からJ3まで幅広く試合を観戦。Jリーグウォッチャーとしておなじみの平畠啓史氏がセレクトする「J1月間ベストイレブン」。4月の栄えある11人はどんな顔ぶれになったか。MVPには、FC東京の守護神が選出された。

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 GKはFC東京のヤクブ・スウォビィク。4試合連続無失点。そのうち3試合はスコアレスドローだが、ぎりぎりの試合を無失点で終えられる証でもある。シュートストップだけでなく、ディフレクション後のセカンドアクションのポジション修正も素晴らしい。4月、3連勝を含む5戦負けなしのサンフレッチェ広島の大迫敬介の活躍も見逃せない。

 4バックの右には広島の藤井智也。広島の右の槍の仕掛けは見ていて爽快。ボールを受けただけで期待感は高まるが、仕掛けない時の状況判断も優れている。突破が期待できるサイドプレーヤーは見ていて楽しい。

 通常は右サイドバックだが、左サイドには鹿島アントラーズの常本佳吾。派手さはなくとも、ミスは少なく堅実で鹿島の右サイドには欠かせない存在。結果的にボールは触らなくても、守備時のカバーリングや攻撃時の味方のサポートを怠ることはない。もっと注目されてもいい選手と個人的には思っている。

 センターバックには広島の荒木隼人。慌てることのないプレーで全体に安心感を与え、対人でも簡単に負けることがない。4月負けなしの広島では荒木ほか、野上結貴、佐々木翔の3バックの安定感は素晴らしかった。

 もう一人のセンターバックには鹿島の三竿健斗。三竿がセンターバックに入ってから、鹿島のディフェンスラインは落ち着いた。状況判断に優れ、奪ったボールを正確なフィードで味方に繋げることができる。三竿だからこそ表現できるセンターバック像がこれからもさらにブラッシュアップされそうで楽しみだ。

 ボランチは横浜F・マリノスの岩田智輝。岩田のポテンシャルは底知れない。ボランチでもセンターバックでも常に水準以上のプレーを披露する。ボールも運べて対人も強い。優れた技術の持ち主ではあるが戦うことも厭わない。ポジションはどこであろうとも、スタメンの11人の中に必ず入れておきたい選手だ。

 ボランチのもう一人は鹿島の樋口雄太。今年、鹿島に加入したばかりだが、何年もこのクラブでプレーしているような趣がある。プレーに無駄がなく、チームにとって必要なプレーを高次元かつシンプルに披露することができる。これから、さらに存在感は増していくだろう。


ウタカは5試合で4ゴール。文句なし!


 2列目の右にはアビスパ福岡のジョルディ・クルークス。左足にボール置いただけで胸が高鳴る。少々距離があっても精度が落ちることはなく、ボールスピードも速く、軌道が美しい。ボールを蹴った後の身体が「く」の字になるようなフォームは、身体のパワーをいかに左足に伝えるかを考え抜いた証拠。クルークスの後ろに藤井を配置した今回の右サイドは個人的にはおもしろいと思っている。

 左には広島の森島司。4月、3ゴール。積極的な守備になった広島において、奪った後にゴールまで素早く繋げられる森島の技術はさらに生かされるようになるだろう。

 トップ下には横浜の西村拓真。マルコス・ジュニオール不在の中、見事にトップ下の役割を果たしただけでなく、3試合で2ゴール。組織的なプレーをこなしながらも、個人のスキルと発想で意外性のあるプレーも見せる。横浜が3-0で勝利した第8節の鹿島対横浜は強度もスピード感もあり、おもしろいゲームだった。その試合でも西村は存在感十分だった。

 そして、FWは京都サンガF.C.のピーター・ウタカ。5試合で4ゴール。文句なし! ウタカの活躍で4月、京都は勝点を重ね順位を上げた。

 MVPはFC東京のスウォビィク。4試合連続無失点は見事! 勝点を持っているゴールキーパーであることを証明した。

取材・文●平畠啓史





◆平畠啓史チョイス“至極の11人”|お気に入りはクルークス&藤井の右サイド。常本はもっと注目されていい【J1月間ベストイレブン・4月】(サッカーダイジェスト)





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