[8.28 ACL準々決勝第1戦 鹿島2-0天津権健 カシマ]
最低限の結果に胸をなで下ろした。鹿島アントラーズのDF内田篤人は約1か月ぶりの公式戦先発。前半から果敢なオーバーラップを見せるなど、フル出場で攻守に奮闘し、完封での先勝に貢献した。
前半から一方的に攻め立てる展開ながらゴールが遠く、前半はスコアレス。「点が取れそうで取れない。こういう展開はよく負ける試合。その意味で“負け試合”かなと思ったけど、そこでよく後半に点が取れた。緩めずやり続けた結果がボディブローのように効いていったと思う」。後半15分にMFレオ・シルバのゴールで先制すると、同27分にはFWセルジーニョが来日初ゴールとなる追加点。守ってもGKクォン・スンテが終盤、ビッグセーブを連発し、無失点に抑えた。
「ホーム&アウェーの大会ではホームで絶対に失点しちゃいけない。それができたのは良かった。あわよくば3点目、4点目を取れれば良かった。さんざんホーム&アウェーはやってきたので、そこは分かっているつもり」。そう胸を張った内田にとっては7月28日のJ1G大阪戦以来の先発出場だった。
8シーズンぶりの古巣復帰を果たした今季は開幕スタメンに名を連ねたが、その後は負傷離脱。それでも4月から5月にかけて5試合連続で先発し、5月2日のJ1長崎戦では復帰後リーグ戦初のフル出場も果たした。しかし、その後再び離脱。7月11日の天皇杯3回戦・町田戦にフル出場するも、再開後のリーグ戦は10試合のうち先発1試合、途中出場2試合にとどまっていた。
大岩剛監督と話し合い、この一戦に向けて調整してきていたという内田。「練習をやっていく中でコンディションは上がってきていたし、ターンとかジャンプとかある程度できた。一つ前に進めた」。そう自身のプレーに手応えを感じつつ、「サッカー選手は連戦ができないと。こうやってピンポイントで合わせられるのもいいけど、連戦をやるのが次の課題」と表情を引き締めていた。
(取材・文 西山紘平)
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◆「負け試合かと思ったけど…」1か月ぶり先発の内田篤人、安堵の先勝(ゲキサカ)