日刊鹿島アントラーズニュース

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2015年11月1日日曜日

◆小笠原、史上最年長MVP!鹿島がガンバ圧倒17冠目/ナビスコ杯(サンスポ)


http://www.sanspo.com/soccer/news/20151101/jle15110105040003-n1.html

3年ぶりのタイトルを手にした柴崎(中央、背番号20)ら鹿島イレブンは喜びを爆発させた(撮影・桐山弘太)

 ヤマザキナビスコ杯決勝(31日、鹿島3-0G大阪、埼玉スタジアム)鹿島がG大阪に3-0で完勝し、3年ぶり6度目の優勝を果たした。国内主要タイトルでJリーグ最多記録を更新する17冠目。最優秀選手賞(MVP)には史上最年長でMF小笠原満男(36)が選ばれた。石井正忠監督(48)は就任3カ月での頂点。賞金は鹿島が1億円、G大阪は5000万円を獲得した。

 金色の紙吹雪が舞う中、鹿島のMF小笠原は目を真っ赤に腫らして優勝カップを掲げた。5万超の大観衆が集結した埼玉スタジアムが歓喜に揺れる。3年ぶりの頂点に戻ってきた喜びを仲間と抱き合ってかみ締めた。

 「うれしいです。選手、スタッフ、サポーター、みんなで勝ち取った優勝だと思う」

 13年ぶり2度目のMVP。頼れる主将はチームを鼓舞し、自らも闘志をむき出しにして球際で激しく戦った。後半15分に左CKでDF黄錫鎬(ファン・ソッコ)の先制点をアシストし、同39分のFW金崎、同41分のMFカイオの追加点も演出。全3得点にからんだ。

 36歳6カ月26日での受賞は1996年のサントス(清水)の35歳9カ月16日を抜き最年長記録。「若い時は(先輩が)トロフィーを掲げる姿を見て『自分も出たい』という思いが成長させてくれた。36歳は若くないけど、以前よりできることは多くなった」。試合前のミーティングでは「ここで勝つのと負けるのでは全然違うぞ!」と投げかけ、引き締めた。

 胴上げで6度宙を舞ったのは、石井監督だ。無冠で再任3年目を迎えていたトニーニョ・セレーゾ前監督が7月に解任。コーチから昇格すると、どん底から立て直すべく矢継ぎ早に改革を打ち出した。けが防止のため前任者が禁じていた紅白戦でのスライディングを解禁し、闘争心を取り戻させた。試合後に行っていなかったクールダウンを導入。補食のドーナツをおにぎりに変えてしっかりと食事をとらせ、回復を早める工夫も行った。

 試合当日、メンバー外の選手の午前練習にも必ず顔を出した。そこで“発掘”した新人FW鈴木優は、この日2点目をアシスト。鈴木優は「これまでは監督が見に来ることはなかった。メンバー外でも見てくれていると感じたし、全員で戦うという言葉は嘘じゃないと思えた」と明かした。

 石井監督は選手、指導者として鹿島で24年を過ごし、現役時代にジーコからプロ精神をたたき込まれた。チームの核である、勝利にこだわる「ジーコ・スピリット」の継承者は「本当にうれしい。攻撃的な部分を出せた」と声を震わせた。

 今後は23歳のMF柴崎、22歳のDF昌子らを中心に若返りを図りながら、第4の黄金時代到来を目指す。それでも小笠原は「世代交代? やれるもんならやってみろ」とニヤリ。この言葉に、鹿島の強さが凝縮されていた。 (伊藤昇)

鹿島アントラーズ
 1947年に住友金属工業蹴球同好会として創部。ホームタウンは茨城県鹿嶋市など5市。本拠地はカシマスタジアム(4万728人収容)。元ブラジル代表の名選手ジーコを招いて強化を図り、Jリーグ創設に参加した。J1で7度、ナビスコ杯で6度の優勝はともに最多。天皇杯もプロ化後、最多の4度優勝。アントラーは英語で「シカの枝角」の意。石井正忠監督。井畑滋代表取締役社長。

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