日刊鹿島アントラーズニュース

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2015年11月1日日曜日

◆【ナビスコ杯】小笠原、36歳最年長MVP 鹿島3発でG大阪を圧倒(報知)


http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20151031-OHT1T50218.html




 ◆ナビスコ杯決勝 鹿島3―0G大阪(31日・埼玉スタジアム2002)

 鹿島がG大阪に3―0で快勝し、3年ぶり史上最多となる6度目の優勝を果たした。後半15分、DFファン・ソッコ(26)が先制点。同39分にFW金崎夢生(26)、同41分にFWカイオ(21)が加点。優勝賞金1億円を手にした。MVPは、1アシストを含む3点に絡んだMF小笠原満男(36)が選ばれ、自身2度目で史上最年長での受賞。国内主要大会でクラブ通算17個目のタイトル獲得で、第4次黄金期の幕開けにつながる1勝を刻んだ。

 真っ先に向かったのはベンチだった。試合後、小笠原は石井監督とハイタッチを交わすと、裏方のスタッフ全員と右手を合わせた。クラブ17冠目。「良い試合ができた。全員で取った優勝です」。自身7度目となるMVP受賞が発表されると、後輩たちから頭を叩かれた。今度は「みんながMVP」と痛そうな表情を作りながら笑った。

 出発直前のミーティング。「ここで勝つか、負けるかで全く違う。勝とう」と号令をかけると、チームにスイッチが入った。序盤から昨季3冠王者を圧倒。チャンスを決め切れず迎えた後半15分、左CKからDFファン・ソッコの先制点をアシスト。その後、2得点の起点となった。こぼれ球を拾い続け、走り回る。試合を通じて一度もG大阪に流れを渡さなかった。

 12年のナビスコ杯優勝以来3シーズン、タイトルから遠ざかった。世代交代の過渡期で不安定な成績が続く中、小笠原には不振の理由がはっきり分かっていた。チームが劣勢のとき、または個人がミスをしたとき、「歯を食いしばれない」からだった。時にはわざと相手選手と重なり、パスコースから消える選手もいたという。

 「鹿島の(勝利に執着する)伝統を伝えなければ」という思いは「今の若い子は強く言うと、シュンとなってしまう」に邪魔された。残された道は一つ、「行動で示す」しかなかった。08年に重傷を負った左膝は、踏み込むと違和感が残る。全く受けなかったマッサージは今、欠かせない。だが、「(若手に)やれるもんならやってみろ」と自ら歯を食いしばることで、伝統の浸透を図った。

 決まるまでシュートを打ち、守り続けた。小笠原が目指すチームの姿があった。「36歳なりの良さがある。若い頃から失ったものはあるけど、見えないものが見えてくる」。自分だけではなく、周りを生かすことを考えた3年。「まだまだ常勝軍団じゃない。どんどんタイトルを取らなきゃ」。小笠原は優勝してなお、クラブの第4次黄金期樹立に向け、歯を食いしばり続ける。(内田 知宏)

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