日刊鹿島アントラーズニュース

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2016年5月27日金曜日

◆キリン杯メンバー発表 ハリルホジッチ監督会見要旨(ゲキサカ)


http://web.gekisaka.jp/news/detail/?190350-190350-fl



 日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督は26日、千葉県内のホテルで記者会見を行い、6月のキリン杯に出場する日本代表メンバー25人を発表した。

以下、ハリルホジッチ監督の会見要旨

●バヒド・ハリルホジッチ監督
「キリン杯に関しては、すべてのクオリティーを求めないといけない。選手、そしてチームに要求することがある。野心と真剣さを持って臨まないといけない。対戦国となる3つのチームはそれぞれ異なるやり方、異なる経験を持ったチームだ。クオリティーも高い。ボスニア・ヘルツェゴビナとデンマークはEURO予選のプレーオフで惜しくも敗れた。ブルガリアはレベルと野心を盛り返している段階のチームだ。これまでの対戦成績を見ると、日本はブルガリアに対して分が悪い。4回負けて1回の引き分けで、勝ったことは一度もない。もしこのチームに勝つことができれば、我々にとって大きなことができるのではないか。それを成し遂げるためにいろいろな準備をしないといけない。

 6月にどういう問題が起きるかというと、代表監督にもいろんな問題が起こってくる。リーグ戦が終わった段階の選手がいる。疲労もあるし、メンタル面でガッカリした選手もいるだろう。大変なことをした選手もいる。つまりレスターのことだ。フットボール界において、ものすごいことをやった。オカ(岡崎)がプレーするためにここに来るのか、お祝いのために来るのかは分からない。それは冗談として、オカの働きはうれしい。疲労はかなりあると思う。2部に落ちたチームもあるし、何人かの選手は良いシーズンを送ったと思う。

 国内組に関しては、ここ何か月かけてメッセージを発信しているが、日本のサッカー界はデリケートな状況に陥っている。昨日、浦和がやられた試合を見た。FC東京もやられた。AFCチャンピオンズリーグの準々決勝に日本のチームが一つも残っていない。韓国、中国、UAE、カタール、そしてウズベキスタン。日本のチームはいない。現代フットボールは何なのか。仕事の量と質。それを現代フットボールに適応しないといけない。選手のクオリティー、伝統は持ち続けたほうがいいが、向上するためには疑問も持つべきだ。それぞれの国に大きな問題があると思う。このチームに勝つ文化を植えつけたいし、我々より強いであろうチームに勝つための準備をしたい。キリン杯は良いテストになると思う。W杯の最終予選は簡単なグループではない。いろいろなことに気づかないといけない。

 今回の合宿には22人のフィールド選手と3人のキーパーを呼んだ。9人のバックアップメンバーも予定している。8人のフィールド選手と1人のキーパーだ。ギリギリまでいろんなところを訪れ、選手を探してきた。五輪代表に入っている選手も合流する。彼らが試合に出るかは分からないが、よりよく知るためだ。(ステージに設置されたキリン杯のトロフィーを見て)日本サッカー協会のミュージアムにはあまりトロフィーがない。これをショーウインドーに飾りたい。たくさんの場所が空いていると聞いている。笑いながら、真実も言わないといけない。私はとにかく勝ちたい。こういうトロフィーを勝ち取りたい。

 リストを発表する。3人のキーパーだ。西川は昨日、PKまでもつれ込んだ厳しい戦いをした。彼もPKを蹴ったということだが、A代表では絶対に蹴らせない。それは確実だ(笑)。東口、川島。(3人の)優先順位は決めていない。競争してほしい。だれがスタートで出るかを聞かれても私も分からない。先発を勝ち取るために戦ってもらいたい。競争が待っている。林も含めれば4人いる。だれが先発を勝ち取るか分からない。

 次はDF。酒井宏樹は難しいシーズンを送った。彼のチームは降格してしまった。酒井高徳はシーズンの最初は難しかったが、先発を勝ち取った。大きなクラブなので競争もあるが、先発を取り続けた。これは彼にとってもA代表にとっても良いことだ。これが右サイドバックの競争になる。

 長友のフィジカルクオリティーは素晴らしい。本当に模範だ。彼のトレーニングぶり、テストのやり方、熱心さがインテルに貢献している。人格も模範。いつも勤勉で、模範になってくれる。槙野は今回、左サイドバックで競争してほしいと思っている。このポジションでプレーしたことがあるし、浦和でもオフェンスのときは左サイドになっている。ディフェンスのときは少し真ん中に戻るが、これから迎える試合で彼のヘディング、フィジカルの強さが必要になる。槙野ともディスカッションを用意している。特にディフェンス面でもっともっとうまくなる。藤春や太田も競争がある。彼らともコンタクトを取ったが、ディフェンス面のところをもっとやってほしい。そういうこともあって今回は槙野を左サイドバックに置いている。

 吉田麻也はクラブでかなり難しい状況にいる。彼以外の選手が先発をつかんでいる。クオリティーもある選手だが、ゲームをプレーしていないとなると、パフォーマンスに疑問を抱かざるを得ない状況になる。キリン杯のような試合で彼が準備できているかどうかを見ないといけない。森重も良いシーズンを送っている。個人個人とディスカッションして、伸ばすところを伝えているが、クラブの要求と違うことも多々ある。特にタクティカルな面でA代表はやり方が違う。彼も真剣な選手なのでよくやってくれている。

 昌子も良いシーズンを送っている。デュエルで成長しているし、空中戦のデュエルでも勝っている。攻撃の組み立てに関してはもっと向上できると思う。より速いプレーをしてほしい。まだ23歳で、向上しているところ。彼も代表で先発を取ってほしい。4人目は丸山。ここまですべてのセンターバックが右利きだ。左利きだから呼んだわけではないが、クオリティーがある。まだ恥ずかしさがあるが、よく聞いてくれる選手。まだ学ばないといけない。勇気、自信、前に行くこと。彼も先発を取らないといけない。

 中盤にいく。長谷部は最後の最後で(チームが残留して)良かった。しかし、かなり疲労しているだろう。最後に合流するのが長谷部だ。彼がどのような状態で来るかは分からない。2、3日休んでもらって、土曜日に合流する。現場で状態を見て、メディカルスタッフが疲労回復のところをやらないといけない。

 柏木は私のオフィスに来た数少ない選手だ。まだパワーはないが、これからしっかりトレーニングしてもらいたい。彼のことは信頼している。彼も他の選手と競争しないといけない。昨日の試合はきつかったが、アグレッシブさが出ていた。ボールを失った瞬間、前に行きながらボールを奪っていた。彼がプレッシャーのスイッチになっている。フィジカル的にも以前よりかなり良くなっている。

 遠藤は(クラブでは)後ろのポジションでプレーしているが、中盤で使いたい選手。パワーもある。昨日の1失点目に少し関わってしまったが、五輪にも選ばれるであろう選手。クオリティーもある。ただ、多くの国内組の選手と一緒で、まだまだフィジカル的なところが足りない。合宿に来たら、体脂肪テストをして、我々の求める基準より高ければ、私はうれしくないだろう。

 香川はシーズン最後のほうはクラブでも代表でも良い成績をおさめた。攻撃でも守備でも、彼と話をして修正を加えた。他の選手もそうだが、彼ももう一度W杯に行きたいと言っている。この道を続けていってほしい。清武はケガもあって難しいシーズンだった。クラブも降格してしまった。ただ能力は本当に高い。今日の夜、彼とビデオを使ってディスカッションするが、A代表にもっと多くのものをもたらすことができる選手だ。香川と競争してほしい。規律を覚えれば、香川と清武を同時に使いたいとも思っている。

 大島は新しい選手だ。長い時間をかけて追跡している。五輪代表にも入っている。川崎の試合を見続けたが、向上している。ボールを使うところは前から分かっていたが、アグレッシブさ、ボールを奪うところができるかを見ていた。そこが伸びていた。面白い選手だと思う。後ろから1列目にボールを送れる選手で、2列目から飛び出せる。パスのテクニックもある。ビジョンもある。小さいが、頑張る選手。身長があと10cm高ければもっともっと面白い選手になっただろうが、身長は伸びないので、他のところを伸ばさないといけない。ただ、彼がプレーするかは分からない。今は五輪代表で戦っている。本当は明日来てほしかったが、五輪チームに何人かケガ人が出ているので、最後まで(トゥーロンに)残って、それから合流する。

 小林(祐希)も長い時間かけて追跡してきた。左利きで、彼もクオリティーはかなりある。直接スタジアムに試合も見に行った。前半はエクセレントだった。特にオフェンス面では得点も取ったし、得点も取らせた。しかし、後半はそのリズムに付いていけなかった。フィジカル的にはまだまだ伸ばせると思う。国内の選手の中では非常に能力のある選手。ただ、守備に戻る、守備で頑張るというところがない。A代表には(攻守)どちらもできる選手が必要。長谷部や遠藤航のようにはボールを奪えないかもしれないが、メッシだろうが、(クリスティアーノ・)ロナウドだろうが、彼らもプレッシャーをかけるし、ボールを奪う。それが現代フットボールで要求されている。

 ACLで日本のチームがベスト8に残らなかった。みなさんがどう分析するか分からないが、これは本当に疑問を持ったほうがいい。今疑問を持たないと、手遅れになる。小林に関しては本当にディスカッションしないといけない選手。真実を伝えないといけない。能力はある。グラウンドで主力としてコミュニケーションを取っている。大島は話さないし、挨拶もしに来ない。みなさんは笑うかもしれないが、試合中に一言もしゃべらない選手がいる。それはノーマルなことではない。ちょっとしたことだが、ディスカッションして、発展させていきたい。何人かの選手はメンタルを変えてほしい。私生活ではいいが、グラウンド上では変えないといけない。

 柴崎もここに入るかもしれない。ディフェンスでアグレッシブにボールを奪うところを要求している。今野も候補だ。33歳だが、ボールを奪うところは素晴らしい。長谷部が疲れたり、病気になったら、真面目な今野を呼ぶかもしれない。日本でプレーしていようが、海外でプレーしていようが、全員が候補だ。私の中では先発も控えもない。私が間違えることもある。特に1年目は難しかった。分からない選手もいた。何人かの選手は間違えたかもしれない。しかし、たくさん移動して選手を見てきて、ミスがなくなってきたと思う。

 小林、大島は1試合のために呼んだわけではない。何試合も見て、いろいろ考えた結果だ。ここにいない選手も忘れたわけではない。将来、UAEとやるときに必要になる選手もいるかもしれない。UAEはACLで2チームがベスト8に残っている。アジア杯では日本を破っている。簡単な試合にはならない。これが中盤の候補。原口もここで使うかもしれない。彼とは昨日、ディスカッションをした。クラブでは違うところをやっているが、彼のクオリティーを見ると、違うところができるのではないかと思っている。

 次はFW。本田は長い間、代表にいる。良いシーズンを送ったと思う。彼のことは信頼している。かなり難しいクラブでプレーしているが、先発で出続けている。彼も伸ばすためにディスカッションが必要だ。ミランとは違うところ、FWとして考えている。我々にとって一番良いゴールゲッターだ。ミランでは違う。ポジション移動、背後に走るといったところがまったく違う。できるだけ早く考え方をチェンジしてほしい。1年前はみんな失望していた。どのように解決しないといけないか分かっていなかった。今からは野心を持って、新しい若さを持って、次のW杯に向けて戦ってほしい。本田の世代、香川の世代は、何かをする最後の年代になるかもしれない。そういうことも含めて彼のことを信頼している。

 小林悠だが、川崎はJリーグで首位で、彼も良いシーズンを送っている。大久保はゴールを決めるところにいるが、(小林悠は)フィニッシュのところに来たり、フィニッシュをさせたり、オフェンスのクオリティーがある選手だ。しかし、ディフェンス面でまだ役割を分かっていない。すでにディスカッションしているが、他の選手とも競争しないといけない。右サイドもできるし、2トップの場合は真ん中もできる。フィジカル的なコンディションが上がれば、アイデアがある選手なので面白い攻撃ができるのではないかと思う。

 宇佐美は何回か呼んでいるし、何回も話しているから付け加えることはないが、今シーズン、彼のクラブは難しい時期を送っている。日本国内においては最も能力のある選手だと思う。もっともっとやってほしい。私の期待を彼は完璧に知っているはずだ。原口については先ほど話したが、中盤でも競争しないといけない。昨日、たくさん話をした。右サイドバックで出たときに理解できていなかったので、もう一回説明した。3、4か月後にようやく分かってくれた。シーズンの最後は難しい状況だった。フィジカルだけでなく、心理面でも疲労している。モチベーションを上げて説明する必要がある。

 岡崎についてもすでに話した。彼はいろんなところに行っていた。どんなフィジカルコンディションか分からない。本当にプレーできる状態かも分からない。しかし、祝福したい。日本人がプレミアリーグで勝ったのは3人目か4人目だろう。日本の選手もサポーターも、岡崎を誇りに思っていい。

 金崎には少し疑問を抱いている。ケガもするし、病気もする。かなりのクオリティーがある。スピード、パワー。ファウルも誘う。得点も取る。しかし、コンスタントではない。風邪を引いて試合に出られなかったという話も聞いた。彼ともディスカッションをしたい。A代表に入るには定期的に良いパフォーマンスをしないといけない。彼には説明を求めたい。

 浅野を初めて見て思ったのは、日本国内で唯一、背後に動き出せる選手だということ。背後に走るパワーもスピードもある。まだまだ伸ばせるところもある。昨年の東アジア杯に連れて行ったとき、Jリーグではまだ先発ではなかった。そのとき大久保を連れていくこともできた。大久保がいれば、よりチームのパフォーマンスは上がったかもしれないが、浅野は将来のA代表に必要だと思った。リスクを負って、将来のA代表のことを考えた。2、3年後のことを考えて彼を選んでいる。

 彼は明日到着して、合宿に参加してもらう。彼には長所も短所もたくさんある。まだ21歳で、ゴールゲッターになる要素がそろっている。日本では数少ないゴールゲッターだ。大きな伸びしろがある。ただ、私と過ごした時間は少ない。自分のクラブでのトレーニングが大事になる。今シーズンはもっと先発で出てほしい。昨シーズン、広島は優勝したが、彼は貴重なゴールを決めていた。五輪にも行くだろう。こういう大会で伸びる選手だと思う。

 最終予選では1、2回のチャンスでゴールを決めないといけない。19回も(得点の)機会はない。どの国も1人、2人のゴールゲッターが違いを見せる。ゴールゲッターがいない国は高いレベルには行けない。そういったゴールゲッターを探すトライをしている。ビッグクラブだけでなく、小さなクラブも見る。小林祐希のいた磐田は去年、2部リーグにいた。大宮にいる家長もそうだ。能力はかなりある選手だと思う。彼については、いつも同じ分析になる。ボールを持ったときに違いをつくれるが、ボールがないときは止まってしまっている。すでに代表にも選ばれているし、本田や香川の年代で、過去に天才と言われていた選手だ。日本はそういう選手が多い。そのときに良いパフォーマンスであれば、代表に呼ぶ。35歳だろうが、40歳だろうが、関係ない。しかし、年齢に応じてしっかりトレーニングしないといけない。

 ケガをしていた選手もいる。宮市はみなさんよく知っていると思う。何人かの関係者に見てほしいと言われ、最終節を見た。それまでの4、5試合は10分、20分ぐらいしか出ていなかったが、(ケガから)1年半経って、ようやく先発を勝ち取って、素晴らしい試合をした。点も取って、点も取らせた。仲間が拍手し、祝福していた。速いし、180cmある。背後にも行ける。つまり追跡していかないといけない選手だ。

 こういう能力のある選手はいる。ただ、日本では若い世代の選手に可能性を与える環境がない。マンチェスター・ユナイテッドでも18歳の選手がイングランドのA代表に選ばれている。日本では18歳で選ばれるのは不可能だ。しかし、私はそれを見たい。18歳の選手が30歳の選手よりうまいかもしれない。うまければ私は選ぶ。家長は29歳で、すでにいい年齢に来ている。他の選手は若い。ただ、ある試合でどちらを選ぶかというと、その時点で良い選手だ。最終予選で必要となれば、選ぶ。これはメッセージだ。A代表でやりたいのか。みんな口では言うと思う。『行きたい』と。しかし、行動で見せてほしい。グラウンドで見せてほしい。私とコンタクトを取って、A代表の話を聞いてほしい」

―ACLで日本勢がすべて敗退したことについて、どう考えているか?
「単純に他の相手が強かったから日本チームがいなくなった。ギリギリのところで結果は変わる。現代フットボールが何を要求しているかを考えないといけない。それに関して疑問を持たないといけない。UAE、韓国、中国が2チームずつ残ったことは偶然ではない。彼らはより多くの仕事をこなしている。過去には日本が一番強いと思っていたと思う。ここ5年の間に本田や香川が海外に行った。しかし、本田と香川を超える選手がここ5年で出てきたか。この4、5年の間、W杯やアジア杯で日本がどういう結果を出してきたか。なぜ彼らが良い結果を出せなかったのか。しっかり疑問を抱いて分析し、真実を突かないといけない。

 毎週、Jリーグを視察している。時々、いい試合もあるが、それはまれだ。夜に家で海外の試合を見ると、まったく違う世界。海外で何が起きているかをもっと見る必要がある。戦う意識やプレースピードは(日本と世界で)バイクとフェラーリほどの違いがある。ただ、日本の選手ももっと速く走れるし、もっとコンタクトができる。審判とディスカッションする機会もあったが、イングランドでは絶対に吹かれないファウルも日本では吹かれる。育成年代を含め、毎週試合を見ているが、みんな同じようなやり方をしている。時々、川崎と浦和が違うやり方をする。つまりハイプレッシャーをちょっとかける。しかし、それ以外はみんな相手のミスを待っている。オフェンス面でもディフェンス面でも川崎は良いチームだ。そして1位にいる。なぜならリスクを取っているだ。

 現代フットボールはプレーのスピードを求めている。バルセロナのゆっくりゆっくり(したパス回し)はもう終わった。もっと背後に速くなっている。私がなぜ浅野を好きか。それは彼が背後に走るからだ。私も元FWだったので分かるが、ゴールの取り方を知っている。日本サッカーに関わる人が、(ACLで日本勢が)なぜベスト8に残れなかったか、今疑問を抱かないといけない。明日では遅い。なぜなら各国が伸びているからだ。20年前、30年前のフットボールは終わった。アジアでもランキングが落ちている。指導者、関係者、監督のみんなが海外で何が起きているのかを見ないといけない。現代フットボールを日本の長所に適応していかないといけない。戦う気持ち、プレースピード。多くの人が疑問を抱かないといけない」

―なぜ大久保を招集しないのか?
「大久保は一回合宿に呼んだ。確かにゴールゲッターだ。ここ3年連続で得点王を取っており、まれなゴールゲッターだ。A代表で彼が活躍してきた試合も見てきた。しかし、彼の年齢も考えないといけないし、A代表でそれほど多くの結果を出していないということに関して疑問も持っている。(大久保には)ある特徴がある。16mの中(ペナルティーエリア)でしか(プレーが)見られない。生まれ持った天性のゴールゲッターの感覚がある。しかし、こういう選手をA代表に呼ぶのは簡単なことではない。(代表では)組み立てにも参加しないといけないし、ディフェンスにも戻らないといけない。

 まだ私は躊躇している段階だ。最終的には分からない。大久保が必要なら呼ぶ。しかし今はオカ(岡崎)、(金崎)夢生、浅野をより多く使いたいと考えている。絶対はない。私は元FWなので、大久保の動きだけを見たときもある。しかし、A代表に彼の動きが生きるのか、私の中でまだちょっとイメージがわかない。躊躇している段階、他の選手を信頼している段階だ。

 クラブと代表ではやり方が違う。ハーフナー・マイクを思い出してほしい。彼も一回呼んだが、ロングボールを使った戦術をここ数年、日本は取っていない。一人の選手のために(戦術を)変えないといけないが、日本代表のトレーニングは一回ぐらいしかできないから難しい。(3月24日のアフガニスタン戦でも)マイクにセンタリングを送れるかなと思う場面があったが、そうしなかったシーンが結構あった。本田や香川、清武。そういった選手が今、我々のキーになっている。しかし、彼らはセンタリングを上げる選手ではない。2mの選手を入れても、センタリングを上げる選手がいなければ無駄になる。

 みなさんが大久保について考えることはノーマルなことだ。彼をA代表に入れて、大久保にとってのチームをつくる、大久保にいろんなことを覚えてもらう。これは34歳、35歳では難しい。可能性があるなら国内の試合では呼ぶかもしれない。アウェーではないだろう。10分入れただけで点を取るかもしれない。しかし、今のところは他の選手をチョイスしている」

―キリン杯で対戦する欧州勢についての印象は?
「まずブルガリア戦の準備をしないといけない。ブルガリアは3月にポルトガルでポルトガルに勝っている。つまりクオリティーが高い。日本のフットボール史上、まだブルガリアに勝っていない。そこで勝つか負けるかによって、(次の相手が)ボスニア・ヘルツェゴビナかデンマークになる。それに関しても準備しないといけない。おそらく我々より強いが、勝つトライをしたい。

 国内でやるメリットは野心、アグレッシブを持ち、自信を付けることだ。それを要求するためにキリン杯を選んだ。海外に行って試合をしないのは、まずその可能性がなかったということ。キリン杯がなければ向こうで2試合やったかもしれないが、キリン杯は日本でやるもの。可能性があれば海外でやるが、アジアで最終予選を戦わないといけない。最終予選を突破すればアウェーに行くかもしれないし、ロシアでやるかもしれない。

 この3チームはまったく違うフットボールをする。ブルガリアは少し南米にも似ている。少し意地悪なこともしてくる。ボスニア・ヘルツェゴビナはもっとテクニックがある。デンマークは身長が高く、パワーがある。7、8人が190cm以上の選手だ。オーストラリアも空中戦に強い。FKもCKもうまい。そういうことを想定しながら戦っていきたい」

(取材・文 西山紘平)

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