日刊鹿島アントラーズニュース
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2017年1月28日土曜日
◆J1鹿島 栄養士やコーチ派遣 小学校で「食育」授業(茨城新聞)
サッカー鹿島アントラーズFCが、ホームタウンの小学校に栄養士らを派遣する「食育キャラバン」事業を行っている。子どもたちに正しい食の知識を身に付けさせる「食育」事業。多くの企業や団体が出前授業を展開するなどして広がりを見せるが、地域への還元を目的にJリーグのクラブが実践するのは珍しい。
「朝ご飯は絶対に食べて」。昨年12月、鉾田市内の小学校で、スポーツ栄養士が児童に呼び掛けた。成長期に体をつくる柱として運動、食事、睡眠の重要さを指摘。ビタミンやミネラルなど五大栄養素の働きをサッカーのポジションに例え、主食▽主菜▽副菜▽汁物▽乳製品▽果物-をバランスよく取ることを勧めた。
鹿島FC事業部によると、「食育キャラバン」は2014年、鹿嶋市でスタート。プロサッカークラブとして培った食事や運動のノウハウを地域に還元し、子どもたちの健全な発育と成長を促すのが目的だ。昨年までの3年間でホームタウンの鹿行5市のうち、鹿嶋、行方、鉾田の3市全34小学校を巡回、約1万2800人の児童が学んだ。
事業展開のきっかけは11年の東日本大震災という。07年から行ってきた選手による小学校訪問が被災により一時中断した。12年に再開するに当たり、ほかの訪問企画を模索したところ、社内から「食育」のアイデアが出た。ホームタウン協議会事務局の鹿嶋市に相談し、14年にテストケースとして実現した。今年は未実施の潮来、神栖2市での巡回を目指している。
事業は、鹿島FCとスポンサー企業の昭和産業(東京)、各市教育委員会が連携し、4〜5人が小学校を訪問する。栄養士が教室などで食に関する講義を行う一方、コーチがグラウンドや体育館でサッカーボールを使い、遊びとスポーツの要素を取り入れた運動を指導する。ホームタウンでの将来の選手育成やファン拡大を図っている。
講義で使う冊子には、朝食や五大栄養素に関する啓発のほか、ホームタウン5市でとれる食材など「地産地消」の考え方、鹿島アントラーズユース選手寮の食事メニューなども紹介しており、Jリーグが掲げる地域密着の理念を全うしている。
鹿島FC事業部は将来展望として「今後は毎年ではなく定期的に小学校で食育の授業を行うようにしたい」としている。 (島田真太郎)
http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14854299899698
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