◆アジア・チャンピオンズリーグ ▽準々決勝第1戦 鹿島2―0天津権健(28日・カシマ)
日本勢で唯一8強入りを決めている鹿島は、ホームで天津権健(中国)を2―0で下し、クラブ史上初の4強へ大きく前進した。
0―0の後半15分、ブラジル人MFレオシルバが右足でボレーを沈めて先制。「日本の夏は暑い。だから最高なんだ」と語る“夏男”の一撃で勢いに乗ると、同27分には今夏加入の同MFセルジーニョの弾丸ミドルで追加点。大岩剛監督(46)が「前半90分」と位置づける第1戦でリードを保ち、敵地での第2戦へ弾みをつけた。
DF内田が「点が取れそうで取れない試合は良く負けるから…」と冷や汗をかいたほど決定機を逃し続けた。運動量で相手を圧倒したが、最後の最後で決めきれない。それでもブラジル人コンビの強烈な個の力が嫌な流れを一変させた。
外国籍選手に得点が生まれないまま6月のW杯中断期間を迎えた。助っ人陣の不振はチーム低迷の大きな要因の1つだった。今夏にテクニカルディレクターに就任したジーコ氏は、初仕事としてセルジーニョの獲得を進言。さらに絶不調だったレオシルバも「ジーコはブラジル人に厳しいよ(苦笑い)」(クラブ幹部)と、母国の英雄からの“にらみ”で輝きを取り戻した。ACL制覇に外国籍選手の力は不可欠。ジーコ氏は上機嫌で報道陣に親指を立て、会場を後にした。
守備陣も元ブラジル代表FWパトを封じアウェーゴールを与えず。レオシルバが「期待されるのは当たり前。チームを勝たせる役割が自分にはある」とうなずけば、セルジーニョも「まだ何も決まっていない。敵地でも今日のようなパフォーマンスを」と慢心せず。J最多19冠の鹿島が唯一手にしていないタイトル奪取へ、価値ある白星を手にした。(岡島 智哉)
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◆【鹿島】ジーコTD“にらみ”でブラジルコンビ2発先勝!クラブ史上初4強へ前進(報知)