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[9.25 天皇杯4回戦 鹿島4-1横浜FM カシマ]
第99回天皇杯は25日、4回戦を各地で行い、鹿島アントラーズが横浜F・マリノスを4-1で破った。今季リーグ戦3試合出場にとどまっていたMF中村充孝が前半のうちにハットトリックを達成する大活躍。なおも狙える国内3冠に向け、天皇杯では4年連続のベスト8進出を決めた。
敗退が決まったAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝第2戦から中6日の鹿島に対し、リーグ前節から中10日の横浜FM。互いに休養は十分だが、共に3日後のリーグ次節を意識してか、主力とサブメンバーを織り交ぜつつ試合に臨んだ。
前半1分、横浜FMはさっそくFW遠藤渓太がミドルシュートを狙い、GK曽ヶ端準を強襲する。さらに4分、敵陣深くに攻め込んだFWエリキのキープからFW山谷侑士が惜しいチャンスを迎えた。その後も横浜FMが一方的に攻め立て、J発足後最多5回の優勝を誇る鹿島は防戦一方となった。
ところが前半12分、鹿島はワンチャンスで試合を動かした。MF永木亮太の浮き球パスが左サイド深くに通ると、飛び出そうとしたGK杉本大地が躊躇し、流れたボールが中村の元へ。そのままドリブルで駆け上がった中村は角度のないところから杉本の股下を通し、大きな先制点を奪った。
さらに勢いを強める鹿島は15分、MFセルジーニョとのパス交換からFW遠藤康が裏に抜け出すも、わずかにラインを出ていたとしてオフサイド。横浜FMは17分、カウンターからDFティーラトンが鋭いフィードを前線に通し、エリキの落としからMF中川風希がドリブル突破を見せたが、左足シュートは力なく外れた。
それでも前半20分、横浜FMはエリキが右サイドを突破すると、入れ替わった際にDF小池裕太に倒されてPKを獲得する。鹿島の選手たちは永木を中心に猛抗議を見せ、プレーがしばらく中断したが、岡部拓人主審が冷静に対応。23分、エリキのキックは曽ヶ端に阻まれたが、跳ね返りを拾ったエリキが決め、試合は振り出しに戻った。
しかし、鹿島は前半30分、永木の縦パスを中村がフリックし、右サイドに抜け出した遠藤が折り返すと、これを中村が右足で冷静に押し込んで勝ち越し。さらにアディショナルタイム2分、遠藤のスルーパスに抜け出した中村が杉本の動きを見て冷静に3点目を流し込み、前半のうちにハットトリックを達成した。
後半も横浜FMがボールを持ち続け、4分には遠藤の縦パスからMF大津祐樹が強烈な左足シュートを狙ったが、惜しくも枠外。鹿島は13分、波状攻撃から左サイドを抜け出したセルジーニョがクロスを送り、ニアでFW伊藤翔が頭で合わせたが、ポスト脇を突いたシュートには杉本が好セーブを見せた。
鹿島は後半14分、中村に代わってMF白崎凌兵を投入。横浜FMは17分、エリキを下げてMF扇原貴宏を入れ、大津を右ウイングに回した。次のチャンスも鹿島。セルジーニョのパスに抜け出した遠藤が中央に折り返したが、伊藤のダイレクトシュートはまたも杉本がセーブした。
後のない横浜FMは後半23分、ボールが入りつつも決定的な働きができなかった山谷と中川を下げ、FW仲川輝人とMF渡辺皓太を投入。それでも32分、鹿島はDFブエノのボール奪取から小池が鋭い突破を見せ、スペースを突いたパスを受けたのは伊藤。ループシュートで飛び出した杉本を制し、リードを3点に広げた。
セーフティリードを得た鹿島は後半34分にセルジーニョに代わってFW土居聖真、40分にはMFレオ・シルバに代わってMF小泉慶を入れ、主力メンバーで試合をシャットアウト。ACLは落としたものの、Jリーグ、ルヴァン杯では優勝を狙える鹿島が危なげなく天皇杯8強に歩みを進めた。
(取材・文 竹内達也)
◆中村、中村、中村、伊藤!! 3冠狙える鹿島、横浜FMに完勝で天皇杯8強(ゲキサカ)