日刊鹿島アントラーズニュース

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2017年7月19日水曜日

◆空気が変わった鹿島 革新的考えを持つ大岩新監督の選手起用と采配に期待(サンスポ)


7月5日の鹿島―G大阪戦、ゴールを決めて喜ぶ鹿島の遠藤(中央)とねぎらう選手たち

 【No Ball,No Life】J1鹿島は5月31日に石井正忠監督(50)が電撃解任され、当時の大岩剛コーチ(45)が新監督に就任。それでも、Jリーグの後半戦を2位という好位置につけてスタートさせた。

 「ACL敗退が解任につながった」と鈴木満強化部長は人事の理由を説明。「チームをよく知っていて、(停滞している)空気を変えるために剛にやってもらうことにした」と話した。クラブが求める監督像は鹿島の伝統を守りつつ、さらに強力な“常勝軍団”にチームを成長させることのできる者。伝統を守るという点では石井前監督、大岩新監督ともに適任の指導者である。ただ成長へのアプローチの仕方で大きく異なっており、前者は「安定」を求めるタイプ。後者は「革新」を進めながら伝統を保持するタイプに分けることができるだろう。

 昨季のリーグ制覇、クラブW杯準優勝を結果を出した石井前監督は基本的にはメンバーを固定し、大胆な采配を執ることはなかった。それは主力組11人に自身の考えを徹底的に教え込むことができ、試合を計算できるというメリットがあった。その半面、控え選手の成長を鈍化させ、チーム内の競争力を低下させる危うさも潜んでいた。

 一方の大岩新監督。石井監督体制下では出場機会のなかったMF中村充孝(26)やMFレアンドロ(23)らを積極的に起用。さらには第18節FC東京戦(△2-2)でサイド、前線でのプレーを得意とするMF土居聖真(25)を中盤の底に配置するなど、選手の得意なポジションだけでなく、その潜在能力を生かすことのできる起用法を積極的に試している。

 その試みがまったく機能しない危険性も潜んでいるが、選手に出場機会を与えることでポジション争いを活発にできる。さらには個々のプレーの幅を広げることで、戦術の選択肢も増やすことにつながるメリットもある。 

 冷静さを保つことができる石井前監督、熱血漢で選手たちを鼓舞し続ける大岩新監督。それぞれの良さはあるが、新監督就任後は公式戦8戦7勝1分けと負け知らず。「空気を入れかえた」ことが吉と出ていることは間違いないだろう。革新的な考えの大岩新監督が今後どのような選手起用、采配を見せるのか、ファンの期待は膨らむばかりだ。(一色伸裕)

http://www.sanspo.com/soccer/news/20170718/jle17071812000008-n1.html

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