鹿島アントラーズの3年目DF小田逸稀(20)が、2位FC東京との上位対決で今季初先発する見込みとなった。
チームは13日、翌日の東京戦(味スタ)に向けて鹿嶋市内で練習を実施。両サイドバックはDF内田篤人(31)、DF山本脩斗(33)がともにけがで出場できない状況。9日のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)に後半25分からの出場し、FWセルジーニョの決勝点をアシストした小田に白羽の矢が立った。
本来は左サイドバックだが、今季は大岩監督のもと右も特訓。前述のアシスト場面では右サイド深くで逆からのクロスを頭ではたき、中央につないだ。本人は課題も多いと話すが、「サイドバックがあそこ(深い位置)で折り返すのは、鹿島の戦術のひとつだと思う。それに当てはまるプレーができた」と、実戦の中で着実に自信をつけている。
DF安西幸輝(23)は「監督も言っていたけど、シーズンでいちばん大事な3試合(5日対名古屋、9日対慶南、14日対東京)。明日は本当に大一番」と言った。2試合連続逆転勝利と波に乗り始めたチームにとって、絶対に落とせない試合だ。加えて、東京には16年3月19日のリーグ戦(○2-0)以来、約3年間勝てていない。リーグ戦の通算成績では19勝8分9敗と圧勝しているだけに、ここで勝って苦手意識を払拭(ふっしょく)したいところでもある。
そんな大一番での抜てきに、小田は「このタイミングで上位の東京、強い相手とやれるのは、持ってるなあと思います。良いプレーというよりまずはチームが勝つことが大事だけど、勝てたら自分の評価にもつながる。本当に勝ちたいですね」。チャンスをモノにして、定位置を勝ち取るつもりだ。