鹿島アントラーズシーズンレビュー2017 【DVD】
◇23日カシマスタジアム
◇天皇杯全日本サッカー選手権準々決勝
◇鹿島1ー0ホンダ
最強のアマチュア軍団を何とか振り切った。鹿島が虎の子の1点を死守した。後半20分、敵陣右サイドで遠藤から送られた鋭いクロスをゴール前に走り込んだ土居が頭で流し込んだ。「ワンチャンスをモノにしようと思っていた。いいボールを上げてくれたので、決めきることができて良かった」。右拳を振り降ろし、ため込んだ鬱憤(うっぷん)を吐き出すように鬼の形相で夜空に向かってほえた。
前半に放ったシュートはわずか1本。鹿島はボールを回して押し込むはずが、アマチュア相手にショートパスで翻弄(ほんろう)され、逆に押し込まれた。ハーフタイムに入ると、ゴール裏のサポーターから大音量のブーイングを浴びた。こんなはずじゃ…。ミスを繰り返した小池は下を向き、土居は不満そうな表情を浮かべた。
前戦の18日松本戦(サンプロ)から先発を4人入れ替え、ルーキーの19歳FW有馬が公式戦初先発したが、前半に生み出した好機はほぼゼロ。大岩監督は「前を向いたら積極的に仕掛け、シュートを打っていこう」と初歩的な指示を送らなければならないほどだった。だが、ゴール前の決定力は鹿島が一枚上だった。
アジア・チャンピオンズリーグ、ルヴァン杯はすでに敗退し、残るタイトルは首位を走るリーグ戦と天皇杯のみ。「このチームにいる限り、タイトルは絶対に取らないといけない」と内田。実質4部相当のホンダFCに対し、最後まで冷や汗をかきながら勝負所では決して負けない。苦しみながら、鹿島が4強へ勝ち上がった。
◆最強アマチュア軍団ホンダ散る 鹿島 ヒヤヒヤ4強入り 土居が決勝点(中スポ)