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遠征先ホテルに不倫相手と見られる女性を招き入れたことが「規律違反」となり、サッカーJリーグの鹿島アントラーズ・柳沢敦コーチが辞任したが、業界内では「不倫」よりも「情報漏洩」の疑惑がささやかれている。
「この規律違反というのは、不倫で処分されたわけではないからね。問題なのは、試合前日にチームに無断で部外者と会っていたこと」とJリーグ関係者。
「toto(サッカーくじ)上の約束があって、各チームは八百長を防ぐため、選手には基本、前日に現地入りの宿泊をさせて、外部との連絡を制限している。2年くらい前、ジュビロ磐田の藤田義明選手に不倫報道があったとき、相手女性に安い口止め料を提示した話を暴露されて笑いものになっていたけど、実際に内部で一番問題になっていたのはそこ。情報を外部に漏らしていなかったかと疑われていた」(同)
柳沢氏の不倫を報じた「週刊女性」(主婦と生活社)によると、本人は本拠地の茨城を離れ、定期的に東京で女性サポーターと密会していたという。試合に敗れた5月20日の夜も、同じアパホテルに入って一泊。女性はファンの間でもよく知られた人物で、インスタグラムのフォロワーが1,300人もいるというカリスマサポーターだった。
ただ、サッカー業界として問題になったのはこのときの密会ではなく、4月7日の湘南ベルマーレ戦の前日、登録選手や関係者が宿泊する神奈川県内のホテルで一夜を過ごしたことだったという。
記事は、詳細がキャッチされた5月の密会が主体だったが、「大問題だったのは、サラッと追記されていた、もうひとつの密会」と関係者。
柳沢氏は記事の中で、記者の質問に「たまたまちょっと彼女がファンで知り合って」としながら、問題の4月密会について「少しお会いしたのは……事実です」と認めた後、「鹿島が大好きな方なのでサッカーの話をした」と回答した。
「本人はおそらく、密会は認めても、男女の関係を言い逃れしたかったんだろうけど、サッカーの話をしたという弁解こそが致命的だった。これは情報漏洩をしたと認めているようなもので、八百長疑惑を自分で告白したようなものでしょ。週刊誌の記者が無知だから不倫報道にしかなってないけど、本当は不正疑惑ですよ。サッカーを知っている人間なら八百長問題として見る話だからね」(前出関係者)
週刊女性は「深夜にホテルでサッカー談議とはなかなか苦しい“レッドカード級”な言い訳」と伝えているが、これは関係者から見れば「言い訳」ではなく、「供述」なのである。
記事では、この女性が5月中旬、柳沢氏と同じ鹿島の選手、金森健志とも関係していた“二股疑惑”が伝えられていたが、「これも同じチームの選手2人と同時期に関係していたなんて、それこそ情報を聞き出すための女性工作員にしか見えないもの」と関係者。
柳沢氏がいったい、どんなサッカー話を女性に漏らしたのかはわかっていないため、情報漏洩と言い切れるものではないが、万一にもなんらかの情報が外部に渡って、試合やサッカーくじに影響を与えていたら、不倫どころではない大問題だろう。
2014年に引退した柳沢氏は、02年日韓ワールドカップなどで活躍した元日本代表で、妻はモデルの小畑由香里だが、思い出されるのは結婚前に交際していたモデルの梨花と、外出禁止のルールを破って合宿先から抜け出して密会していたことだ。「サッカーよりもオンナを優先」と散々叩かれた過去があったのだが、指導する立場になってもチームを危険にさらすリスクを犯してまで不倫していたのか。いずれにせよ、争点は不倫よりもチームの情報漏洩にあるのは間違いない。
(文=片岡亮/NEWSIDER)
鹿島アントラーズ・柳沢敦コーチ、処分の原因は「不倫」より重罪の「情報漏洩」だった!?